ディープフェイクと偽動画検出AIのいたちごっこが続けられている状況だが、ビンガムトン大学らの研究チームの開発した「FakeCatcher」はそう簡単に騙せそうもない。
AppleWatchやパルスオキシメーターと同じ仕組み「フォトプレチスモグラフィー」を用いた偽動画検出AIは、ディープフェイクでの模倣がむつかしい脈拍情報を見ている。
判定精度は90%超え
FakeCatcherは、心拍によって引き起こされる肌の色の微妙な違いを分析。顔のさまざまな部分から脈拍情報を抽出し、それらの空間的および時間的一貫性を調べる。
ディープフェイクで合成された動画は、右頬と左頬の心拍数がバラバラな可能性があり、もしそうならリアルでないと判定できるだろう。
同ツールの判定精度は90%を超えるとのことで、相当信頼がおけるのではないか。
多数の赤外線カメラと生体センサーを駆使して開発
FakeCatcherの研究結果はすでに公開済みなため、これを騙すためのツールも開発されると考えるかもしれない。ただ開発者の1人によれば、それを行うにはディープフェイクの仕様を大幅に変更する必要があるとのことで、簡単なことではないようだ。
同ツール開発にあたっては、赤外線カメラと生体センサーを多数備えた先進的なセットが用いられた。大量のデータが取得されるため、30分のセッションで得たデータをレンダリングするのに12時間のコンピューター処理が必要とのこと。
今後の研究では同技術をより改良し、ディープフェイク動画がどのように作成されたかまでを調べられるようにするようで、偽動画検出AIの大本命となりそうだ。
参照元:BEST WAY TO DETECT ‘DEEPFAKE’ VIDEOS? CHECK FOR THE PULSE
- Original:https://techable.jp/archives/140665
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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