オンライン会議では議事録の記録や要約、参加者への共有など、煩雑な作業が必要となる。昨今は文字起こしアプリや議事録作成ツールなどが多くの企業で導入されているが、ツールや環境によって記録の精度に差が生まれるといった問題もあるという。
そんななかエストニアのMinutesLink社は、今年8月にオンライン会議用の新しいAIメモ作成ツールである「MinutesLink」をリリースした。
同ツールは、スケジュールされたGoogle Meet会議に自動的に参加し、議事録を正確に記録するほか、議題・概要・アクションなどの項目を含む詳細な会議メモを生成することで、ワークフローを効率化する。
さらに、収集したデータをもとに、日常業務をこなし会話を独自に管理できるパーソナライズされたデジタルアバターを作成することも可能だ。
Google Meetに自動的に参加、正確な議事録を作成
MinutesLinkの特徴は直感的で使いやすいインターフェイスで、Googleカレンダーとシームレスに統合され、数回クリックするだけで使い始められる。
Google Meetの通話に自動的に参加し、会議の内容を書き起こし、正確な議事録を作成。タスクを簡単に識別して割り当てることも可能なため、チームの進捗を順調に進められる。
会議後は、会議の要約をすべての参加者に電子メールで送信。参加者はいつでもMinutesLinkインターフェイスで内容を確認できる。サポートしている言語は50以上。基本プランは無料でストレージが無制限のため、空き容量の不足を心配することなく、多くの音声テキスト変換とメモを保存可能だ。
ユーザーの行動を理解し、反映したAIアバター
MinutesLinkがほかのAI議事録ツールと異なるのは、ユーザー独自のコミュニケーション・スタイル、意思決定プロセス、思考パターンをAIで再現したデジタルアバターを作成できる点だ。このデジタルアバターは、ユーザーの行動を理解し、反映するように設計されている。そのため、ユーザーの代わりにタスクを実行したり、意思決定を下したり、コミュニケーションをとったりすることも可能だ。
時間をかけてユーザーのやり取りやデータから学習することで、デジタルアバターはルーチンワークを処理できる強力なツールとなり、ユーザーはより重要な仕事に専念できるようになる。
MinutesLinkのCEOであるArtem Vasilev氏は「目標は、企業や個人が個人のデジタルアバターを通じて独自の専門知識を保存・活用できるようにすることだ」とコメント。
同氏によると、この技術には機密情報と公開情報を区別する機能が含まれ、組織や専門家がデータ・セキュリティや個人のプライバシー、知的財産を損なうことなく、デジタルアバターを通じて専門知識を収益化することが可能だという。
利用パターンに応じて、複数のデジタルアバターを訓練し、プライベートから仕事までさまざまな局面に対応させるといった使い方も想定しているとのことだ。
参考・引用元:
MinutesLink
AccessWire
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/244106
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe
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