コスパ抜群なPB家電の賢い選び方【買って得モノ&夏のトレンド大調査】

【買って得モノ&夏のトレンド大調査】

物価高騰に伴って家電の価格も上がり気味の昨今。そんな中で家電量販店や家具店などが展開するプライベートブランド(PB)の家電が注目を集めている。全ての家電が揃うわけではなく、機能がシンプルなものが多いが、やはり手頃な価格設定なのは大きな魅力。その実用性と賢い選び方を考える。

*  *  *

最近、イオンやニトリに買い物に行くとプライベートブランド(PB)の家電を目にすることが増えたと感じる人も多いのではないだろうか。自社で手掛けるのではなく、他のメーカーに開発・製造を委託するPBは、食品から日用雑貨まで幅広く展開されているが、近年は家電でも製品が増えてきた。家電プロレビュアーの石井和美さんもこうした動きを実感している。

「昔から存在していたジャンルではあるのですが、ここ数年でかなり増えてきた印象です。従来は品質に不安を持つ人もいたのですが、最近はフットワークが軽い国内の中堅家電メーカーの参入や海外メーカーの技術力が上がったことで、しっかりした製品が増えていると思います。その上で、機能を絞りデザインをシンプルにして、流通コストも抑えているので、価格は手頃。種類や機能など目的に合うものがあれば、お得な買い物になると思います」

とはいえ、全ての種類の家電が揃うわけではなく、トレンドの最新機能などが備わっていないものも多い。納得できる製品を見つけるには、どんなところに注目すべきだろうか?

「多機能や大容量なタイプは少ないので、シンプルな用途で割り切って探すべきでしょう。普段使っている家電にサブ機として追加したり、季節限定で使うものを選んだりすると間違いないと思います。逆に使用頻度の高い家電は、やはり大手メーカーなどの製品を選ぶ方が満足度は高いはず。サイズ感や細かな使い勝手も大切なので、できれば店頭で実物を見たり、口コミなどを参考にしたりして賢く選びたいですね」

家電プロレビュアー/石井和美さん
調理家電や生活家電、日用品のお役立ちグッズなどを中心に製品レビューを得意とし、Webや雑誌などで多数執筆。2018年より家電をレビューするための一軒家「家電ラボ」を開設し、幅広い家電に触れている

 

【Choice 01】季節家電をお手頃価格で探す

1年を通して毎日使うわけではないが「この季節にはあると便利」という季節家電を PBで探すのもひとつの手。夏場ならサーキュレーターなどが挙げられる。用途が明確で機能面でも割り切れるので、シンプルで手頃なPB家電は有力な候補。特に小型サイズなら使わない時にも収納しておきやすいので便利だ。

▼静音かつ機能が充実していてお手入れも簡単

エディオン
「e angle DCモーター搭載 サーキュレーター ANGVA-FA15-DC-W」(9980円)

手頃な割に機能が充実していてリモコンも付属するなど使い勝手がいいです。羽根・ガードを全て取り外せて掃除できるところも便利です(石井さん)

静音性や省エネ性に優れたDCモーター採用モデル。衣類乾燥、おやすみなど3種の送風モードを備え、風量は8段階で調節可能、チャイルドロックも搭載するなど機能が充実。オン/オフのタイマーも利用できる。

▲風量調節などは下部のパネルで操作できるのに加えて、リモコンも同梱。風向きを好きな位置で固定する際にも便利だ

▼床拭き掃除を簡単スムーズに

情熱価格
「電動回転モップクリーナー 水拭きマイスター」(実勢価格:1万円前後)

屈んで床拭きするのは大変ですが、これは立ったまま使えるので楽。夏場は裸足で過ごすことも多いので重宝します(石井さん)

高速回転する2枚のモップを備え、フローリングなどの床を水拭き掃除できる充電式コードレスクリーナー。水拭き用のモップに加えて仕上げ用も付属し、ワックス掛けにも利用できる。ハンドルの長さは2段階で調節可能だ。

【Choice 02】シンプルなデザインを選ぶ

PB家電はコスト削減の意味もあって、シンプルなデザインの製品が少なくない。こうしたデザインが好みなら、PBで探してみてもいいのでは。複雑な機能がないので操作ボタンなども少なく、すっきりしていて部屋になじみやすい。カラーはホワイト系が多く、嗜好やインテリアに合うなら目当ての家電を見つけやすいだろう。

▼個室に置きやすいスリムな空気清浄機

イケア
「フォルヌフティグ」(7999円)

おしゃれなデザインで壁掛けにも対応するのが魅力。大型モデルと比べるとパワーはやや弱いので個室などに向いています(石井さん)

本体の奥行きが11cmとスリムな空気清浄機。プレフィルターと粒子除去用フィルター、ガスクリーニング用フィルターを備え、埃や花粉から臭いまで効率よく除去。ファン速度は3段階で調節可能。取手が付いていて持ち運びも簡単だ。

▲スタンドを外せば壁掛けにも対応。横位置でも掛けられるので置き場所に困らず、寝室などにもすっきり配置できる

▼スチーム機能で幅広い調理に対応

ニトリ
「スチームオーブントースター(4枚焼き AC2S03)」(6490円)

手頃ながらトーストを4枚焼けるので家族でも使いやすいです。ヒーターの制御が良いようで仕上がりも満足できます(石井さん)

エディオンと共同で開発したトースターで、シンプルながらトースト4枚焼きやスチーム調理にも対応。100〜230℃で温度調節でき、30分までのタイマーも備える。くず受け皿や取り外せる焼き網など手入れしやすいところも特徴。

▲庫内に余裕があるため直径約23㎝までのピザや焼き芋も調理可能。上部の遠赤外線ヒーターでしっかり熱を伝える

※一部店舗およびニトリネットでの取り扱いとなります。
※一部離島では別途手数料がかかります。

 

【Choice 03】本当に欲しい機能を絞り込む

PB家電が手頃な価格の理由は、やはり機能がシンプルなこと。スマホと連動したりAI を使ったりするような最先端の機能が備わってないものが大半だが、逆にこれらが不要という人も少なくないはず。基本機能は安心して使えるものが多いので、自分の生活スタイルに必要な機能を絞り込めば、コスパのいい製品が見つかるだろう。

▼簡単操作でオートメニューが充実

トップバリュ
「HOME COORDY 電気圧力鍋 2.5L」(1万978円)

シンプルな作りですごく手頃な価格の電気圧力鍋です。炊飯に使えて自動メニューも備えているので単身世帯にもお勧めです(石井さん)

炊飯(4合まで)から煮込み料理、スープなど11種類の自動メニューを備えた電気圧力鍋。前面のパネルで手軽に操作でき、片手で圧力切り替えや蓋の開閉もできるなど扱いやすい点も魅力。レシピブックも付属する。

▼時間を選ばず使いやすい静音設計

ノジマ
「エルソニック 全自動洗濯機 EHX55DD」(4万1800円)

DDインバーター採用により静かに洗濯できるところが特徴。基本機能は十分備わっていてコスパやタイパ重視の人は注目です(石井さん)

DDインバーターモーターを採用し、静音性に優れた縦型洗濯機。時間短縮コースやしわを抑える脱水コース、ジェルボールコースなど、基本機能が充実。2kgまでの槽風乾燥機能も備える。洗濯容量5.5kg。

 

■PB家電を賢く買うポイント

▼シンプルな小物家電がお得

そもそも多彩な機能を備えるものや大型家電は少ないことが前提。また、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、大手メーカーの製品と比べるとあまり割安でないものも多い。

▼セール価格は期待しない

毎年のように新製品が登場する大手メーカー製品と違って、同じ製品が長く売られるPB家電はセール価格になることが少ない。元々価格が安いので、そこは割り切って買うべき。

▼できれば実物を見て選ぶ

大型家電はもちろん、小物家電でも数が増えると置き場所に困るもの。できれば実物を見てサイズなどを確かめてから購入するか検討したい。質感や細かな使い勝手も確認しておきたい。

※2024年6月6日発売「GoodsPress」7月号34-35ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【買って得モノ&夏のトレンド大調査】

<取材・文/TAYA>

 

【関連記事】

◆センサーで風の温度を自動調整!ダイソンの賢いヘアドライヤーで日々のスタイリングを快適に
◆動き感知で点灯&録画開始!ソーラー発電だから配線不要の「センサーライト」で手軽に防犯対策
◆リチウムイオンバッテリーを活用!山善がバッテリー家電シリーズ「ELEIN」で提案する生活とは


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA