タミヤを堪能する秋のホビーイベント「タミヤフェア2024」レポート【達人のプラモ術<番外編>】

【達人のプラモ術】

ツインメッセ静岡のホビーイベントというと毎年5月に開催される「静岡ホビーショー」が思い浮かびますが、もうひとつ秋のホビーイベント「タミヤフェア」を忘れちゃいけません。

今年も「タミヤフェア2024」が11月16日(土)と17日(日)の2日間開催されました。北館・南館の両館で新製品の展示にRCカー・ミニ四駆のレースをはじめ、工作体験教室、静岡の模型クラブによる作品の展示、さらにはキット化した実車の展示、タミヤグッズ・製品販売コーナー等々、タミヤの魅力をたっぷりと堪能できるホビーイベントです。そんな「タミヤフェア2024」の魅力をレポートします。

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube
モデルアート公式チャンネル」
などでもレビューを配信中。

 

■会場ではさまざまな催しが

というワケで新幹線に飛び乗って一路静岡へ。到着したのは初日16日(土)のオープン間もない時間でしたが、この日は「ミニ四駆ステーション チャンピオン決定戦2024」や電動RCカーの「ワールドチャンピオン決定戦」が開催されることもあり、特設レース会場には多くのギャラリーが集まっていました。

▲ツインメッセ静岡前に設置されているご存知“模型の町”モニュメント

▲タミヤフェア2024はツインメッセ静岡の南館と北館で開催

▲野外スペースではRCで人気の高い『ランチボックス』と『モンスタービートル』の実車が展示

▲『ランチボックス』『モンスタービートル』どちらも記念撮影で人気を集めていた

▲ミニ四駆ステーションチャンピオン決定戦2024の特設コース

▲電動RCカーのワールドチャンピオン決定戦の特設コース。大型モニターでも観戦できる

 

■まずは新製品の展示コーナーに

達人がまず向かったのは新製品コーナー。会場発表、あるいは発売したばかりの新製品に注目です!

 

■これは作りたい!話題の「1/48 ロッキードマーチンF-35CライトニングII」

達人的にいの一番(←古い)で注目したのが、先ごろ発表された「1/48 ロッキードマーチン F-35C ライトニングII」。すでに発売されているA型、B型につづき、艦上型であるC型がついに登場。これで1/48スケールでF-35の全モデルが揃いました。

空母搭載の機体ということもあってA型、B型とは別の機体と言っていいのがC型です。キットは折りたたみ機能を持つ主翼が差し替えで、展開時と折りたたみ時のどちらも再現可能となっています。また艦載機らしいダブルタイヤになり、太く堅牢になった前脚柱、機首右側面にある空中給油プロ-ブも展開/収納状態も選択式で再現できます。会場ではC型独自のギミックが詳しく解説されていました。『達人のプラモ術』では以前、B型を製作紹介しているのですが魅力的なC型も作らないといけませんね。

「1/48 ロッキード マーチン F-35C ライトニングII」
2024年12月14日(土)ごろ発売
価格:10450円

▲A・B型に比べて大型化された主翼は艦載機らしく折りたたみ機能を持つ

▲キットは展開状態と折りたたみ状態を差し替えでどちらも再現可能となっている

▲C型が装備する胴体下面に搭載されているガンポッドも精密再現

▲以前『達人のプラモ術』で製作したB型(奥)と並べてみた。機体サイズの違いが良くわかる(C型は無塗装素組のサンプル)

 

■実車も展示!「1/24でポルシェ911 GT3 RS(992)」をキット化!

新製品コーナーでいちばんに注目されていたのが「第62回全日本ホビーショー」で発表された「1/24 ポルシェ911 GT3 RS(992)」です。会場には実車も展示されていました。タミヤの1/24スポーツカーシリーズとしてはNo.370となる最新カーモデルです。今回『達人のプラモ術』にて、この「ポルシェ911 GT3 RS(992)」の製作が決定! 詳しくはそちらを見ていただければと思います。

「1/24スポーツカーシリーズNo.370 ポルシェ911 GT3 RS(992)」
2024年12月7日ごろ発売
価格:4950円

▲会場に展示されたポルシェ911 GT3 RS(992)

▲ポルシェ911 GT3 RS(992)の迫力あるフォルムをあますところなく再現

 

■アメリカ軍の軽戦車がラインナップに追加!

WWIIで奮戦した米軽戦車「M5A1スチュワート」が1/48スケールで登場しました。つくりやすさを重視した履帯は直線部を一体とした連結組立式を採用。車長の半身像1体が付属。1944年のフランス戦線のマーキング2種類をセットされています。これでまた1/48M MMのラインナップが充実化しました。

「1/48 米軽戦車M5A1スチュワート」
2025年1月下旬発売予定
価格:2530円

▲WWⅡで活躍したアメリカ軍の軽戦車を忠実にモデル化

▲発売中の「1/48 アメリカ M8 自走榴弾砲」に新規部品を追加し、「M5A1スチュワート」の特徴的な傾斜装甲を再現している

▲「M5A1スチュワート」は軽戦車ということもあるが1/48だと手のひらサイズとなる

 

■カーモデルからは「ホンダシティターボ」が25年ぶりに登場!

ホンダシティターボですよ! 何と25年ぶりの再販です。実は若いころ友人から中古のシティターボを10万円で譲りうけて乗っていました。

当時のターボは効きだすまでタイムラグがあってドッカンターボと呼ばれていました。パワステもなく縦列駐車では苦労させられました。懐かしいです。

オプションで搭載できた原付バイク「モトコンポ」は今でも人気が高く中古市場において高値で販売されています。これはぜひ乗っていたブルーのボディで作りたいです。

「ホンダシティターボ」
2025年1月発売予定。
価格:3300円

▲背高でトールボーイと呼ばれた姿と、ターボのキビキビした走りで人気を集めたホンダのFFコンパクトカーを1/24スケールでキット化

▲シティに搭載できる原付バイク「モトコンポ」とビースサインのドライバー人形もセット

▲キットは実車ではオプションだった折りたたみバイクの「モトコンポ」も忠実再現している

 

■1/1スケールで登場!? レクサス「LBX MORIZO(MAシャーシ)」

レクサスLBXのミニ四駆の発売ということで、1/1スケールのレクサスLBX MORIZOが展示されていました。実車サイズだとミニ四駆のバンパーとローラーってこのサイズになるんだ…。展示車両には試乗もできました(笑)。

「1/32ミニ四駆シリーズ レクサスLBX MORIZO RR(MAシャーシ)」
2025年春発売予定
価格:未定

▲実車に1/1サイズで作られたバンパーとローラーが取り付けられたレクサスLBX

 

■静岡プラモクラブの合同作品展を堪能

会場で開催されていた静岡プラモクラブの合同作品展では、完成度の高い作品が展示されていました。達人的には展示されていたボトルシップに注目。ボトルシップは18世紀ころに誕生し、日本では昭和初期から広まったホビーなんですが、一度製作した船の模型をビンの口から入るように細かく分解し、専用の工具を使いビンの中で再び組み立てるというものです。高度な技術と根気を要求されるそう。プラモも良いけど、こうした古くからあるホビーにもチャレンジしたいです。

▲会場内で開催されていた静岡プラモクラブの合同作品展

▲ギャラリーで賑う合同作品展会場

▲合同作品展に参加の航空自衛隊浜松基地模型部の作品たち。航空自衛隊70周年を記念する作品が勢ぞろい

▲見事な仕上がりを見せるアルファロメオ ジュリア スプリントGTA

▲展示されていたボトルシップ

▲ボトルシップの作り方の解説もされていた

▲スウェーデンの歴代戦闘機も展示。個人的にはいちばん左のサーブ29トゥンナンがお気に入り

 

■一日楽しめるホビーのイベントタミヤフェア

駆け足ではありましたが、今回タミヤフェアを堪能してきました。やはりホビーのイベントには心躍るものがありますね。『達人のプラモ術』ではいち早く「ポルシェ911 GT3 RS(992)」の製作が始まりました。そちらもぜひ!

>> [連載]達人のプラモ術

<取材・文/長谷川迷人>

 

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