今回筆者が選んだのは、主に1万円以下で購入できるリーズナブルなモデル。いずれも主要な家電量販店でベスト10に入っているような製品だ。それに加えて、ガスで焼ける製品も用意した。
まずは、たこ焼き器の選び方を解説したい。最初に決めるポイントが、たこ焼き専用機とホットプレート併用タイプのどちらにするか。低価格の専用機タイプは、プレートが着脱できないことが多い。この一体型タイプは使用後にプレートだけを洗うことができないのが欠点だが、ヒーターとプレートが固定されているので熱が伝わり安く、低消費電力でもしっかり焼けるのがメリットだ。
一方、ホットプレート併用タイプはプレートを取り替えることで、たこ焼き以外の調理ができる。ただし、製品や個体によってはヒーターとの密着が悪くて熱が伝わらず、焼くのに時間がかかることもある。その場合、大人数でたこ焼きを楽しむ時などに、かなりの待ち時間が発生してしまうこともあるので注意したい。
さらに、あると便利なのがプレートの「串ガイド」だ。穴の外にたまった生地や具材を適量ごとに分けることができる。さらにプレートの縁が高いとそれだけ多くの素を流せるので、たこ焼きを大きく丸くしやすい。また、たこ焼きの穴の大きさにも違いがあり、回しやすさや入れられる具材の量が変わって来るのでこだわり派は要チェックだ。
今回検証に際し、たこ焼きの生地はオリジナルで統一した。たこ焼きの生地は粉が多いと焼きやすくなるが食感が重くもったりする。このため、出来る限り緩めにするのがポイント。中とろ、外カリの食感にできるが火力が低いと焼きにくい。使用するたこ焼き器の火力にあわせて比率を調整するといいだろう。 たこ焼き器に付属するレシピは小麦粉と水の比率1:3ぐらいが多く、もったりしているので、今回はお店のたこ焼きに近い、約1:4.7のたこ焼きの生地を用意した。
2000円以下から買える「たこ焼き器」で焼いて実食
NEOVE
NWT-1865A
実勢価格:1928円
火力と焼ける速さ ★★★
生地の焼きやすさ ★★
一度に焼ける個数 ★★★
リーズナブルな価格 ★★★★★
直径約39mmのたこ焼きが18個作れるたこ焼き器。プレートの取り外しはできない専用タイプ。消費電力は650Wと控えめ。プレートには2層コーティングが施されており、こびりつきにくいのがポイント。使っていないときは縦置収納ができる様になっている。本体サイズは幅275×奥行き225×高さ80mm、質量約0.8kg。
Model #02
YAMAZEN
たこ焼き器 YOA-240
実勢価格:1980円
火力と焼ける速さ ★★
生地の焼きやすさ ★★★
一度に焼ける個数 ★★★★★
リーズナブルな価格 ★★★★★
直径約43mmの大きめのたこ焼きが24個焼けるたこ焼き器。着脱式のたこ焼きプレートを採用しており、プレートだけで洗うことができる。ただし、フラットプレートなどは付属しないたこ焼き専用機だ。プレートにはフッ素樹脂加工が施されており、串ガイドがあるので焼きやすい。本体サイズは幅365×奥行き245×高さ72mm、重量1.45kg。消費電力は800W。
Model #03
アイリスオーヤマ
たこ焼き2WAYプレート ITY-20WA
実勢価格:2980円
火力と焼ける速さ ★★
生地の焼きやすさ ★★★
一度に焼ける個数 ★★★★
リーズナブルな価格 ★★★★
直径40mmのたこ焼きが20個焼けるたこ焼き器。ヒーターの熱が伝わりにくい4隅をあえてカットしてあるため、均一に焼ける。プレートは着脱式で焼き肉などができるフラットプレートも付属する。消費電力は800Wで本体サイズは幅345×奥行き230×高さ75mm、質量約1.3kg(たこ焼きプレート時)。
Model #04
ライソン
ギガたこ焼き器 KDTK-001R
実勢価格:2500円
火力と焼ける速さ ★★★
生地の焼きやすさ ★★★
一度に焼ける個数 ★★
リーズナブルな価格 ★★★★
直径10cmの超ビッグサイズたこ焼きが作れるちょっと変わったたこ焼き器。同時に直径40mmの通常サイズのたこ焼きも5つ作れる。プレートはフッ素樹脂加工が施されており、固定式となっている。消費電力は700W。本体サイズは幅250×奥行き135×80mm、質量800g。
Model #05
アピックス
たこ焼きメーカー 24個対応 ATM-024
実勢価格:3490円
火力と焼ける速さ ★★
生地の焼きやすさ ★★★
一度に焼ける個数 ★★★★★
リーズナブルな価格 ★★★★
大阪日本橋にある「浪速・たこ丸」の秘伝レシピブックが付属するたこ焼き器。直径40mm、24穴のたこ焼きプレートと、フラットプレートが付属し、使い分けることが可能。たこ焼きプレートには串ガイドもついているので、穴からあふれた生地を分けやすい。落ち着いたカラーも個性的。消費電力は800Wで本体サイズは幅349×奥行き224×高さ75mm、質量は約1.2kg。
Model #06
パール金属
たこパー日和II 電気式たこ焼き器18穴 D-6544
実勢価格:1712円
火力と焼ける速さ ★★★
生地の焼きやすさ ★★
一度に焼ける個数 ★★★
リーズナブルな価格 ★★★★★
実測40mmのたこ焼きが18個焼ける小型たこ焼き器。穴は円形のプレートに合わせて丸くレイアウトしており、本体前面に電源スイッチを配置している。プレートはこびりつきを防ぐためにフッ素樹脂膜加工が施されている。消費電力は650Wで、本体サイズは幅280×奥行285×高さ70mm、質量900g。
Model #07
BRUNO
コンパクトホットプレート
実勢価格:9680円
火力と焼ける速さ ★★★★
生地の焼きやすさ ★★★★
一度に焼ける個数 ★★★★★
リーズナブルな価格 ★★★
多彩なボディカラー、デザインを用意する小型ホットプレートの大ヒットモデル。標準でフラットプレートと直径4.3mm、24穴のたこ焼きプレートが付属する。たこ焼きプレートにはガイド線も入っており使いやすい。消費電力最大1200Wで、最大250℃の高温で加熱できるのがポイント。今回試したモデルの中では唯一マグネット式のコンセントを採用している。本体サイズ:幅375mm×奥行き235mm×高さ140mm、質量2.3kg。
Model #08
イワタニ
スーパー炎たこ CB-ETK-1
実勢価格:5500円
火力と焼ける速さ ★★★★★
生地の焼きやすさ ★★★★★
一度に焼ける個数 ★★★★
リーズナブルな価格 ★★★★
専用のたこ焼きプレートが付属するカセットコンロ。アルミダイキャストのプレートは直径40mmの穴を20個配置しており、ガス火の高火力で素早くたこ焼きを焼き上げられる。プレートはフッ素加工が施されており、切り溝(串ガイド)付きで大玉たこ焼きが焼ける。なお、プレートは着脱式だが、付属のたこ焼きプレート以外は使えない仕組み。本体サイズ:幅348×奥行き231×高さ133mm、質量約2.2kg。
<番外編>
Model #09
和田厨房道具
たこ焼き器18穴 鉄鋳物 1連 tk002-1
実勢価格:8745円
火力と焼ける速さ ★★★★★
生地の焼きやすさ ★★★★★
一度に焼ける個数 ★★★
リーズナブルな価格 ★★★
都市ガス用プロパンガス用が用意されている業務用のたこ焼き器。業務用ではあるが一般家庭でも利用可能。直径45mmの大玉たこ焼きが18個焼ける。蓄熱性の高い鋳鉄製のプレートを採用しており、素早くたこ焼きが焼ける。本体サイズは幅195×奥行き350(前管の出幅110)×高さ190mm。
600個以上のたこ焼きを焼いてわかった使い方別たこ焼き器ベストバイ
今回全部で9台のたこ焼き器を用意し、実際に焼きまくってみた。1台あたり20個平均で、各モデル3回以上焼いているので、540個、おそらく600個以上のたこ焼きを焼いた。
純粋にお店クオリティのたこ焼きを家で焼きたいなら、イワタニの『スーパー炎たこ』がおすすめだ。ガスの火力による高い熱量で、カリふわたこ焼きが焼ける。ただし、火力が高い分、焦げやすさもあるため、初心者には不向き。それに何度もたこ焼きをやったことがある人の買い替えにおすすめだ。
初めてたこ焼きを焼くという場合、パール金属の『たこパー日和II』やNEOVE『NWT-1865A』など、低価格でプレートが一体化したモデルをおすすめしたい。2000円以下から買えるコストパフォーマンスの高さが魅力。焦らずにゆっくり焼くことで、手軽におうちたこ焼きが楽しめる。
プレートが取り外しできるたこ焼き器の中ではBRUNOの『コンパクトホットプレート』がおすすめ。電気タイプの中では最も火力が強く、素早く焼ける。また、温度調節もできるので初心者でも安心だ。
ただし、上記のようにたこ焼き器の違いをまとめたが、焼き手のスキルと生地次第で焼き上がりはかなり変わってくる。まずは安いたこ焼き器を買ってたこ焼きスキルを磨くのも手といえそうだ。
なお、山のように焼いたたこ焼きは、家族で頑張って食べたのだが、未だに一部冷凍庫に眠っている。しばらくの間、我が家の食卓にたこ焼きが並びそうだ。
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000131093/
- Source:デジモノステーション
- Author:コヤマタカヒロ
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