近年、世界では24時間365日にわたり即時決済する「リアルタイム決済システム」が急増している。この決済により、個人間での支払い、送金、商品やサービスの支払いをスムーズに行えるようになった。
しかし、国境を越えた支払いにはまだまだ課題が残っている。国際送金の際は、コルレス銀行(中継銀行)を経由する必要があり、待ち時間や手数料が発生するという。
そんななか、シンガポールを拠点とするThunesは、国際送金・決済サービスを提供。企業と顧客が世界のあらゆる場所に送金し、支払いを受けられるようサポートしている。
グローバルな決済サービスを提供するThunes
Thunesは、80通貨で131か国にシームレスに送金できる、グローバルな決済サービスを提供している。同社の決済サービスは、モバイル ウォレットへの支払い処理やAPMの受け入れから、ホワイトラベル送金、企業間支払い、一括支払いまで、あらゆる支払い方法に対応。これまで決済プロバイダー、送金オペレーター、デジタル バンク、モバイル ウォレットなどを含む多数の顧客に利用されている。
有名どころとしては、UberやDeliverooなどのフードデリバリー企業から、PayPalやRemitlyなどの決済プロバイダーなどがあげられる。
仲介業者なし。コストや遅延の軽減へ
Thunesは現地の支払いブランドと直接接続する独自のグローバル ネットワークを構築し、国際送金の際により高い取引成功率、シームレスで摩擦のない支払い体験を実現している。仲介業者がいないため、手数料のコストや取引の遅延などを抑えられるだろう。
取引の90%をリアルタイムで処理
Thunesの決済処理テクノロジーは、取引の90%をリアルタイムで処理することが可能。これは同社独自のデジタル財務エンジンによって実現するものであり、取引の規模や複雑さに関係なく、取引を即座に処理することを保証するという。中国市場への挑戦と展開
Thunesはシンガポールに本社を置き、ロンドン、パリ、上海、ニューヨーク、ドバイ、ナイロビに支社を置いている。
2023年6月に、同社は中国の北京に新オフィスを開設し、中国市場へ進出。現地のニーズに合わせたサービス展開と顧客サポートの強化を図り、今後12ヶ月で従業員数を2倍以上に増やす計画を発表した。
これは、グローバルな決済市場における重要な拠点としての地位を確立するための戦略的な動きであり、中国市場のポテンシャルを最大限に活用する試みといえる。
今後Thunesは国境を越えた決済の新しい未来を切り開くための革新的な技術と戦略的な市場拡大により、世界中のビジネスにとって不可欠な存在へと成長を目指す方針だ。
参考・引用元:Thunes 公式サイト
文・Alley(有吉隆浩)
- Original:https://techable.jp/archives/225850
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe
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