GAF Energyのソーラー屋根板の設置は専門チーム不要、テスラや他社製品の凌駕を目指す

屋根へのソーラーパネルの設置は、平均的な住宅所有者にとってますます現実的な選択になっているが、専門的なアフターマーケット業務や屋根全体の取り替えという面では悩ましいものだ。屋根素材の世界的大手企業の子会社であるGAF Energyは、同社新製品であるソーラー屋根板は極めてシンプルで、専門的な機器や知識が不要であるため再生可能エネルギーの家庭への導入がとても簡単に行えるという。

ソーラー屋根板という製品は以前からあるが、設置はかなり面倒なものだ。その下に数インチのスペースを空けながらパネルをリベットで屋根に取り付けていくといった単純な作業ではなく、屋根素材とソーラーパネルの配列を兼ねている製品なので、むしろ屋根板全体の取り替え工事になってしまう。

TechCrunchの読者は、Tesla(テスラ)がこの分野に進出していることをご存知だろう。同社の「Solar Roof」という想像力豊かな(皮肉!)名前の製品もソーラー屋根板を使うが、他社製品と同様も、専門チームが必要であり屋根全体の取り替える工事になる。損傷部の交換用に30平方フィート分のパネルが欲しいとしても、Teslaではそれができない。また、他のソーラー屋根板製品でも、地元の屋根葺き屋でも工事はできないだろう。

GAF Energyは、米国時間1月3日のCESで発表した「Timberline Solar」というプロダクトで、そんな状況を変えようとしている。同社によるとそれは、どんな屋根葺き屋でもネイルガン(電動釘打ち機)でも簡単に設置できる。GAF EnergyのMartin DeBono(マーティン・デボノ)社長の説明によるとその屋根板は「ソーラー技術を既存の屋根葺き工程と素材に統合できる唯一の製品であり、従来的な屋根葺き業界が本格的なソーラールーフを作り、クリーンエネルギーの主流的な展開をできるようになる」という。

画像クレジット:GAF Energy

ソーラーパネルを設置しようとしてトラブルを経験した人なら、最初から専門業者に任せればいいじゃないかと思うかもしれない。どちらにしろ高くつくのだから。しかし、それもある意味では正しいが、屋根をソーラーにしようとすると、いろいろなところに費用が発生するため、1ドルでも節約したいのが多くの顧客の気持ちだ。Aurora SolarのCOOであるSam Adeyemo(サム・アデエモ)氏も、2021年同じことを述べていた。しかもそれだけでなく、専門業者は人口の多いところにしかいないため、ソーラーの実用性が高いと思われる農村地区ではコストがより高くなり、利用率も低くなる。

同社によると、同社のソーラー屋根板の設置は通常の屋根板と同じだが、電気接点を上側に露出してアクセスしやすくしている。ただし防水性は普通の屋根と同じく完璧だ。樋を掃除するために屋根の上を歩いてもよい。同社は、国の安全規格である「建材一体型太陽光発電設備(BIPV)ソーラー屋根認証」であるUL 7103を、初めて交付された。

ソーラールーフは高価で複雑なオプションから、誰でも利用できる普通のものへと一歩前進した。もしかしたら、そのうち元が取れるかもしれない。

画像クレジット:GAF Energy

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hiroshi Iwatani)


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