段々と春めいた気候になってきて、花粉症にヤラれつつも、なんだかアクティブな遊びに挑戦したくなってくる今日このごろ。フットワーク軽く遊びにいける低山が沢山あるちょうどいい田舎に住んでいるので、新しい山遊びをしたいなぁなどと思う2025年春です。
なんて考えていて見つけたのが、アウトドアフットウエアの老舗ブランド Teva(テバ)の、サンダルなのにトレイルランニング(トレラン)ができちゃう「Aventrail Sandal(アベントレイル サンダル)」(2万900円)。サ、サンダルなのにトレランだって!?
▲初トレランで初トレランサンダルというトレラン素人がお送りします
良い機会なので、トレランに挑戦してみることに。ただ、トレランシューズで登山や軽ハイクは嗜むものの、トレラン自体は未経験。そこで、初心者の視点から、実際に着用し低山を走行した際の使用感をレポート。果たしてトレラン未経験でも快適に走ることはできるのか?
■履いてすぐ感じた「足首のホールド感」と「走りやすさ」
▲「もしかして足とサンダル、合体した!?」と思わずにはいられないほどホールド感バッチリ
まず履いて驚いたのが、足首のホールド感の良さ。サンダルなのにトレランシューズのような、いやむしろトレランシューズよりもフィーリングが良いかも。かかとの動きにサンダルがピッタリとついてきてくれる感覚があって、かなり快適。
▲幅広ストラップだから面でしっかりフィットする
「Aventrail Sandal」は2本のストラップを組み合わせたWストラップシステムを採用しており、シューレースに近い感覚で締め具合を調整できるのが最大の特徴。このWストラップシステムのおかげで、サンダルながらもシューズのようなフィッティングを実現し、不安定な山道でも安定するわけです。
▲自然と足が進む反発力。楽しくなって倒木を越えてみたりして
さらに、“足が自然に前へ進む”のも特徴的。「Aventrail Sandal」には高いクッション性と反発力を生み出す“HYPER-COMFミッドソールテクノロジー”が採用されており、これはおそらくミッドソール内に配されたナイロンプレートのおかげ。
踏み込むたびに軽く弾むような感触があり、足の動きをサポートしてくれます。「サンダルなのに、こんなに走りやすいの?」と、正直ビックリ。自然と足が進むってなかなか不思議な体験です。
■素足でもいいけど、個人的には靴下アリが好み
「サンダル×山道=怪我が怖い」という先入観があったので、最初は靴下を履いて試してみました。結果、めちゃくちゃ快適。靴下を履いた足をしっかりグリップするフットベッドに加えて、前述の通り、Wストラップシステムで足全体のフィット感も申し分なし。
▲指先の開放がたまらないトレランサンダル。ラン中は靴下アリで、ラン後に裸足が個人的にはおすすめ
「これは、いけるな」と思い、途中で素足に切り替えてみました。すると、指周りに未体験の開放感が! いやまぁ、サンダルなので当たり前と言えば当たり前ですが、普通、山行中の足元は大なり小なり蒸れるのが当然。行動中に足が出てるってこんなに気持ちいいものなんですね。
▲かかと部分にはクッションが付いているので、素足だとこすれて痛い! なんて心配は無用
しかし、問題がひとつ。サンダルと足裏が密着する分、汗をかくと足がズレやすくなり、少し違和感が。靴下アリでも一般的なトレランシューズよりも通気性は段違いなので、個人的には靴下アリのほうがフットベッド上での足のズレが少なく快適でした。足先の保護の意味でも靴下アリでの着用が好みです。
■びっくりするほどグリップする下り坂
▲茨城北部の低山あるある、低山なのにとんでも急坂。それでもしっかり地面をグリップしてくれた
「Aventrail Sandal」はTeva独自のSPIDER RUBBER(スパイダーラバー)アウトソールと、地面をガッチリと掴む立体的なトラクションラグが生み出す強いグリップ力が強みのひとつ。…とは言え「サンダルで山道の下り、大丈夫かな…?」と正直不安が。だってサンダルじゃん?
しかし、実際に下ってみると、予想を超えるグリップ力にびっくり。地肌が見えていて滑りやすく、傾斜のきつい箇所をつま先にしっかり体重をかけて下っても危なげナシ。SPIDER RUBBERって言うても水辺用のアウトソールだと勝手に思い込んでいたので、2重の驚き。
ただ、私のサイズ選びが甘かったからか、坂道では特にフットベッド上で足が若干ズレる…。普段よりも慎重にサイズ選びするのが良さそう。素足で履く場合はなおさらで、トレランシューズを選ぶときよりも重要な印象です。
■「指先で地面を掴む」感覚で安定感◎
▲指が自由に動くので、地面を強く押すように走れて、バランスも取りやすい
また、「Aventrail Sandal」は一般的なトレランシューズと違って、足の指が自由に動かせるため、まるで足の指で地面を掴むような感覚が。アウトソールのグリップ力も相まって、しっかり地面を押し出すイメージで登れるし、指を使ってバランスを取れるので下りや足場の悪い場所での安定度が特に抜群でした。
■サンダルならではの「落ち葉&小枝の侵入問題」は足運びで回避
▲しっかりと足先も上げて、真上から地面を押し出すようにするととても快適
トレランサンダルと聞いて、個人的にかなり気になっていた“サンダルの中に落ち葉や小枝が入りがち”問題。落ち葉や土が入るのは単純に不快ですし、小枝の侵入は安全面からも看過できません。実際、足先をあまり上げずに引きずりがちな走り方&歩き方では数歩ごとに足を止めることに。
そこで意識したのが、「足をしっかり持ち上げること」と「地面を足裏全体で押し付けるように走ること」。登山の基本の足運びですが、これを意識するだけで、サンダル内への異物の侵入が激減します。気持ち、かかとから下ろすイメージで進むとより快適。トレイルサンダルで山を進むときのちょっとしたコツかもしれません。
* * *
低山での初トレランで初トレランサンダルでしたが、「山でサンダルって、アリじゃん」と思えた一足。
素足だと汗でややズレやすい、落ち葉が入りやすいといったサンダル特有の注意点がある一方で、足首のホールド感、ソールの反発力、グリップ力など、想像以上に実用的な仕上がりになっていました。正直、履く前は「サンダルで山を走るのってどうなの?」と半信半疑でしたが、イージーな低山ハイクぐらいなら余裕、というより快適。ちなみに登山経験があるので今回初トレラン&サンダルデビューをしてみましたが、ランもハイクも未経験なら、まずはシューズで始めましょう。
トレランやハイキングをより身軽な装備で楽しみたい人、開放感がある歩き心地が好きな人、サンダルでもしっかりフィット感&グリップ力を求める人はチェックしてみては。
ちなみに往復1時間のコースでしたが、8割歩いていたのは内緒です。
>> Teva
<取材・文/山口健壱(&GP)>
山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回って&GP編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。最近ゴルフレッスンに通い始めて真っ直ぐ飛ぶ率が上がってきました。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/667179/
- Source:&GP
- Author:&GP
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