薪を切るなら曲刃で刃の長いノコギリがベストな選択

<不自由を自由にする野営スタイル>

「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。

皆さんはキャンプでどんなノコギリを使って、どんな作業をしていますか?

今回は、私が8年ほど野営キャンプをしてきた中で使ったノコギリで、今、ベストだと思う1本をご紹介。さらに、どんな作業にどういうノコギリが向いているのか、ノコギリ選びに困っている方へのヒントをご紹介したいと思います。

この記事を読めば、無駄にノコギリ作業で疲れないようになる(はずです)!

キャンプでどんな時にノコギリを使うか?

そもそも、どんな時にノコギリを使いますか? 一番多いのは、薪の切り出しではないでしょうか。オートキャンプ場だと薪が売っていて、長さを調節する必要がない場合がほとんどですが、小さな焚き火台の場合はカットする必要がありますよね。

野営では、薪は売っていないので、自分で集めて必要なサイズにカットしなければなりません。また、倒木でランタンハンガーを作ったり、自在鉤を作ったり、ブッシュクラフト的なこともします。つまり、野営で必要なものを作るために欠かせないのがノコギリだと言えます。

とはいえノコギリとひと言でいっても、刃の長さや目の荒さ、形状など、本当に多種多彩のモデルが、さまざまなメーカーから出ています。

その中で、どんなノコギリを選んでいいのか? そして、自分の用途にはどの形状のノコギリが合うのか? をご紹介します。

■2タイプあるノコギリの形状

▲上が曲刃で、下が直刃

キャンプに使う、一般的なノコギリの刃の形状には、大別すると、直刃と曲刃がありますが、単純に薪を切るならば、曲刃の方が切れます。

以前、直刃を使っていて、直径30cmくらいの薪を切り出そうとしたときに、かなり時間がかかって大変だったのですが、曲刃に変えてから、同じくらいの直径の薪の切り出しが苦じゃなくなりました。まー、それでも誰か代わりにやってくれる人がいたらお願いしたいですけどね!笑

刃の荒さ(ギザギザの間隔)は、細目、中目、荒目と、3段階が用意されていますが、荒目がおすすめです。キャンプで切り出した枝に切り込みを入れるようなクラフト作業も荒目で十分こなせます。

つまり、薪の切り出しをメインに考えるならば、曲刃で、刃の形状は荒目がベストな選択といえます。

■曲刃でおすすめのノコギリ

曲刃で荒目のおすすめは、神沢精工「SAMURAI」シリーズの「一撃」と「騎士」。

一撃は刃長330mm、ピッチ4mm 340g、騎士は刃長240mm、ピッチ4mm、295gです。

上の写真は、SAMURAIの一撃で、直径30cmほどの薪をカットしたときですが、この太さの木も3分くらいで切り出せました。木の状態や、種類にもよりますので、時間は参考まで。

SAMURAIシリーズの一撃と騎士との違いは、刃の長さです。一撃は330mmで、騎士は刃長が240mmで折り畳みが可能。

薪を切ることに特化した場合は、長い方が切れます。そして、軽量コンパクトにこだわっている方でも、バックパックに一撃が入るのであれば、重さは45gしか変わらないので、私としてはこちらをおすすめします。

ただ、あまり太い木は切らない方や、バックパックのサイズが小さくて、長さ的に収まらない方は、騎士でも十分に使えます。逆に、クラフトを行う際の取り回しは、騎士の方が若干いい気がします。

▲騎士を使用し、枝に切れ込みを入れている

ちなみに騎士の欠点は、折り畳んだ刃を出す際に、必ず両手を使わなければならないこと。片手でロック解除ボタンを押しながら、畳んである刃を出せないのがもどかしいところです。

一方で、一撃は鞘を腰にぶら下げている状態であれば、片手で抜けます。しかし、一撃は、使ったあとは必ず鞘にしまわなければなりません。座っている時、鞘が邪魔で外していると、たまに行方不明になります。その点、騎士は折り畳み式なので、鞘と別行動になることはありません。

この2つをどちらかに決めるのは、とても難しいのですが、一撃でも十分に簡単なクラフトができますし、太い(30cm以上)薪を切るのにも苦にならないことから、私は一撃がイチ押しです。

騎士でも30cmくらいの薪を切ることは可能ですが、刃長が24cmなので、その分、苦労します。

■クラフトをメインにしたい方は?


私は薪を作るために使うことがメインで、太い薪も切る。そしてクラフトもある程度行うことを前提として、SAWURAIシリーズの一撃をおすすめしましたが、クラフトをメインにしたい方は、直刃で短いものがおすすめです。

曲刃はどうしても、刃が曲がっているので、細かい切り込みを入れるのに苦労しますし、刃は短い方が取り回ししやすいです。


シルキーの「ポケットボーイ」は刃長が130mmで、細かい作業をするのには適しています。ただし、太い薪を切るのは無理があるので、クラフト専門と考えてください。

※  ※  ※

いかがでしたでしょうか?

ノコギリは、ほんとたくさんありすぎて何を買って良いかわかりません。そして、ナイフや、鉈、斧と違って、ちょっと脇役なところがあるので情報を集めにくかったりします。

でも、私がキャンプで良く使う刃物の順番は、ナイフ、ノコギリ、斧です。そして、以前、刃物はナイフ1本だけ、と決めてナイフしか持って行かずにキャンプをしましたが、その時、木を切るのに苦労し、ノコギリの大切さが身にしみてわかりました。

以上を踏まえて、自分のキャンプスタイルに合う1本を探してみてください!

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(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

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