【2025ベストヒット大予想】
今年のオーディオ&ビジュアル市場はAIと臨場感の2大トレンドに注目。PC・ガジェットの分野に取り入れられ始めたAIテクノロジーのA&Vへの進出と、これまでにない“臨場感”を実現する最新モデルをチェックしていこう。
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2025年のA&Vは、方向性の異なる2つのトレンドで捉えられる。
「今年は“AI”のキーワードが外せません。昨年、スマホやPCで話題になったChatGPTのアドバンスドボイスモードのような高速レスポンスの音声認識と応答が可能になり、これをどう取り入れるかを各社考え始めています」
CES2025では国内メーカーのTVS REGZA社が技術デモを実施したほか、グーグルも生成AI「Gemini」をGoogle TVに統合する新機能を発表。今年はテレビのAI対応が進む可能性大だ。
「具体的な発表はまだありませんが、スマートスピーカーの音声操作がAIに置き換えられる可能性もあります。これが実現すると、オーディオのトレンドもAIになりますね」
一方、本流のトレンドでは引き続き“臨場感”がキーワード。
「テレビのトレンドは世界的には超大画面化で140インチ前後が最前線。日本ではまだ65インチ程度までが人気ですが、100インチでも臨場感アップが段違い。同時に継続トレンドの立体音響との組み合わせで、自宅で映画館を再現する流れですね」
今年は機能だけでなく、体験でも大きな進化を遂げる一年となりそうだ。
AV評論家 折原一也
1979年生まれ。PC系出版社編集職を経て、AVライター/評論家として専門誌やWebで執筆。2009年よりVGP審査員・ライフスタイル分科会副座長
■CES 2025で各メーカーが重大発表!
<TVS REGZA>
■国内メーカーの生成AI導入一番乗りはレグザ!?
TVS REGZAはCES 2025で、生成AIを活用した「レグザインテリジェンス」を発表。「AIボイスナビゲーター」ではテレビ画面上にチャット画面が表示され、音声認識で自然な会話からコンテンツを検索して提案する技術を公開した。生体データから利用者を把握、SNSでバズった番組を紹介するなど、オススメ機能も多方面に進化。AIの登場は、これまでリモコン操作が必須だったテレビというデバイスの利用体験を大きく変える可能性を秘めている。
<Google>
■生成AI「Gemini」統合で進化するGoogle TV
GoogleはCES 2025のタイミングに合わせてGoogle TVに生成AI「Gemini」を統合する新機能を発表。自然な会話が可能となり、コンテンツ検索やスマートホーム管理が直感的に行える機能が2025年後半に展開予定だ。国内ブランドでもソニーのブラビア、シャープのアクオスなどのブランドがGoogle TVを採用しており、日本でも搭載される可能性大だ。
<LG>
■LGはAIアシスタントの「Copilot」を統合
テレビに最も積極的にAI技術を投入してきたLGも、2025年は遂に生成AIを投入。CES 2025ではマイクロソフトのAIアシスタント「Copilot」を統合していく計画を発表した。スマホアプリからのチャット操作なども可能になりそうだ。
<没入感&臨場感が引き続き直近のトレンドに!>
■家庭用テレビも110インチの超大画面に突入
TVS REGZA
「タイムシフトマシン搭載4K Mini LED液晶レグザ 110Z990R」(550万円)
超大画面は富裕層向けのハイプライス製品ですが臨場感は本物。大画面志向の比較的弱い日本で100インチオーバーが定着するかは今年の注目点ですね
テレビにとって画面サイズ=臨場感は当然の理。レグザは110インチの超大画面Mini LED液晶テレビを2月に発売。最大ピーク輝度5500nitsの超高輝度による臨場感は強烈だ。
▲ミリ波レーダーによって視聴位置を検出する先進のセンシング機能も搭載。高画質性能でも最先端を行く
▲4万分割オーバーエリアコントロールとAIを用いた映像シーン解析による輝度ブーストも採用
■異次元の臨場感を実現
鹿島建設
「OPSODIS 1」(7万4800円) ※GREEN FUNDINGにてクラウドファンディング実施中
昨年のOTOTENイベント出展後、360度の立体音響を1台で実現することで話題になったモデル。この技術が家庭に入ると面白いですね
コンサートホール設計などで用いられる音響技術を用いて作られた異色の立体音響スピーカー。クラウドファンディングで登場し、圧倒的な臨場感を小型サイズで味わえると話題になっている。
▲OPSODISは、鹿島建設と英サウサンプトン大学音響技術研究所による音響技術で、音響解析データをもとに立体音響化
▲最大のポイントはデスクトップPCに合わせて設置できる幅382mm、奥行130mのコンパクト設計
■どんな空間も包み込む圧倒的な音響体験を提供
Sonos
「Sonos Arc Ultra」(14万9800円)
臨場感あるサウンドはDolby Atmosの登場依頼続く重要テーマ。10万円オーバーの本格的なオーディオ機器も続々登場しています
米国発の上質なサウンドで知られるサウンドバーブランドがソノス。Sonos Arc Ultraは14ものスピーカーを内蔵する設計で、9.1.4chで部屋を音で満たす臨場感を実現する。
▲部屋の音響を測定することで、視聴環境に合わせた音響をリアルタイムで調整する独自技術を採用
■85インチのハイコスパ大画面も登場!?
ハイセンス
「85E6N」(実勢価格:26万8000円前後)
超大画面に興味はあるけど価格で躊躇していた人向けのハイコスパ志向モデル。臨場感重視ならこの選択は、正直アリ!!
大画面による臨場感アップに対して、コスパの概念を取り入れているのがハイセンス。昨年10月の発売以来、価格はすでに30万円割れで購入できる店舗も続出している。
▲臨場感に求められる高音質化にはEilexPrismのデジタル補正技術を採用することでバランス良いサウンドに
▲レグザと共同開発した「HI-VIEWエンジンLite」搭載で、ネット動画も超大画面で高画質に視聴できる作り込みも
※2025年2月6日発売「GoodsPress」3月号30-31ページの記事をもとに構成しています
<文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/657738/
- Source:&GP
- Author:&GP
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