作ってよし!飾ってよし!の「巨大ザクII」製作にチャレンジしたら楽しすぎた

【ミリタリーライクな部屋作り<改造3回目>】

カーキカラーのモノばかり集めていたら、すっかり部屋がミリタリーライクになってしまったという連載3回目。

前回の“突っ張り棒編”に続き、真打ち登場というか、カーキとか軍モノといえばコイツは避けて通れないでしょう! はい、国民的アニメ『機動戦士ガンダム』に出てくるモビルスーツの代名詞「ザクII」です。

部屋作りの構想を練り始めたときからチマチマとガンプラを集めるようになり、一月に1体ペースくらいで増やしていたら、あっという間に数が増えまして…(量産機だけに)。しかもインパクト絶大なメチャでかい「PG 1/60 MS-06F ザクII」にまで手を出し、もはや部屋が占領されつつあります。

というわけで、ミリタリーライクな部屋作りにド直球と思われる「ザクII」への偏愛と製作過程、そしてインテリアとして機能させられるかチャレンジした結果をお伝えします。

■始まりは一機の「ザクII」ガンプラ購入だった

子どものころ、何度か作った覚えのあるガンプラ。しかし、一度も完成に至った記憶はありません。それくらい面倒くさがりで、いつも上手に作る人を尊敬の眼差しで見ておりました。まさかそんな自分がガンプラにハマるとは…。

グリーン系の物が目につくようになり、どうしても気になったのが「ザクII」。どうせ途中で諦めるだろうと思って購入したら、最近のガンプラってすごいんですね。接着剤がいらないので、ニッパーさえあれば素組みは簡単にできちゃう。

「こりゃ、面白い」とばかりにさまざまなシリーズのザクIIを買い漁り、なんだか愛着が湧きまくり。量産機ってヤラレ役だし、すぐ壊れる、…だがそこがいい!と。思えばエース機ではなく一兵卒として奮闘する自分に重ね合わせたのでしょうか(笑)。

 

■部屋においてみたら…、超ハマった!

数が揃い始めると、デスクや飾り棚に置いても絵になり始めます。まずは一周目、ということでシリーズ違いのザクIIを集めてみました。いや旧ザクも一機いるな。まあルールとして、「オリーブドラブのザクしか買わない」と決めたので赤いやつは今のところ建造予定なしです。

置き場所や位置、そしてアクションで遊び心を表現できるのがプラモデルのいいところ。そして秘密基地っぽい部屋として統一するためにも、やはりカラーを合わせるのは大事ですね。

▲なんとなく、殺伐とした雰囲気になってしまった…

とにかく当初は作るだけで楽しかったのですが、やはりRG(リアルグレード)の1/144スケールくらいだとオモチャ感がぬぐえません。もっと、もっとミリタリーっぽさが欲しい!ということで買っちゃったわけです、デカイやつを!

 

■ついに手を出してしまった「PG(パーフェクトグレード)」

ファンのみなさまには釈迦に説法でしょうが、ガンプラにはざっくりわけて「HG(ハイグレード)」、「RG(リアルグレード)」、「MG(マスターグレード)」、「PG(パーフェクトグレード)」というものが存在します。そして、PGはもっともサイズが大きく、最新技術を詰め込まれたシリーズなのです。

ある日、店頭で箱を見かけて衝動的に「PG 1/60 MS-06F ザクII」を購入。そのサイズ感は「据え置きのMacか!」というくらい。いそいそと帰宅し開封すると、恐ろしい量のライナー(パーツがくっついてるアレです)が目に飛び込んできました。

「いやマジこれ、どんだけ時間かかるのよ」と一瞬後悔しそうになったものの、夜な夜な右腕→左腕→飽きた→右足→飽きた→胴体…のようにダラダラ作成すること2週間。

▲指定されたライナーを探すだけで時間がかかるので、全部に付箋とアルファベットをふったら、A〜Zまである始末。多すぎるよ…

しかし、終わらないガンプラはない!と気持ちを奮い立たせ、仕事をサボりつつ見事完成に至ったわけです。感想としては、とにかく量が多かっただけで、難易度としてはそこまで高くないかなと。精巧なパーツ設計に何度も「すっげえ〜」と関心しながら作ることができました。

こちらが完成状態。可動部分が多く、膝や肘、手首などかなりの自由度。さまざまなアクションを取らせて遊べます。

▲光るモノアイと操縦席まで再現したリアリティ

▲勢揃いさせると緑々しいなあ(大満足)

組み立てたらおしまい、とはならないのがガンプラの“沼”たる所以でしょう。そう、プラモデルといえば塗装こそ命!のような先入観がありまして。これまた面倒くさがりな性分ゆえ諦めていたところ…。いまどきは結構簡単にできるんだ、と目からウロコがボロボロ落ちまくりなわけです。

■組み立てより簡単だった「墨入れ」と「ウェザリング」

PGの「ザクII」作成でかなり体力を消費したんですが、やっぱりカッコよく仕上げたいので調べたところ、「これだけはやった方がいい」というのが「墨入れ」でした。これは何かと言うと、プラモデルの溝に沿って黒いペンで書き込むことにより、立体感を出す作業です。

専用のペンが安価で売られており、シャーペンやボールペンで代用することも可能。何回か試しましたが、ボールペンはものによって滲むので、やはり専用がおすすめです。作業的には、気になる溝をなぞるだけなので2,30分もあれば十分。簡単な工程の割に見栄えが上がるのがうれしいポイントでしょう。

そして、一番ミリタリーライクなアイテムにするため、必須だったのが「ウェザリング」という技術です。汚し塗装、サビ塗装などの総称で、要するに本物の戦場感を出すために行われます。

これも非常に難易度が高いと思っていたんですが、簡単にウェザリング塗装をするためのキットが存在します。それがタミヤの「ウェザリングマスター」で、女性のメークアップ道具みたいなケースに3色セットとして数種類シリーズがあります。

これが驚きのクオリティでして、付属の筆で適当にポンポン色を塗ればみるみる汚れていくではありませんか。組み立ての苦労より何倍も簡単にウェザリング塗装されていくので、こちらは時間を忘れて没頭できます。

コツとしては、機体の端っこや窪みなどへ赤サビっぽいのを塗ると、いい具合に歴戦の勇士っぽさが出せますね。

■巨大ザクIIをインテリアとして活用してみた!

ウェザリング塗装された巨大ザクIIを、デスクに設置してみました。全長30.5cmのインパクトたるや、もはや立派なギアですね。ただ、ぼーっと立たせたり武器を持たせたりするのも面白くないので、小物置きとして活用してみました。

まずはペン立て。iPadで仕事するときに専用のペン立てが欲しいと思っていたんですが、ザクIIによってこの問題は解消されました(笑)。ポージングも相まって、ちょうどいい収まり具合。

続いて腕時計を担がせてみたところ。まさにミリタリーウォッチを持たせると、とてもマッチします。写真はカーキの引き通しベルトですが、メタルバンドなども相性良さそう。スチールなど金属系でインダストリアルな雰囲気を出せますね。

こちらはコードリールとして。長いケーブルなんかを巻き付けたり持たせたりすると、配線もすっきり! 意外と役に立つなあ…。

こちらはメガネ。まあ、好きな小物を置く場所として大活躍してくれます。

 

*  *  *

初めてのPG「ザクII」製作でしたが、なんだか値段以上に遊べた気がしています。墨入れ、ウェザリングだけでなく、さらに深遠なるガンプラの世界に没入していきたいなと。

そして今回のように、存在感あるプラモデルやフィギュアは秘密基地作りに欠かせないアイテム。できれば自分の思い入れの深いものを選び、うまく部屋に溶け込ませてみてください。

>> 連載:ミリタリーライクな部屋作り

 

写真・文/三宅 隆<&GP>


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