iPhone18向けA20、製造プロセス微細化で同じ消費電力での処理能力が15%向上

iPhone18シリーズ向けA20は、製造プロセスがTSMCの2nmプロセス「N2に微細化されることにより、A19と同じ消費電力で比較した場合は処理能力が15%向上すると、経済日報が報じています。

これは、従来考えられていた以上の電力効率向上で、N2の素性の良さを物語っています。

N3EではなくN3Pと比べて電力効率が15%向上

N2の比較データとしてこれまでは、比較対象としてTSMCの第2世代3nmプロセス「N3E」が選択されていました。N3Eでは、iPhone16シリーズ向けA18が製造されています。

N2はN3Eと比較し、消費電力が同じなら処理能力が10%〜15%向上、同じ処理能力であれば消費電力が25%〜30%削減、トランジスタ密度は15%増加すると報告されていました。

TSMC N2 A16_1200

iPhone17シリーズ向けA19はN3Pで製造見込み

今回、経済日報が比較対象としたのはiPhone17シリーズが搭載するであろうA19で、A19はTSMCの第3世代3nmプロセス「N3P」で製造されると噂されています。

N3PはN3Eと比べて消費電力が同じなら処理能力が5%向上するため、N2の比較対象としてN3Eよりも改善幅が低下するはずです。

しかしながら、経済日報の報道が事実であればN2はこれまでの報道よりも素性が良いと考えられます。

N2のウエハー単価は約450万円、iPhone18シリーズの値上げ懸念

ただし、製造プロセス微細化の負の影響として、ウエハー単価が高価になることをWccftechが指摘しています。

N2のウエハー単価は3万ドル(約450万円)に達する見通しで、これはA20の卸価格が高くなることを意味し、AppleはiPhone18シリーズで値上げを検討せざるを得ないのではないかとWccftechは述べています。

2025年4月1日よりN2での注文受付を開始、最初の顧客はAppleと報道

本来であれば、競合するSamsungIntelの次世代プロセスの開発が順調に推移していれば競争原理も働きますが、両社ともTSMCと比べて課題を抱えていると報告されています。

N2は試作段階での歩留まり率が70%超に達しているとの報道もあり、量産開始時に採算性として好ましい80%以上になるのは確実でしょう。

Wccftechは、TSMCは2025年4月1日よりN2での半導体製造に関する注文受付を開始、最初の顧客はAppleになると伝えています。

Source:経済日報 via Wccftech

Photo:AnandTech, iGeeksBlog(@igeeksblog)/X


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA