中古車相場上昇中。オートモビルカウンシル2026で見つけた“極上”90年代欧州車5台

クルマはいつの時代も、最新モデルだけでなく「ヘリテージモデル」や「ビンテージカー」と呼ばれる旧車も人気です。

2026年4月10日〜12日に千葉県・幕張メッセ開催された『AUTOMOBILE COUNCIL 2026』。2016年の初開催時は、クラシックなモデルだけでなく1980年代のクルマたちも注目されていました。ただ’90年代のクルマはまだデビューから20年程度で旧車と呼ぶには早かったことや、電子制御が入り始めた頃のモデルが多く中途半端感があったことから、当時はまだ注目度は低かったと記憶しています。

しかしそこから10年が経過し、現在では’90年代のモデルもネオクラシックカー、ヤングタイマーとして人気が高まっていて、中古車相場も上昇傾向にあります。

ここでは『AUTOMOBILE COUNCIL 2026』の会場で見つけた注目の’90年代欧州車を紹介します。

 

■アルファロメオ スパイダー ヴェローチェ(1993年式)

アルファロメオを代表するモデルである「スパイダー」は、1962年に登場した「ジュリア」をベースに開発されたモデルで、1966年のジュネーブショーでのデビュー時は「1600スパイダー デュエット」という名称でした。「デュエット」は公募で決まったニックネームで、2人乗りの軽快なオープンモデルを連想させてくれます。

初代「スパイダー」は1966年から1993年まで、27年にわたり生産されました。この間に何度か大きな変更が行われていて、シリーズ1〜シリーズ4と区別されます。有名なのはダスティン・ホフマンが主演した1967年の映画『卒業』に登場したボートテール(シリーズ1)。シリーズ2は空力に配慮しリアをストンと切り落としたカムテールに変更されました。

今回展示されていたのは、初代スパイダーの最終モデルである1993年式のファイナルエディション。シリーズ4には3ATも設定されましたが、こちらは人気の5MTモデルになります。インテリアは30年以上前のものとは思えないほどキレイな状態で残っていました。スパイダーは2代目から駆動方式がFFに変更されました。

>> コレツィオーネ

 

■フォルクスワーゲン ゴルフ GTI-16V(1991年式)

現在販売されている「ゴルフ」は通算8世代目のモデルで、2021年から日本に導入されました。一方でネオクラシックカーファンの間で注目されているのが、直線的なボディと丸目のライトが特徴的な、1983年にデビューした第2世代(ゴルフ2)です。

初代はジョルジェット・ジウジアーロが手掛けたモデルでしたが、2代目はフォルクスワーゲン社内でデザインされたものになります。CLiやGLiといった標準的なモデルのほか、スポーティグレードのGTIも設定。GTIには8バルブと16バルブがラインナップされました。

展示車両は映画『サマー・シュプール』(原題『FIRE, ICE AND DYNAMITE』)の公開を記念して発売されたGTIファイア&アイス。日本での販売台数はわずか20台という希少モデルです。このクルマには599万8000円、もう一台展示されたGTI-16Vには799万8000円のプライスタグがつけられました。これは良質なベース車を選定したうえで徹底的なレストアを施しているからだそう。

>> スピニングガレージ

 

■メルセデス・ベンツ 320TE(1993年式)

ラグジュアリー性以外に、高い実用性が与えられ続けてきたメルセデス・ベンツ「Eクラス」。これは前身であるW136型から変わらない伝統です。セダンよりも使い勝手が高いステーションワゴンは、1977年のミディアムクラス(W123型)に初めて導入されました。プレミアムブランドのメルセデス・ベンツのステーションワゴンを選ぶことはとても贅沢なこと。

1985年に登場したW124型はモダンなデザインや利便性が支持されて、今なお高い人気を誇るメルセデス・ベンツ。ネオクラシックなメルセデスを楽しみたい人にとっての入門モデルでもあり、W124の専門店も存在します。質実剛健なインテリアデザインをウッドパネルでラグジュアリーに仕上げた雰囲気もノスタルジック。ゲート式のシフトレバーも懐かしいですね。

1996年まで生産されたW124型(ワゴンはS124)は、1993年から「Eクラス」という名称になりました。ちなみに荷室フロアには格納式のシートが備わり、乗車人数は7人になっています。

>> Kitasando Garage

 

■マセラティ クアトロポルテ V8(1998年式)

イタリアのプレミアムスポーツブランドであるマセラティ。GoodsPress Webの読者世代だと、ハードボイルドなイメージが強い人も多いのではないでしょうか。「クアトロポルテ」は“4枚ドア”という意味のラグジュアリーサルーンで、初代は1963年に登場しました。写真の4代目は1994年にデビュー。直線を感じさせつつも丸みを帯びたエクステリアは、マルチェロ・ガンディーニが手掛けています。

用意されたエンジンはV6ターボとV8ツインターボ。この個体は鮮やかなブルーが特徴的。この色はもともと2ドアクーペ「ギブリ」のスパルタンモデル“ギブリカップ”に設定されたもので、“ギブリカップブルー”と呼ばれます。最初のオーナーがこの色に魅せられ、マセラティ本社にギブリカップブルーの「クアトロポルテ」の製作を依頼。トランスミッションも日本に輸入されたのは4ATのみでしたが、これは6速MTになります。

インテリアはエクステリアと共通するブルーレザーで仕立てられています。ちなみにマセラティといえばインパネ中央に配置されるアナログ時計を連想する人もいるはず。ただ、4代目クアトロモデルの前期モデルには装備されておらず、フェラーリ傘下に入った後に行われた1998年のマイナーチェンジでアナログ時計が装備されるようになりました。

>> Lusso Cars

 

■サーブ 900ターボ(1990年式)

サーブはスウェーデンの自動車メーカー。もともとは航空機・軍需品メーカーで、自動車部門が1947年に設立されました。日本では2011年まで販売されていましたが、本体の経営危機により日本での販売を終了。そしてブランドは2017年に消滅しました。そのため20代の人だとブランド自体を知らないかもしれません。でも1980年代にはボルボのエステートとともに、オシャレ業界人からの人気が高いモデルでした。

「900」はBMW「3シリーズ」などと同じDセグメントに属するモデル。ボディタイプはクーペ、ハッチバック、セダン、カブリオレが用意されました。切り立ったフロントガラスやオープン時にバスタブのようになるボディラインが特徴で、唯一無二な存在感がありました。ちなみにイグニッションキーのシリンダーはセンターコンソールに設置。これを知らないとキーを差す場所がわからず慌てることになります。

この中古車はマニアックなクルマの個人間売買情報を掲載するエンスーの杜が展示していました。価格は264万円と、今回紹介したモデルの中では“お手頃”な設定になります。サーブは何かあった際に部品を探すのが大変だと思いますが、気になる人はサイトをチェックしてみてください。

>> エンスーの杜

※掲載している価格は『AUTOMOBILE COUNCIL 2026』会場でのものになります(編集部)

 

>> AUTOMOBILE COUNCIL

<取材・文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

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