このコたちのために。その思いが心と体を若返らせる【with DOGS】【DOG LOVERS PRESS】

愛犬へのあふれる愛情と飼い主としての責任感から、自身の健康に気を配りつつ、犬との暮らしを楽しむたまねぎさん。愛犬との絆は心身に若々しさをもたらし、人生を喜びと幸せで満たしてくれる。

【DOG LOVER】
たまねぎさん
岳(9歳)、風(3歳)、雷(3歳)
3頭ともにオス/スタンダード・プードル

■愛犬はいろいろなことを共有できる家族。私たちはいつも彼らに癒され、救われている

3頭のスタンダード・プードルと暮らすたまねぎさんは、夫の大将さん、息子夫妻、10歳と7歳の孫、89歳の母という世代同居の7人家族。愛犬と家族の心温まる日常を発信するたまねぎさんのSNS(@tamanegi.qoo.riku)は、国内外で共感を集めている。

幼いころから犬が大好きだったが、犬が苦手な母のことを思うと「犬と暮らすことは夢のまた夢だった」というたまねぎさんは、結婚を機に長年の夢を叶えた。「夫の家に秋田犬の疾風(はやて)がいました。はじめて一緒に暮らす犬です。可愛くて可愛くてたまりませんでした」

▲たまねぎさん一家は犬3頭&7人の大家族

その当時、たまねぎさんの暮らす地域では大型犬は外飼いが主流だったが、疾風と、のちに迎えたゴールデン・レトリーバーのJPを冬に見送った経験から「次に迎える犬は家の中で一緒に暮らす」と心に決めたたまねぎさん。「その後、縁あって迎えたのがスタンダード・プードルの空(くぅさん)でした。室内で生活のすべてを犬と共にするのがはじめてで、さらにそれまでしつけらしいこともしたことがなかったので、どうしたらいいのかわからず、心身ともに追い込まれました。でも一緒に生活する上でのルールを決めてからは心が軽くなり、どんなことも楽しめるようになりました」

空との暮らしに慣れた頃、陸(りっくん)を迎えたたまねぎさん一家は東日本大震災で被災した。

「義母が亡くなり、家が孤立化するなど、大変な日々でしたが、愛犬たちのおかげで前を向いて頑張ることができました」

震災後、現在の家に転居し、結婚した息子夫妻と暮らしはじめたたまねぎさん。孫が生まれたのち、陸の甥にあたる岳(がっくん)を迎えた。穏やかな日々を送っていたが、別れは突然やってきた。空と陸が相次いで旅立ったのだ。深い喪失感に包まれたまねぎさんは「もう犬は迎えない」とまで思いつめた。そんなたまねぎさんを心配して、15年来の犬友達がこんな声をかけてくれた。

「犬の寿命を考えたら、いまお迎えしないと見送れなくなる。1分でも1秒でも早いほうがいい」

シニア世代が犬を迎えるということは、自分の寿命と向き合うことでもある。現実を突き付けられたたまねぎさんは「やっぱり犬と暮らしたい」と心を決めた。

「そう決めたとき、“黒いコと白いコがおうちに来るよ”と聞こえた気がしました。もしかしたら、空と陸からのメッセージだったのかもしれません。その後しばらくして出会ったのが、ブラックの風(ふぅ)とホワイトの雷(らい)でした」

▲右から雷、風、岳

▲孫たちは犬とともに成長してきた

▲たまねぎさん夫妻は15年以上前、先住犬とともにディスクドッグをはじめ、現在も続けている。「大会にも出場しています。私たちはさっぱり上達せず、愛犬たちに迷惑をかけることも多いのですが、一緒に楽しんでいます」

■人生はまだまだこれから。愛犬との健やかな暮らしに夢はどんどん広がる

たまねぎさん夫妻は現在60代。活発な大型犬3頭の世話は楽ではないが、その大変さこそが若さの秘訣になっている。「犬たちの成長期、彼らは力が強くなっていくのに対し、私たちの体力は落ちていきます。これではいけないと運動をはじめました。このコたちを看取るまでは元気でいなければという責任感もあり、健康志向がかなり強くなりました」

健康面のほかにも日々の世話や将来の備えにおける負担、そしていつか来る別れへの覚悟。シニア世代と犬との暮らしには不安や苦労はあるものの、それらを差し引いても余りあるほどの喜びと幸せに満ちている。

「朝起きると隣で寝ている愛犬の顔に思わず笑顔になり、夜は一緒にベッドに入って笑顔で『おやすみ』といって眠りにつく。一日が笑顔ではじまり笑顔で終わる。なんて贅沢で幸せなんだろうと思います」

愛犬との暮らしの中で、「自分の年齢を忘れてしまう」とたまねぎさん。

「愛犬と一緒にあれもしたい、これもしたいと、夢がどんどん広がります。シニアでも、いまからいろいろなことができるという気持ちにさせてくれるんです」

このコたちのために――。愛犬へのあふれる愛から生まれる強い思いが、たまねぎさんの人生に若々しさと豊かさをもたらし、新たな夢を運んでくる。

▲一家の笑顔の中心は愛犬。「見るのもいやというほど犬が苦手だった母もいまや犬好きに。ガチガチの心もゆるめてくれる犬の力って本当にすごいです」

▲「愛犬との日々を通して、『犬を飼う』から『一緒に暮らす』へと変わりました」とたまねぎさん。「そこから『楽しい』を共有したいと思うようになり、愛犬とともに楽しめることを探し、常に一緒に楽しむことを大切にするようになりました」

 

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<文=成田美友>

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