【iPad Hacks_68】
iPadシリーズの新モデルとして、「iPad Air(M3)」と「iPad(A16)」の2モデルが発表されました。すでに予約販売は開始されており、両モデルとも3月12日に発売されます。
本稿では、それぞれの特徴をおさらいしつつ、どんな人が検討すべき端末なのかをチェックしていきましょう。
■iPad Air(M3)
iPad Air(M3)は、その名の通り、搭載するチップセットを「M3」(8コアCPU、9コアGPU)へアップデートしたモデルです。従来の「iPad Air(M2)」が2024年5月に発売されたばかりだったということもあり、1年弱で登場したマイナーチェンジといったところ。
▲iPad Air(M3)。カラーバリエーションは前世台と同様に「スペースグレイ」「ブルー」「パープル」「スターライト」の4色展開
従来世代のiPad Air(M2)と同じく、iPad Air(M3)は11型と13型の2サイズ展開。それぞれのサイズも、11型がW178.5×H247.6×D6.1mm、13型がW214.9×H280.6×D6.1mmで、前モデルを踏襲しています。重さは前世台よりもそれぞれ数g軽くなっているものの、ユーザーが感じられる差ではありません。
その他の主要仕様についても、カメラは前面・背面カメラともに12MPで、前世代から仕様・機能ともに大きな変化はありません。また、生体認証としてトップボタンに「Touch ID」を備え、充電端子がUSB Type-C(伝送速度480Mbps)、通信仕様はWi-Fi 6Eに対応、通信プランはeSIMのみに対応など、多くの部分が共通しています。
ストレージも128/256/512/1TBの4種類をキープ。最小構成の価格も9万8800円(税込)を維持しています。
そもそもMシリーズのチップセットは、Apple Intelligenceをサポートしているので、M2→M3へのチップセット刷新によるユーザー視点でのインパクトは、さほどないかもしれません。
一方、16コアのNeural Engineは、M1を搭載するiPad Air(第5世代)と比べると、最大60%高速化しているとのこと。また、ゲームのリアルな描写を可能にする機能や、メモリを最適利用する機能にも対応しているなど、見えない面での性能面の進化は一応あります。
これからApple Intelligenceが日本語対応することを考えると、価格も据え置きということで、久しぶりのiPadの買い替えを検討していた人にとっては、ラッキーな一台だと捉えられますね。
▲新デザインのMagic Keyboardを装着したiPad Air(M3)
なおアクセサリーとしては、専用の新しいMagic Keyboardが用意されました。こちらはトラックパッドの精度が向上したとされるほか、ファンクションキー列が追加されているなど、前世台から若干進化しています。ヒンジ部分には、従来通りUSB Type-Cコネクタが配置されており、Smart Connector経由での充電が行えます。価格は11インチ用が4万6800円、13インチ用が4万9800円です。
■iPad(A16)
続いて「iPad(A16)」は、いわゆる“無印iPad”の最新モデル。2022年10月に発売された「iPad(第10世代)」の後継機で、約2年半ぶり新モデルです。
▲iPad(A16)
筐体サイズはW179.5 × H248.6 × D7mmで変わっていないものの、仕様表上のディスプレイサイズは10.9インチから11インチへと微増しています。
こちらもチップセットが従来世代の「A14 Bionic」からナンバリングを2つ上げた「A16」に刷新されているマイナーアップデートモデル。ただし、Apple Intelligenceは非対応で、AAAタイトルのゲームプレイも非対応。バッテリーの持ちも変わっていません。ユーザー視点でのインパクトはあまりなく、基本性能がちょっと上がったかなくらいなという認識で問題ありません。
一方、最小構成のストレージ容量については、従来世代が64GBしかなかったのに対し、新世代では128GBからになっていることが重要です。その価格も前世代同様に5万8800円で維持されています。長期運用の際に、OSアップデートなどを行いやすい容量になり、安価にiPadを調達したい際のコストパフォーマンスが良い選択肢となっていると言えるでしょう。
また、512GBの選択肢も加わり、128/256/512GBの3サイズがラインナップされています。大容量モデルを選択すれば、簡単な動画編集にも十分チャレンジできる仕様です。
* * *
iPad Air(M3)、iPad(A16)ともに、仕様面での大きな変化はなかったものの、価格感を維持しつつチップセットが刷新されたことで、従来以上にお得感のある選択肢にはなっています。iPad古参ユーザーが久しぶりの買い替えを検討するには、よいタイミングかもしれません。
例えば、古い世代のiPad Proシリーズを使ってきたものの、最近のProシリーズの価格に手が出ない人ならば、「iPad Air(M3)」でキーボードアクセサリ等をセット購入するのが、よい妥協点になるでしょう。また、iPadでニュースアプリや雑誌、動画等を楽しめれば良いという人ならば、「iPad(A16)」の128GBモデルが狙い目だと思いますよ。
>> Apple「iPad」
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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