【趣味と遊びの新生活】
7世紀頃に日本に渡り、江戸時代には国民的ブームともなった園芸趣味。昨今では観葉植物だけでなく多肉植物や塊根植物も人気の模様。この春から始めるならオススメは? オザキフラワーパークの後藤さんに教えてもらった。
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園芸は年齢・性別不問の趣味だが多肉植物や塊根植物の愛好家には男性が多く、その理由のひとつに怪獣フィギュアにも通ずる特異な造形美を挙げる声を聞く。後藤さんに植物選びのコツを訊くと、これを裏付ける答えが返ってきた。
「まずはフォルムに着目して直感で選ぶのがオススメ。最近はインテリアに馴染むかどうかで選ぶ方も多く、180cmほどの少し高い品種が人気を集めています。今回は人気と育てやすさを基準に選びました」
育てやすさは重要だ。お気に入りと出会えても、ちゃんと育てられなければ意味がない。
「植物を育てる=難しいと思われがちですが、慣れてくると楽しくてしょうがない趣味になります。もちろん枯らしてしまうこともあるかもしれません。しかしそれを失敗と思わず、成長と捉えるとより楽しくなるはず。『なぜ枯れたのか?』を考え、原因を突き詰めることで園芸スキルの向上にも繋がります。失敗を恐れず植物の世界に足を踏み込んでみましょう」
オザキフラワーパーク
観葉植物担当 後藤直也さん
園芸の専門学校を卒業後、オザキフラワーパークに入社。観葉植物を担当することになって4年目。好きな植物は見た目が好みなミルクブッシュ
オザキフラワーパーク
東京都練馬区石神井台4-6-32
03-3929-0544
休:1月1日・2日(臨時休業あり)9:00~19:00
<塊根植物>
1. ポッテリ丸々と膨らんだ愛嬌のある姿はまさに怪獣
「パキポディウム グラキリス」(参考価格:約3万円~)
マダガスカル原産の塊根植物。現地で育った株はぼってりと太ったフォルムから特に人気です(後藤さん)
塊根植物の中でも多くの人々に愛される人気者。象牙宮という和名もあるほど日本でも親しまれている。岩場などに張り付いて育つため、乾燥や日光を好む。この中では上級者向け。
<多肉植物>
2. 紫色の肌とボコボコした形状がとてもフリーキー
「ギムノカリキウム デイドリーム」(参考価格:約3980円~)
他のサボテンと比べて育てやすく初心者向け。日当たりの良い場所を好むため、室内では窓際に(後藤さん)
タイで交配・作出された園芸種のサボテンで日本には2015年頃に上陸。成熟してくるにつれて美しい赤紫色の球体にも成長。凹凸がよりハッキリし、特異な見た目にも拍車がかかる。
<観葉植物>
3. 左右に大きく開いて扇型に伸びていくサマも縁起良し
「サンセベリア ボンセレンシス」(参考価格:約1980円~)
サンセベリアは種類豊富で、水分を蓄えた多肉質な葉も魅力。水やりの手間も少なく育てやすい(後藤さん)
サンセベリアはキジカクシ科ドラセナ属の植物。手に入りやすく肉厚で棒状の葉が真っすぐ左右に開いて伸び、扇型に育つ。育て方も比較的簡単で初心者向けの観葉植物だ。
<観葉植物>
4. 花言葉は“永久の幸せ”。新生活のスタートに最適
「フィカス バーガンディ」(参考価格:約1980円~)
シックな色合いが大人の雰囲気。ゴムの木の中でもとにかく強く育てやすく初心者向けといえます(後藤さん)
黒に近い深緑色の葉と紅色の新芽のコントラストが美しいインド原産の別名クロゴム。耐陰性と耐寒性に優れ、丈夫で初心者にも育てやすく人気。花言葉からお祝いに贈られることも多いのだとか。
<多肉植物>
5. 鬱蒼としたジャングル原産、森林サボテンのお仲間
「フィッシュボーンカクタス」(参考価格:約2480円~)
レースカーテン越しの明るい場所で育てて水やりは控えめに。乾燥には強いが寒さには要注意(後藤さん)
ジグザグ状の葉が視線を集めるこちらは魚の骨に似た葉の形状がその名の由来。学名はエピフィルム・アングリガー。鬱蒼としたメキシコの熱帯雨林を原産とするため、湿度の高い環境と半日陰を好む。
<多肉植物>
6. 大きくなると花が咲いたり子株ができたり、変化も見もの
「ユーフォルビア パイナップルコーン」(参考価格:約780円~)
別名はソテツキリン。とても育てやすくパイナップルのような形もユニークです(後藤さん)
トウダイグサ科ユーフォルビア属の夏型の多肉植物。ソテツやパイナップルを想起させる樹形や幹と葉のバランスが面白い。頂点から新しい葉が出て下の葉が枯れると幹になりながら伸びていく。丈夫で手間がかからず値段も手頃。
<多肉植物>
7. サボテン似でも赤の他人。名前も見た目も存在感大
「ユーフォルビア ホワイトゴースト」(参考価格:約1980円~)
真っ白なオバケのような見た目が存在感あり。樹液はかぶれる可能性もあるので注意が必要(後藤さん)
こちらも同じくユーフォルビアの一種でサボテンっぽい見た目の多肉植物。不思議なフォルムと斑入り種らしい美しく白い肌が人気。日差しと温度にさえ注意すれば育てやすいが、水やりは控えめに。
※商品価格は2025年2月上旬時点のものです。また個体差によっても変動します。ご了承ください
※2025年3月6日発売「GoodsPress」4月号38-39ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/TOMMY(NOHOHON-PRODUCTION)>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/664921/
- Source:&GP
- Author:&GP
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