ティム・クック、ついにジョブズ超え!CEO在任記録を更新

Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が、共同創業者スティーブ・ジョブズ氏のCEO在任記録を更新しました。
ジョブズ氏は途中で一時解任される期間もありましたが、通算で5,090日間にわたりCEOを務めました。その記録を、ついにクック氏が上回る日がやってきたのです。
ここでは、両者の経歴の違いを踏まえつつ、それぞれの経営アプローチがどう異なるのかを詳しく見ていきましょう。

ジョブズは、やはり“カリスマ性”だった

ジョブズ氏といえば、スタンフォード大学での伝説的なスピーチなどに象徴されるように、その圧倒的なカリスマ性が印象的な人物です。
徹底したミニマリストとしても知られており、大学を中退し、自身の情熱に従ってスティーブ・ウォズニアック氏とともにAppleを創業したというエピソードは、今でも語り継がれる“伝説”でしょう。

また、ジョブズ氏は、現代のスマートフォンの原型ともいえるiPhoneを世に送り出し、デザインへの徹底的なこだわりでも知られていました。元Apple最高デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏とタッグを組み、数々の美しく機能的な製品を生み出したことでも有名です。

まさにジョブズ氏は、「創造の魔術師」と呼ぶにふさわしい人物だったのではないでしょうか。

🎩 スティーブ・ジョブズ(創造の魔術師)

項目 ジョブズの偉業・特徴
🎨 創造力 iMac、iPod、iPhone、iPadを次々と誕生させ、世界を驚かせた。
「必要かどうかはオレが決める、ユーザーは後から気づく」スタイル。
📱 iPhone革命 2007年に初代iPhoneを発表。スマホの時代を開拓し、操作は指一本で完結。
🖥 デザインへの執着 「パソコンの裏側も美しく」。見えない部分にまでこだわる美学。
🎤 プレゼンの神 「One more thing…」で人々を熱狂させたカリスマ。プレゼンは芸術。
💡 フィロソフィー 「点と点をつなげ」「毎日を人生最後の日のように生きろ」など名言多数。

Appleを支えた、現実主義者クック

一方のクック氏は、ジョブズ氏とは異なり、1982年にオーバーン大学で生産工学の理学士を取得、さらに1988年にはデューク大学フクア経営大学院で奨学生としてMBAを修了するなど、関連分野でしっかりとした教育を受け、実務経験を積んだうえでAppleに入社しました。

クック氏はCEOに就任する前、Appleの最高執行責任者(COO)として、サプライチェーンの合理化を推進。特に中国を中心としたグローバルな供給網を構築し、Apple製品の大量生産体制を確立しました。

また、クック氏は自身がゲイであることを公に認めており、職場や社会におけるLGBTQ+のインクルージョン(包摂)推進にも積極的に取り組んでいます

クック氏をひと言で表すなら、まさに「ビジネスの達人」という言葉がふさわしいでしょう。

🧑‍💼 ティム・クック(ビジネスの達人)

項目 クックの偉業・特徴
📦 サプライチェーンの鬼 Appleの物流と生産体制を効率化。iPhoneを“世界で一番売れる高級品”に。
📈 株価&売上 時価総額:就任時 約3500億ドル → 現在 約3兆ドル超。数字で語る最強のCEO。
💚 環境・多様性 再エネ100%目標、LGBTQ+の権利保護、倫理経営の推進。
🧠 Apple Intelligence AI時代に向け、地に足のついた実用的な機能を拡充中。
🛍 製品ライン拡充 AirPods、Apple Watch、Mチップなど、地味に生活を変えるヒット多数。

クック氏はジョブス氏に比べるとカリスマ性は劣るかもしれませんが、昨年コメディアンの男性にARと勘違いされたときに神対応を見せるなど、独自のユーモアあふれるキャラクターを打ち出しています。

次のCEOは誰に?

Appleの次期CEOとして、最も可能性が高いと報じられているのは、サビ・カーン氏(Sabih Khan)ジョン・ターナス氏(John Ternus)、そしてクレイグ・フェデリギ氏(Craig Federighi)を中心とした社内人事です。

サビ・カーン(Sabih Khan)

  • COOのジェフ・ウィリアムズ氏の後任として、2025年7月に正式にCOOに昇格しました。Apple社内でも“長年の功労者”として重要視されており、経営陣の信頼も厚いです。
  • 30年以上にわたってグローバルなサプライチェーンの中核を担い、環境への配慮と戦略的なサプライチェーン運営で評価されます。
  • ティム・クック氏も「長年準備された後継候補の一人」と明言しており、社内昇格でCEOへの道を歩む可能性が高いと見られています。

ジョン・ターナス(John Ternus)

  • ハードウェアエンジニアリング部門のシニアバイスプレジデント(SVP)として、M1〜M3チップやAppleシリコンの開発、ロボティクス事業などを率いている技術畑のリーダーです。
  • 2001年入社以来Apple文化と製品哲学を深く理解しており、比較的若いため中長期的な視野でも期待されています。

クレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)

  • ソフトウェアエンジニアリングのSVPとして、iOS/macOSやApple Intelligenceの開発/プレゼンをリード。Appleの顧客向け“顔”として知名度も高く、社外へのブランド訴求力があります。
  • イノベーションを先導しつつ、Appleらしさを守る存在として“CEO像”にふさわしいと評価されています。

個人的には、フェデリギ氏にはこれからもプレゼンにおける“トリックスター”的な役割を続けてほしいという思いが強いため、次期CEOにはカーン氏かターナス氏に担ってもらいたいと考えています。

Photo: The Tonight Show Starring Jimmy Fallon


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