電動アシストなのに軽い!e-Bikeの壁を破る超軽量ロードモデル3台【GP2024上半期AWARD】

【GP2024上半期AWARD】

進化の著しいe-Bikeでは、重量がかさむという欠点すらも克服し、超軽量なモデルもリリースされた。その一方で高価格化の傾向もあるが、コストパフォーマンスに優れたモデルもピックアップする。

*  *  *

世界的に市場が拡大しているe-Bikeと呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。

近年は輸入ブランドの進化が著しく、バッテリーも大容量化の傾向にあるが、大賞にセレクトしたTREKのモデルは容量を抑え車体の軽さを追求している。e-Bikeの欠点である重さを低減することで、アシストの効かない時速24km以上の速度域での巡航も楽にこなせるようになっている。

一方でマウンテンバイクのモデルはサスペンション機構や大きめのバッテリーなど、装備が充実していく傾向に。車体重量が増えても、アシストがあるので相殺できるという設計思想のものが多い。

最近は、ペダルを漕がなくても進んでしまう違法な“フル電動”モデルが話題になることが増えているが、適法なモデルを選びたいところだ。

カーグッズライター/増谷茂樹さん
クルマ、バイク、自転車などタイヤが付いている乗り物について取材・執筆を続けているライター。環境系メディアでの執筆経験も多く、電気で動くモビリティが好み

 

【GP2024上半期AWARD】
ー乗り物部門・e-Bikeー

<大賞>

■電動とは思えない軽さを実現

TREK
「Domane+ SLR 9」(180万円)

どうしても車体が重くなってしまうのがe-Bikeの弱点でしたが、ここまで軽くなればその欠点はほぼ感じられないはず。e-Bikeが新たなステージに突入したことを実感させられるモデルです

高品質なカーボンフレームに、コンパクトな新型モーターを搭載。11.75kgというe-Bikeとは思えない軽さを実現したモデル。24km/hまではアシストによって、それ以上の速度域では軽さを活かしてクルージングが可能だ。シマノ製の電動シフトなど先進機能が詰め込まれている。

▲コンパクトなモーターにフレーム内蔵のバッテリーを採用し、一目ではe-Bikeとわからないシルエットも魅力

▲フレームの上部にはディスプレイを内蔵しており、バッテリー残量や速度などが視認しやすい作りだ

 

<トータルバランス賞>

■どこでも走れるフルサスモデル

BESV
「TRS1.3」(69万8000円)

e-Bikeの魅力を最も感じられるのが山道を走るマウンテンバイク。特にフルサスモデルは走る場所を選ばないのが魅力で、なかでもこのモデルは価格と性能のバランスがいい

前後にサスペンションを装備したフルサスと呼ばれるマウンテンバイクタイプのe-Bike。前後ホイールは29インチで、どんな場所でも走れる走破性が魅力だ。モーターはシマノ製で、大容量バッテリーによって175kmのアシスト走行が可能となっている。

▲コンパクトでスマートなディスプレイを装備し、電源のON/OFFボタンやUSB Typ e-Cポートをフレームに配置

 

<コストパフォーマンス賞>

■街乗りから山道までマルチに使える

キャノンデール
「Trail Neo 4」(39万9000円)

円安の影響で価格が高くなっている輸入ブランドのe-Bikeの中で、ボッシュ製モーターを採用しながら40万円を切る価格はかなりお得

サスペンションをフロントのみに装備したハードテイルタイプで、重量と価格が抑えられているのが魅力。前後29インチのホイールは速度維持がしやすく、街乗りでも使いやすい。バッテリーは500Whと容量も大きく、148kmという航続距離を誇る。

▲変速ギアはリアのみの9速。幅広いギア比を採用し、アシストと相まって街乗りから山道までマルチにこなせる

※2024年7月5日発売「GoodsPress」8・9月合併号49ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【GP2024上半期AWARD】

<取材・文/増谷茂樹>

 

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