英国・ロンドンに拠点を置くフィンテックスタートアップのDiemが、Fasanara Capitalとエンジェル投資家であるOutrun Venturesの創業者となるChris Adelsbach(クリス・アデルスバッハ)氏がリードするシードラウンドで、550万ドル(約6億円)を調達した。その他の投資家には、Farfetchの初期投資家であるAndrea Molteni(アンドレア・モルテニ)氏、ファッションテック企業のPlatformEの共同会長であるBen Demiri(ベン・デミリ)氏、ブランドの創始者であるNicholas Kirkwood(ニコラス・カークウッド)氏が含まれる。
Diemはデビットカードで、アプリを使えばすぐに現金にアクセスでき、従来の銀行サービス(デビットカード、国内および海外への銀行送金)が利用できるだけでなく、消費者が商品を処分して最終的に再販することもできる。これはいわゆるサーキュラーエコノミー(循環型経済)につながるもので、エコの観点からも魅力的だ。過去15年間に廃棄された商品の価値は69億ドル(約7500億円)ともいわれている。
その仕組みは次のようなものだ。例えば古い服や携帯電話、本、バッグなどのアイテムをアプリ読み込むと、アプリはその品物の価値を提示する。そしてそれを受け入れるとアカウントに現金が入り、そのアイテムを購入するための環境が整い、再販される。アイテムを捨てて埋立地に加えるのではなく、現金に代えるというインセンティブが働くのだ。「eBayとネオバンクの融合」と考えればいい。
Geri Cupi(ジェリ・キューピ)氏は声明の中で「Diemのミッションは消費者が今まで知らなかった富に価値を見出し、それを開放し、楽しめるようにすることです。これらは循環型経済を促進し、私たちの重要なバリュー・プロポジション(価値提案)である持続可能性へのコミットメントをサポートしながら行われます。Diemは、資本主義と持続可能性の共存を可能にします」と述べた。
Fasanara Capitalのリードインベスター兼CEOのFrancesco Filia(フランチェスコ・フィリア)氏は次のように述べている。「FasanaraはDiemとキューピ氏とのパートナーシップを発表することに興奮しています。【略】(この会社は)循環型経済の原則を原動力とする新世代のフィンテックであり、その成長をサポートすることを楽しみにしています」。
カテゴリー:フィンテック
タグ:Diem、資金調達、循環型経済、サステナビリティ
画像クレジット:Diem
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(文:Mike Butcher、翻訳:塚本直樹 / Twitter)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/03/18/2021-03-17-credit-and-collect-fintech-start-up-diem-raises-5-5m-seed-led-by-fasanara-capital/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Mike Butcher,Naoki Tsukamoto
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