2020年に辛うじて黒字化したRobinhoodが上場手続き開始、2021年第1四半期は売上高4倍

米国時間7月1日午後、消費者に人気の投資アプリRobinhood(ロビンフッド)が株式公開を申請した。同社は「HOOD」というシンボルでNASDAQに上場する予定だ。

Robinhoodが本日、S-1書式(上場申請書)提出を発表したことは驚きではない。同社は3月に非公開でIPOを申請しており、スタートアップウォッチングの世界では最終的な申請書のドロップを待っている状態だった。Robinhoodの公募書類には1億ドル(約112億円)の資金調達額が記載されているが、デビューに近づくにつれこの額は変化していくだろう。

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同社は急速な成長期を経て株式上場を目指している。Robinhoodの収益は2019年に2億7750万ドル(約310億円)だったものが、2020年には9億8580万ドル(約1100億円)にまで急増した。

同社の第1四半期の数字はさらに驚異的だ。2021年の最初の3カ月間に、Robinhoodは5億2220万ドル(約580億円)の収益を上げ、2020年第1四半期の実績である1億2760万ドル(142億円)から約4倍に増加した。TechCrunchは以前の記事で、RobinhoodがそのPFOF(payment for order flow)事業に関連して提出した過去の出願に基づいて、第1四半期に強い業績を上げると予想していた。

注目すべきは、Robinhoodは2020年に利益を上げており、1年間で約740万ドル(約8億円)の純利益を生み出したという点だ。しかし、同社の直近の期間には「転換社債およびワラント負債の公正価値の変動」に関連する14億9000万ドル(約1662億円)の壮大なコストが含まれており、同社は同年第1四半期に14億4000万ドル(約1607億円)という天文学的な純損失を計上するに至った。これに対し、2019年の純損失は1億700万ドル(約119億)となっている。

2021年3月31日までの3カ月間、Robinhoodは「仲介・取引」費用を含む4億6380万ドル(約518億円)の運用コストを計上している。とすれば同社のビジネスは、公正価値の変更を除けば、収益性の面では良いスタートを切ったといえるだろう。

2021年の第1四半期に、Robinhoodが年間売上にすると20億ドル(約2233億円)以上を達成したことは注目に値する。同社は、株式と暗号資産の両方への投資に対する消費者の関心の高まりを背景に、急速にマンモスサイズに成長した。

Robinhoodは2020年、監視罰金、集団使用、そしてカルチャーの避雷針であることを証明した。また、個人投資家に特に人気があった特定の銘柄の取引に関して運営上の問題が発生した後、2021年は数十億ドル(数千億円)の資金調達を行った。

投資家の結果に目を向けると、DST Global、Index Ventures、New Enterprise Associates、Ribbit capitalが、それぞれ5%以上の株式を保有する株主として記載されているが、これらのグループのほとんどの株式数など、S-1申請書の一部の情報はまだ記載されていない。ただし、DSTのクラスA株式5810万2765株は記載されていいる。

Robinhoodは、1票の議決権を持つクラスA株、10票の議決権を持つクラスB株、0票の議決権を持つクラスC株を含む、3つのクラスの株式を持っている。

TechCrunchはS-1を解析中、次の記事で詳細をお伝えする。【更新】アップデートはこちら

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カテゴリー:フィンテック
タグ:Robinhood新規上場

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Alex Wilhelm、翻訳:Aya Nakazato)


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