シャオミから「POCO」ブランドの最新スマホ「POCO X7 Pro」が発売されました。ハイエンド向けの「MediaTek Dimensity 8400-Ultra」というチップセットを搭載しながら、RAM 8GB+ROM 256GBモデルが4万9980円、RAM 12GB+ROM 512GBモデルが5万9980円という安さ。2月12日に開催された発表会で、いち早く実機に触れてきました。
▲POCO X7 Proの最大の魅力は安さ
■POCOはオンライン専売の独立ブランド
POCOはシャオミが「Xiaomi」「Redmi」とは別に独立して展開するオンライン専売のブランド。日本向けには、2022年に「POCO F4 GT」、2024年「POCO F6 Pro」と「POCO Pad」が発売されました。これまで発売されたスマホは、フラッグシップの「POCO F」シリーズでしたが、今回発売されたPOCO X7 Proはミッドレンジの「POCO X」シリーズで、日本初投入になるとのこと。
▲グローバルでは幅広いラインナップを展開するPOCO。2025年は「日本市場への本格参入」を計画しているそうで、複数機種の日本発売を期待できそうだ
■高級感には欠けるが、カジュアルなデュアルトーンが魅力
POCO X7 Proは約6.67インチの有機ELディスプレイを搭載。リフレッシュレートは最大120Hzで、最大輝度は3200nits。ヘヴィユーザーも満足必至のスペックを備えています。ディスプレイ内に指紋センサーも搭載されています。
▲約6.67インチのディスプレイの解像度は1.5K(2712×1220)
▲120Hzの高リフレッシュレートで使うアプリを指定して、無駄なバッテリー消費を省ける
カラバリはイエロー、ブラック、グリーンの3色。イエローは黄色と黒のデュアルトーンで、それぞれの手触り感は異なります。ブラックとグリーンはイエローほどの大胆さはないものの、質感の異なるデュアルトーンで仕上がっています。重さはイエローが198gで、ブラック、グリーンは195g。6000mAhの大容量バッテリーを内蔵していますが、そのわりには軽く感じました。
▲イエローは黒い部分と黄色の部分のテクスチャーが異なる
▲ブラックは最も落ち着きがあるが、指紋が着きやすい印象
▲グリーンはシルバーに近い色だ
右側面に音量ボタンと電源ボタン、底部にnanoSIMスロットとUSB Type-Cポートを搭載。Androidスマホとして標準的な配置なので、スムーズに操作できそうです。nanoSIMは2枚装着できますが、eSIMには非対応。
▲右側面に音量ボタンと電源ボタンを搭載
▲底部にSIMスロット、USBポート、スピーカーを搭載。イヤホンジャックは非搭載
全体的に高級感には欠けますが、カジュアルで洗練された印象。ハイエンドスマホの、これ見よがしな重厚な感じが苦手な人なら「こっちのほうがいい」と思うかもしれません。
■ゲームを楽しみたい人にはもってこい!
最大の特徴としているのがハイエンド並みのパフォーマンス。POCO Xシリーズはミッドレンジで、POCO X7 Proはミッドレンジの上位に位置づけられるモデルですが、最新のハイエンドチップを採用し、いわゆる “ヌルサク” の操作感を実現しています。フラッグシップのPOCO Fシリーズと同じ「WildBoost Optimization 3.0」という機能を搭載していることも利点。ゲームプレイ中の安定したパフォーマンス、フレームレート、ディスプレイ輝度などを実現し、電池消耗も抑えられるとのこと。
▲ゲームのプレイ中にすぐに表示させて、パフォーマンスを向上させたりできる機能を搭載
▲タッチレスポンスがよく、画面の切り替えもなめらか。ストレスなく楽しめそうだ
AIによって画質を向上させる「1.5K AI Super resolution」という機能も搭載。ただし、1.5Kの超解像度に変換できるのは、今のところは「原神」のみだそうです。
「原神」「荒野行動」など、パワーを要するゲームをする際に気になるのが発熱。POCOは従来モデルから熱対策の技術を導入していますが、POCO X7 Proでは「LiquidCool Technology 4.0」という冷却システムを導入。10個の個別温度センサーを搭載し、広範囲を効率よく冷やす仕組み。ゲームのプレイ時だけでなく、充電時や暑い日の利用でも効果を期待できます。
▲広くて薄い放熱板を内蔵
▲発熱しやすい部分にセンサーを搭載し、効率よく冷却する仕組み
■6000mAhの大容量バッテリーは急速充電にも対応
先述の通り、6000mAhの大容量バッテリーを搭載していることも魅力。スマホのバッテリー容量は4000〜5000mAhが一般的ですが、トレンドを一歩リードする容量を実現し、ボディの重量を200g以下に抑えていることは高く評価すべきでしょう。
▲デュアルセルの大容量バッテリーを搭載
90Wの急速充電に対応し、充電器も同梱。約42分で100%まで充電できます。電池寿命を長くすることにも配慮されていて、1000回充電しても90%、1600回充電しても80%の容量を維持するとのこと。毎日充電して4年使ったとしても80%(4000mAh相当)以上の電池容量を見込めるので、長く使い続けたい人も安心していいでしょう。
▲充電専用のチップを搭載するなど、安全性にも配慮されている
■IP68の防塵防水に初対応。AI機能もしっかり搭載
リアカメラはメイン(約5000万画素)+超広角(約800万画素)で、メインカメラは光学式手ブレ補正に対応。最大50コマを高速連写できる機能も備えています。フロントカメラは約2000万画素なので自撮りを楽しむにも十分。カメラはミドルハイクラス相応のスペックと言えるでしょう。
▲リアカメラは広角(約5000万画素)+超広角(約800万画素)の2眼
多彩なAI機能を搭載していることも魅力。発表会で確認したところ、シャオミの上位モデルと同じAI機能を備えているようでした。筆者は昨年11月に発売されたハイエンドモデル「Xiaomi 14T Pro」のAI機能を使ったことがありますが、操作がわかりやすく、日本語の文字起こしや翻訳の性能も優秀でした。POCO X7 Proにも同等の使い勝手を期待できそうです。
▲多彩なAI機能も活躍してくれそうだ
GoogleのAIアシスタント「Gemini」もプリインストールされています。電源ボタンを長押しするだけで起動でき、すぐに知りたいことを調べられます。
POCOとして初めてIP68の防水・防塵に対応したことも魅力。しかも、濡れた手でもタッチ操作ができる技術も採用されています。
NFCは搭載していますが、おサイフケータイ(FeliCa)には非対応。Suica、PASMO、iD、QUICPayなどの電子マネーは利用できません。また、オンライン専売なので、お店で実機を確認できないことも弱点。それでも、普段使いに支障はなく、ゲームも軽快に楽しめるスマホが5万円以下。従来モデルもそうでしたが、やはりPOCOのコスパはすごいです!
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/658930/
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