Apple、今年2月に続き中国でiPhone15を大幅値引き。Huaweiに対抗

Appleは、中国でiPhone15シリーズの大幅な値引きを5月20日から開始しました。これは、同国での売上が好調なHuaweiに対抗するためです。値引きは5月28日までで、値引き幅は2月を上回ります。

最大約5万円値引きのモデルも

中国EC最大手アリババが運営するTmallのApple公式ストアでは、Appleは一部のモデルを最大2,300元(約5万円)値引きして販売しています。最上位モデルであるiPhone15 Pro Max(256GB)は、9月の販売時には9,999元(約21万6,000円)でしたが、現在は、7,949元(約17万2,000円)で購入可能です。

なお、エントリーモデルのiPhone15(128GB)は、5,999元(約13万円)から4,599元(約10万円)に値引きされて販売されています。

Appleは、値引きに依存

Appleは、iPhone15の中間在庫を捌くために値引きに依存するようになっており、Huaweiの最新ハイエンドシリーズ「Pura 70」との激しい競争が、直近のAppleの売上減少の一因になっていると見られています。同社が2月に行った値引きは、昨年8月に発売されたHuaweiの国産スマートフォン「Mate 60」シリーズへの関心の高まりに対応したものと考えられていました。

Appleの中国での売上高は、2024年第1四半期(2023年10月〜12月)で前年同期比13%減の208億ドル(約3兆2,500億円)となり、アナリストが予想した235億ドル(約3兆7,000億円)を下回りました。

2024年の見通しは暗いものの、Appleが2月に行ったプロモーションが、中国での販売不振を打ち消すのに役立ったと見られています。Appleの同国における3月の出荷台数は12%増加し、最大37%の落ち込みに見舞われた2024年の最初の2カ月から大幅に改善しています。

AI機能が改善されても巻き返しは難しい?

以前は、AI機能の不足が中国でのiPhoneの市場シェアが著しく下がっている理由だと考えられていました。そのため、iOS18で搭載されると噂されている人工知能(AI)機能は、中国でのiPhoneの売上台数を回復させる可能性があるとも報じられていました。

しかし、競合であるHuaweiの「Pura 70」は、最先端のAI機能を搭載しており話題を呼んでいます。AppleのiPhone16では多くのAI機能が追加され、iPhone17ではさらにAI機能が改善されると言われていますが、Huaweiも今後、さらに高性能なAI機能を追加してくることでしょう。

そうなってくると、Appleは今後も中国において値下げするしかない状況に陥ってしまう可能性があります。中国での市場シェアを取り戻すためにも、同社は値下げだけではなく他の対策を考える必要があるでしょう。

Source:MacRumors
Photo:Apple


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