iPhone Pro向けOLED受注に変更も?BOEの次世代OLED製造立ち上げ苦慮

中国BOEが量産開始に向けて製造ラインの整備を進めている第8世代OLEDディスプレイパネルについて、バックプレーンとして低温多結晶酸化物(LTPO:Low Temperature Polycrystalline Oxide)を採用したことで、量産開始後しばらくの間は良好な歩留まり率を確保することに難渋することが予想されると韓国メディアThe Elecが伝えています。

タブレット/ラップトップ向けLTPO-OLED製造に難渋か

UBI Researchの関係者はBOE第8世代OLEDディスプレイパネルの見通しについて、量産初期の歩留まり率として50%を実現するのも容易ではなく、2年〜3年間は歩留まり率改善に取り組まざるを得ない状況になると予想しています。

また、タブレット向けLTPO-OLEDディスプレイの供給先として候補になり得るのはLenovoしかなく、BOEはタブレット向けからスマートフォン向けに切り替えるとの見通しを関係者は伝えています。

LTPO-OLEDディスプレイはiPhone Proシリーズに搭載

LTPO-OLEDディスプレイは、iPhone16 ProシリーズなどのProMotionディスプレイとして採用されています。

現在はiPhone15などベースモデルへのOLEDディスプレイ供給にとどまっているBOEですが、Proシリーズ向けProMotionディスプレイの受注狙っているとの情報もありました。

iPhone17とiPhone17 AirもProMotion採用と噂

また、iPhone17シリーズではベースモデルであるiPhone17とiPhone17 AirもProMotionディスプレイを搭載し、最高リフレッシュレートが120Hzになると噂されています。

BOEはiPhone SE 4向けOLEDディスプレイの大多数を供給する見通しですが、Appleへの卸価格はProMotionディスプレイのほうが高いことから利益率改善には効果的です。

そのため、BOEは第8世代OLEDディスプレイパネル製造ラインでProMotionディスプレイの受注を目指すことが考えられます。

ただし、今回の報道通りであれば、低い歩留まり率に伴う高い製造コストを先行投資としてBOEが吸収する必要が生じるでしょう。

Source:The Elec

Photo:Apple Hub(@theapplehub)/X


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