Nothingが最新スマートフォン「Nothing Phone(3a)」を発表しました。昨年、おサイフケータイに初対応して人気を集めたPhone(2a)の後継モデルで、4月15日に発売されます。
ちなみに、Phone(2a)は、Phone(2)の廉価版としてリリースされましたが、Phone(3a)は、Phone(3)が発売されないままに、コスパに優れたモデルとしてリリースされた形です。
Phone(3a)は、Nothingの公式サイト(nothing.tech)など、従来の販売チャネルに加えて、楽天モバイルも取り扱います。カラバリはブラック、ホワイト、ブルーの3色で、新色のブルーは楽天モバイル限定です。nothing.techでの価格は8GB+128GBモデルが5万4800円、12GB+256GBモデルが5万9800円。楽天モバイルでは、ブラックとホワイトの8GB+128GBモデルが5万4890円、12GB+256GBモデルが5万9900円、ブルーの8GB+128GBモデルが5万6900円、12GB+256GBモデルが6万1900円となっています。
▲カラバリは3色。新色のブルーは楽天モバイル限定カラー
■背面パネルがガラスになり、よりクリアに!
Phone(3a)は、従来モデルと同じように背面がスケルトン調のデザインを採用しています。Phone(1)、Phone(2)は背面パネルの広範囲にLEDが搭載されていますが、Phone(3a)は、Phone(2a)と同じくカメラ周りののみ搭載。着信音に合わせて光るほか、タイマーの進捗、ボリューム調整などが視覚的にわかるように光らせることもできます。
▲Nothing Phoneの象徴ともいえる光る背面は健在
Phone(2a)の背面パネルはアクリル製でしたが、Phone(3a)は強化ガラスに変更されました。透明度が増し、手触り感もリッチになっています。
前面のディスプレイは6.77インチ。Phone(2a)(6.7インチ)よりわずかに大きくなりましたが、厚さは8.55mmから8.35mmへと薄くなっており、ホールド感には差がないように感じました。
▲6.77インチ(2392×1080)の有機ELディスプレイは、最大輝度が3000ニトで、リフレッシュレートは最大120Hz
■初のトリプルカメラを搭載。気になる画質は?
機能面で大きく進化したのがカメラ。Phone(2a)はメイン(5000万画素)+超広角(5000万画素)の2眼でしたが、Phone(3a)はメイン(5000万画素)+望遠(5000万画素)+超広角(800万画素)の3眼に。望遠は光学2倍ズームで撮影できるほか、4倍も光学ズーム相当の画質で撮影可能。デジタルズームと組み合わせた「ウルトラズーム」は、被写体を最大30倍まで引き寄せられます。
▲超広角(0.6倍)で撮影
▲メイン(1倍)で撮影
▲望遠(2倍)で撮影。やや色は浅くなった
▲5000万画素で捉えた画像の一部を切り出す形で、4倍もロスレスで撮影可能
▲最大の30倍ズームでも、結構鮮明に写った
実際に撮ってみると、画質は明るく、スッキリとした色合いで、気持ちよく撮影を楽しめそうです。
▲背景ボケもナチュラル
▲夜景モードは明るく撮れるが、緑っぽく写るのが気になった
■新機能「Essential Space」は、なんだか役立ちそうな印象
Phone(3a)の右側面には「Essential Key」という新しいボタンが追加されています。これを押すとスクリーンショットが撮れて、メモを添えて保存することができる仕組み。長押しするとボイスメモを録音できます。2回押すと「Essential Space」にアクセスでき、保存されたメモ一覧を確認できます。メモはAIによって自動で整理され、ユーザーに合った提案やアクションプランを生成してくれます。例えば、気になる製品についてメモしておけば、その発売日を知らせてくれたり、お店の営業時間がわかったりする趣向です。
▲電源ボタンの下に「Essential Key」という新しいボタンを追加
▲これを押すとスクショが取れて、メモを追加して保存できる
▲保存した情報は「Essential Space」に自動で整理される
もちろん、GoogleのAI機能にも対応しています。電源ボタンを長押しすると「Gemini」が起動し、チャット形式で、知りたいことを調べることが可能。画面下のバーを長押しして「かこって検索」を起動することもできます。
ChatGPTとの連携機能も引き続き搭載されています。「ChatGPT」アプリをインストールしておけば、スクショ、ブラウザ画面などのコピーの共有メニューから素早くChatGPTにアクセスすることができます。
▲気になるWebページなどから素早くChatGPTにアクセスできる
Phone(3a)のAI機能はまだ少ないものの直感的に使えることが魅力。新たに搭載された「Essential Space」やNothingオリジナルの「ギャラリー」アプリは、ユーザーの声を聞きつつ、今後アップデートしていくそうなので、新たなAI機能が追加されることも期待できそうです。
■サクサク操作でき、電池持ちにも不安はない
プロセッサーには「Snapdragon 7s Gen 3」を採用。クアルコム社製のミドルハイ向けのチップセットです。前モデルのPhone(2a)は「MediaTek 7200 Pro」を採用していましたが、それより最大33%の高速化が図られ、とりわけAIの処理性能が向上しているとのこと。筆者は数日使っただけですが、サクサクと操作でき、反応が鈍くなったり、熱くなったりすることもありません。
バッテリーは5000mAh。Snapdragon 7s Gen 3の省電力機能とPhone(3a)への最適化によって、電池効率も向上。フル充電で最大2日間の連続使用が見込めるそう。実際に使ってみたところ、電池持ちはよく、多少ヘヴィに使っても、1日で電池が切れてしまう心配はなさそうです。50Wの急速充電(充電器は別売)にも対応しています。
■5万4800円〜は、かなりお買い得かも!?
Nothing Phoneは、Androidをカスタマイズした「Nothing OS」を搭載し、Phone(3a)には最新の「Nothing OS 3.1」が搭載されています。アイコンがモノクロで表示される独自のホーム画面にでき、画面カスタマイズに使えるウィジェットも増えていました。
▲デフォルトのホーム画面とアプリ一覧画面。アプリ一覧は自動でカテゴリー別に整理される機能を利用できる
▲アプリ一覧に表示されるアイコンもモノクロにすることが可能
▲多彩なウィジェットやAIで生成される壁紙などでカスタマイズを楽しめる
おサイフケータイに対応しているので、「Suica」や「PASMO」を使うことも可能。新たにeSIMにも対応したので、使いたい通信キャリアのSIMを素早く導入でき、海外渡航時にも役立つこと請け合い。
▲おサイフケータイを利用でき、Nothing Phoneでは初めてeSIMにも対応。IP64の防塵防滴にも対応
Nothing Phoneはデザインに特徴があり、尖った印象を持たれがちですが、Phone(3a)は便利に使いこなせるバランスが取れたスマホに仕上がっている印象。5万4800円〜という価格は、正直、お買い得ですよ!
>> Nothing
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/669930/
- Source:&GP
- Author:&GP
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