フードデリバリーのDoorDashがサラダづくりロボットのChowboticsを買収

DoorDash(ドアダッシュ)はキッチンにロボティクスを取り込もうとしている。デリバリーサービスの同社は、サラダを作るロボットSallyで知られるベイエリア拠点のChowbotics(チョウボティクス)を買収する。ウォールストリートジャーナル紙が買収を最初に報じ、TechCrunchも確認した。

「新鮮な食事へのアクセスを増やすために画期的なロボットプロダクトとビジョンを持ってChowboticsが成し遂げたことに長年感心していました」とDoorDashの共同創業者Stanley Tang(スタンリー・タン)氏はTechCrunchへのコメントで述べた。「DoorDashは常にイノベーションに取り組み、パートナーである業者の成功のサポートを改善し続けています。新たな方法でサポートするためにこのテクノロジーを活用することに興奮しています。Chowboticsのチームとともに我々は、業者の成長をサポートするサービスを提供しつつ、新たなユースケースや顧客を開拓できます」。

2014年創業のChowboticsは2018年の1100万ドル(約12億円)を含め、これまでに2100万ドル(約22億円)を調達した。サラダバーやビュッフェはオープンな環境で提供されがちという事実は言わずもがなだが、同社の自動販売機スタイルのサラダバーロボットは準備工程に人の手を介さない。そのため、パンデミックの中ですでにいいポジションにつけている。2020年10月に同社はロボットにコンタクトレスの機能を加え、ユーザーがアプリ経由であらかじめ注文できるようにした。

「DoorDashのチームに加わることでChowbotics、そして当社が過去7年かけて開発したテクノロジーにとって新たな機会が開けます」とCEOのRick Wilmer(リック・ウィルマー)氏は声明で述べた。「フードデリバリーとオンデマンドロジスティクス業界のリーダーとして、DoorDashは我々が成長し、またテクノロジーを広く展開するのに役立つ比類ないリーチと専門性を持っています。ですので、ともに我々は新鮮で栄養価の豊富な食品をより多くの人のために簡単に作ることができます」。

Chowboticsのテクノロジーが、現在DoorDashが提供しているデリバリーサービスにいかに溶け込むかは完全にはっきりしていない。しかしDoorDashは「新鮮で安全な食べ物への消費者のアクセスを改善し、当社の業者の商品やロジスティクスのプラットフォームを強化します」としている。また、ChowboticsがDoorDashの傘下で独立した企業として事業を続けるのかどうかも今後明らかになる。TechCrunchはさらなる詳細を尋ねている。

「DoorDashは業者がさらに事業を拡大させたいときに最初に声がかかるように努めています」とタン氏は述べた。「Chowboticsで最も感激している点は、Chowboticsのチームが業者の成長をサポートするすばらしいツールを開発したことです。ChowboticsのテクノロジーをDoorDashのプラットフォームに組み込むことで、我々は業者が現在展開しているメニューを増やしたり新たなマーケットの新顧客にリーチしたりするのをサポートする機会を得ます。これは地域経済を活性化させるための当社の業者ファーストのアプローチの基本的な部分です」。

DoorDashがロボティクス企業と協業してすでに数年が経つ。おそらく最も代表的な例がフードデリバリーロボットを開拓するためのStarship Technologies(スターシップ・テクノロジーズ)との提携だ。しかしこのテクノロジーは、歩道をロボットに明け渡したくない当局の間では相当数の障害物となっている。DoorDashはChowboticsのキオスクスタイルのテクノロジーを、ゴーストキッチンとの自社の業務になぞらえる。ローカルの業者が、店舗であるいはデリバリーを通じて提供する食品の選択肢を拡大するのに役立つコンジットとして効果的に機能するというものだ。店舗が提供するメニューの拡大は、現在のパンデミックが過去のものになれば関心を集めることになりそうだ。

買収の条件は明らかにされなかった。

カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:DoorDashChowbotics買収

画像クレジット:chowbotics.com under a license.

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi


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