キャンプ場で使われる色とりどりのタープを見ると、六角形(ヘキサ)や長方形(レクタ)を中心に、一部をぐーんと伸ばしたウイングなどいろいろなバリエーションがあることがわかります。とはいえデザインが異なっても、タープには共通点があります。それは“左右対称”であること。
そんなタープ界の当たり前を覆し、“非対称”としたのがユニフレームの「REVOタープ」です。
2007年にREVOテントが発表され、翌年にはなんだかウイングのようなヘキサのような不思議な非対称タープ「REVOタープ」が誕生しました。
対角にメッシュを用いたウイングにすることで、誰が張ってもシワにならないタープを生み、メッシュが生地に掛かる負担を解消。メッシュ部分は雨つぶを落としやすいので張り綱が抜けにくいなど、ライバルにはない個性豊かなタープだと評判を呼びました。
あれから12年。ウォール、メインポールに吊すテントといった関連製品が続々登場していますが、いずれもファミリーキャンプを意識したものばかり。サイズ違いのラインナップが得意なユニフレームだから、いつか小さなタープが出ると思っていましたが、2020年ついに待望のソロ用サイズ「REVOタープ<solo>」(1万1900円)が加わりました!
しかも、「REVOウォール」(1万9900円)、そしてお得な「REVOタープsoloウォールセット」(2万9800円)も同時発売!
ファミリー人気の高いシリーズですが、ソロキャンプ向きサイズとなると使い勝手はどうなるのでしょうか? 調べてみました。
タープの収納サイズは40×15×15cmで、重さ1.1kg。ウォールの収納サイズは68×18×18cmで、重さ2.5kg。ポール、ペグ、ハンマーは付属していませんが、収納袋はそれぞれ余裕があるので必要な分だけ入れられました。
別売の「REVOポール180(2本組み)」はパネルを張り出さないなら3セット(6本)、パネルを張り出すなら5セット(10本)必要です。
別売ペグも「パワーペグSUS300」が24本〜最大28本用意するので、ペグ1本100g×28=2.8kg。ポールは620g×10本=6.2kg。これだけみると重量感がありますが、メインポールの2本以外は2節使用だし、ペグもメインの張り綱以外は「パワーペグSUS200」(70g)で十分だし、ウォールの裾であればもっと軽いピンペグでよし。そう考えると気が楽になります。
■ウォール取り付けはタープのポールを利用
それではさっそく設営していきましょう。といっても、REVOタープをたてて、ウォールを引っかけるだけ。
REVOタープをそのまま小さくした形で、メッシュのウイングは健在です。
メインポールをたてると非対称なのがよくわかりますね。ちなみにメインポール間は350cm。ウォールの高さは180cmなので200m程度のメインポールが必要です。
120cmのポールを4本使って開放感あふれるタープにします。地面が硬く、狙った場所にペグをさせなかったのですが、それでもシワのないタープになったのはさすがです。
ウォールは左右対称なので方向を迷う必要はありません。天井部分の黄色い設営バンドが一番下になるようメインポールに取り付けましょう。バンドを緩めてから取り付け、最後に引き締めるだけです。
天井の角にある4つの設営バンドをサブポールに取り付けます。対角の順にセットし、バンドを引き締めるとバランスよくなります。ここまでできたらしめたもの。
ウォールの裾をペグで固定して完成! ウォール裾にスカートが付いているので冷たい空気が入りにくい、これからの季節にうれしい機能を搭載しています。
ナチュラルテイストのサイトでも、軍モノやアイアンを使った男気あふれるサイトでも、どちらとも相性のいいデザインです。
■ソロ利用ではもったいない広さ
ウォールの中にコットを置いてもずいぶん余裕があります。ソロ用のチェアとテーブル、自転車だって中に保管できるサイズですから。
フロアレスなので中にコットを置いてみました。メインポール間は310cmなので、コットを2台置いてもゆとりがあります。ちなみにわかりづらいのですが、天井部分にはLEDライトを吊り下げるリングが2個あります。
120cmのポールを使ってパネルを張り出すとこの通り。幅150cmのワイドなパネルで約120cm分拡張できます。写真はパネル1枚のみ張り出していますが、となりの幅120cmのパネルも張り出しOK。ついでに言えば、反対側のパネルも張り出せるので、リビングを大幅に拡張できます。全部張り出すと、ソロどころかデュオや仲間とのリビングスペースとしても活躍しそうな広さです。
大型のメッシュパネル付き。メッシュの外にあるフラップを斜め下に向かって張れば、雨の日も換気がスムーズですし、日差しをよけつつ風を取り入れることもできます。写真には写っていませんが、天井には細長いベンチレーターが伸びており、結露対策は万全。
三角形のベンチレーターは全開放もできるので、設営バンドを確認したり、外に吊したランタンを操作したり、外からコードを引き込んだり…いろいろと使い勝手がいいんです。
* * *
ソロキャンプビギナーであっても、バーベキューのときにタープくらいたてたことはあるはず。張り綱・ペグの微調整に若干手間取ることがあるかもしれませんが、設営手順はいたってシンプル。ソロ用のリビング+寝室にしては高さが十分で、出入りこそかがむ必要がありますが内側では直立すらできます。
ベンチレーターも各所に配置され、Mサイズ、Lサイズのウォール以上に配慮された設計になっています。今回は2泊してみましたがゆったりスペースと結露への配慮でストレスなし。むしろ1泊ではもったいないのでは…と思ってしまう、そんなタープセットです。
>> ユニフレーム
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/324706/
- Source:&GP
- Author:&GP
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