価格だけを見れば、驚くかもしれない。けれど、その背景には、希少な素材、卓越した技術、手間ひまをかけた職人の手仕事が息づく。そんなたしかな“理由”がある選りすぐりの最高級品を集めた。
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【Part.2 野山へ出かけよう】
自然の奥へ踏み込むには、たしかな性能を持つ道具が欠かせない。過酷な環境から身を守るウェアやテントなど、フィールドで頼れる機能に加え、所有するよろこびまでを味わえる銘品を集めた。
1. 過酷な風雪をものともしない全天候型ソロテントの王者
ヒルバーグ
「ソウロBL」(20万9000円)

ケルロン1800は丈夫な反面、縫製が難しい生地のため、熟練職人がミシン針を冷却しながらゆっくりと縫い上げます。一人の職人が裁断から縫製、仕上げまで責任を持って手がけます(エイアンドエフ ヒルバーグ 担当 河合智之さん)
自然の懐に深く分け入るなら、テントは最も妥協できない装備だ。スウェーデンのテントブランドが手がける「ソウロBL」は4段階ある強度区分の頂点にあたる「ブラックレーベル」の1人用モデル。軽量かつ引き裂き強度に優れた独自素材・ケルロン1800と直径10mmのポールを交差させる構造によって強風や積雪にも対応する。完全自立式のため、岩場などペグを打ちにくい場所でも設営しやすい。極地遠征を想定した高い信頼性を普段のキャンプで味わうのも贅沢だ。フロア広さ1.9㎡/前室広さ0.6㎡
▲直径10mmのポールを複数交差させる構造と、強風や積雪を想定したガイライン配置を組み合わせたタフ仕様。雪上や稜線など、天候が急変しやすい環境でも高い安定性を発揮する。©Adam Lyczko(@hikesandcamps)
2. 8000m峰を見据えて生まれたプロトレックの旗艦モデル
プロトレック
「マナスル PRX-8001YT-7JF」(19万8000円)

高度は–700~1万mまで計測でき、気圧や方位の変化も確認できます。さらに–10℃の耐低温仕様、電波受信、タフソーラーを備え、山中でも必要な情報を確実に得られるよう設計しています(カシオ計算機 ブランドコミュニケーション本部 広報宣伝部 新谷歩美さん)
過酷な登山では、時計の機能が生命を左右しうる。ならば、登山家・竹内洋岳氏が監修した「プロトレック」の最高峰「マナスル」は信頼に足る一本だ。方位・気圧/高度・温度を計測するトリプルセンサーに加え、電波受信とタフソーラーを搭載し、8000m峰の登頂にも対応。ベゼルには軽量かつ高強度な64チタンを用い、針や時字、文字板にはヒマラヤのナイフリッジや雪紋をモチーフにした意匠も盛り込んだ。実用性と造形美を両立した本格登山ウォッチだ。
【SPEC】ケースサイズ約59.7×52.5mm、重量136g、チタンケース&バンド、10気圧防水
▲ケースとバンドには軽量かつ丈夫なチタンを採用。存在感のあるサイズながら、重量は136gと軽い。10気圧防水に加え、工具を使わず微調整できるスライドアジャスト機構も備える
3. 戦場仕込みの性能で重装備を運び切る100L級バックパック
ミステリーランチ
「ブラックジャック100」(40万1500円)

価格の理由は、特殊作戦用途を前提にした妥協のない素材と製造体制にあります。高価な高機能素材やカーボンフレームを用い、素材調達から縫製までアメリカ国内で完結させています(エイアンドエフ ミステリーランチ ブランドマネージャー 関口知秀さん)
特殊部隊御用達の「ミステリーランチ」で、最強クラスにタフなバックパックは? 答えは「ブラックジャック100」だ。米国特殊作戦軍の制式採用モデルをルーツとする大型バックパックは重装備を長距離運ぶための機能を凝縮。縦4本、横3本のカーボンファイバー製ステイを配したフレームが体の動きに合わせてしなりながら荷重を効果的に分散する。背面長を細かく調整できるフューチュラヨークも備え、大容量ながら安定した背負い心地を実現する。W44×H76×D41cm
▲本体両側のロングジッパーを開ければ、メインコンパートメントへ直接アクセス可能。必要な装備を素早く取り出せる。複数の外部ポケットによって行動中の荷物整理もしやすい
4. 7000m峰で実力が証明された新シリーズ
ミレー
「トリロジー ジョラス ゴアテックス ジャケット MIV10691」(16万5000円)

2024年12月には、本シリーズを着用したミレー所属の2名のアスリートがネパールのフンチ峰(7029m)の新ルートを開拓して初登頂を果たしました。極限のフィールドで性能を証明しました(ミレー PR 平野 咲さん)
登山者の鎧というべきシェルには、軽さと防護性能の両方が求められる。たとえば、フランスの老舗アルパインブランドが開発した新モデル。40デニールのゴアテックスプロ ePEを用い、優れた防水透湿性と耐久性を備えながら、重量はわずか375g。動きを妨げにくい立体裁断やハーネス装着時にもアクセスしやすい大型胸ポケット、ヘルメット対応フードなど実地で磨かれた機能を盛り込む。自社ファクトリーで生産し、細部まで作り込んだ品質の高さも魅力。

▲脇下には大きく開くジップベンチレーションを配置。衣服内の熱や湿気を素早く逃がし、運動量の多い登攀時も快適に。前後で位置をずらした設計により、腕を動かしても干渉しにくい
5. 100年以上にわたって培われた光学技術を凝縮
LEICA
「ライカ ノクティビット 8×42 40386」(53万9000円)

のぞいた瞬間、視界の明るさと輪郭の鮮明さに驚きました。遠くの対象を大きく捉えながら、視野も広く、鳥の動きも追いやすい。最短1.9mまで寄れるので、植物や昆虫を見るのも楽しい(エディター押条良太)
1907年から双眼鏡を作り続ける「ライカ」の真骨頂は、光を効率よく取り込み、色や輪郭を忠実に再現する光学技術にある。その凄みをもっとも体感できるのが、この高性能モデルだ。ショット社製HTTM(高透過)ガラスを含む12枚のレンズに、光の透過率を高める高温プラズマ蒸着コーティングと内部反射によるにじみを抑えるバッフルシステムを組み合わせた。光透過率約92%を実現し、薄暗い森や夕暮れでも、対象を明るくかつ高コントラストに描き出す。
▲堅牢なマグネシウムボディを、硬度クラスH8の保護コーティングと衝撃を吸収するラバー外装で覆う。重心が手のひら中央に収まる設計で、860gながら長時間でも安定して構えやすい
※2026年7月6日発売「GoodsPress」8・9月合併号64-65ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/押条良太>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/744576/
- Source:GoodsPress Web
- Author:GoodsPress Web
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