2020年の出来事から得た利益が、ホームフィットネスよりも多かったテック分野はあまりない。新型コロナウイルスが世界的に流行した中で、ジムが大きな問題エリアの1つであると指定されたことから、このカテゴリーへの関心は急速に高まった。突然、自宅でのワークアウトは単なる贅沢ではなくなった。
YCの支援を受けるAvironにとって、それは事業の方向転換するには理想的なタイミングだった。トロントを拠点とする同社は、B2B市場向けに、特にホテルやアパートのような人の出入りの多い環境で使用するために、ゲーム要素を採用したローイングマシンを提供していた。まだ従業員10人の小さな企業で、現在までに約75万ドル(約7900万円)を調達している。
突然、同社はPeloton(ペロトン)のような大手テック企業と市場シェアを競い合おうとしていることに気がついた。
もちろんこれまでのところ、Aviron社自身の売上高は、エクササイズバイクの大手よりもかなり地味なものだ。これまで同社は口コミでの販売に頼ってきたが、2020年7月に消費者向けに発売して以来、1000台近くを販売してきている。このローイングマシンは1台2299ドル(約24万円)で販売されているが、オンラインではそれ以下の価格で見つかる。
Aviron は、マシンを製造するためにODMと提携している。静音性に優れたナイロンベルトや100ポンド(約45kg)の自動電磁レジスタンスなど、いくつかの優れた機能をうたっているが、Aivronの主な差別化ポイントはソフトウェア、特に内蔵ディスプレイを介したオンラインゲーム体験だ。サブスクリプションは月額20~30ドル(約2095〜3140円)で、いつでも解約できることを明言している。
創業者兼CEOのAndy Hoang(アンディ・ホアン)氏はTechCrunchの取材に対し、「ローイングは体の筋肉の85%を使います。それにローイングはローインパクトです。多くのメリットがありますが、超退屈で超タフなエクササイズでもあります。それを高強度トレーニングと組み合わせると、誰もやりたがらないようなデスマシーンになってしまいます。それを楽しくエキサイティングにするのに、ビデオゲームを取り入れるより良い方法はあるでしょうか?」。
このシステムには、他の漕ぎ手とのリアルタイム競争を含む、6つの異なるワークアウトのカテゴリがある。初めての人が競技にいきなり飛び込んで怪我をしないように、入門用のワークアウトはいくつか用意されているが、全体的にはPelotonスタイルのクラスは避けている。
「我々のワークアウトは短いものです」とホアン氏はいう。「だいたい10分から15分程度です。それを1、2回やっただけで、最後にはキツくて死にそうになります。Pelotonの方は通常40分から60分で、もう少し強度は低く、抵抗も少ない。そして(向こうは)インストラクターが指導するクラスで、(うちのように)ゾンビには追われません」。
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カテゴリー:ヘルステック
タグ:Aviron、フィットネス
画像クレジット:Aviron
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(文:Brian Heater、翻訳:TechCrunch Japan)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/01/2021-01-28-pivoting-to-home-fitness-aviron-offers-gamified-rowing-machines/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Brian Heater,Aya Nakazato
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