部品サプライヤーBoschが環境規制が強まる中、合成燃料と水素燃料電池に活路を見いだす

Bosch(ボッシュ)の経営幹部は米国時間4月22日、2025年までに内燃機関を禁止するというEUが提案した規制について、議員たちはそうした禁止が雇用にもたらす影響についての議論を「避けている」と批判した。

同社は新規事業、特に燃料電池事業で雇用を創出していると報告し、こうした雇用の90%超を内部でまかなっていると述べたが、電動輸送革命のすべてあるいは大半は雇用に影響するとも指摘した。格好の例として、ディーゼルのパワートレインシステムを作るのに従業員10人を要し、そしてガソリンのシステムでは3人を要するが、電動パワートレインの場合1人だけだと記者団に語った。

その代わり、Boschは電動化とともに再生可能な合成燃料と水素燃料電池に活路を見出している。水素から作られる再生可能な合成燃料は水素燃料電池とは異なるテクノロジーだ。燃料電池は電気を生み出すのに水素を使い、一方で水素由来の電池は改造された内燃機関(ICE)の中で燃焼する。

「もし再生可能な水素と二酸化炭素由来の合成燃料が道路交通で使用禁止のままであれば、機会は失われます」とBoschのCEOであるVolkmar Denner(フォルクマル・デナー)氏は述べた。

「気候変動に関する活動は内燃機関の終わりではありません。化石燃料の終わりなのです。電動モビリティと地球に優しい充電パワーが道路交通をカーボンニュートラルにし、再生可能燃料も同様です」。

電動ソリューションには、特に大型車を動かすという点で限界もある、とデナー氏は述べた。Boschは2021年4月初め、テストトラック70台の燃料電池パワートレインを作るために中国の自動車メーカーQingling Motors(慶鈴汽車)と合弁会社を設立した。

水素燃料電池と合成燃料に関するBoschの自信はバッテリー電動モビリティから除外されていない。自動車・産業部品の世界最大のサプライヤーの1社である同社は、社の電動モビリティ事業が約40%成長していると述べ、電動パワートレインの部品の年間売上高は2025年までに5倍の50億ユーロ(約6488億円)に増えると予想している。

しかしながらBoschは今後3年間で燃料電池パワートレインにも6億ユーロ(約778億円)投資するという「オプションを保留にしておく」と述べた。

「究極的には欧州は水素経済なしに気候中立を達成することはできないでしょう」とデナー氏は話した。

Boschは2021年も続いている世界的な半導体不足の影響を免れていない。取締役のStefan Asenkerschbaumer(シュテファン・アーセンケルシュバウマー)氏は、半導体不足が2021年「予測されていた回復を抑制する」リスクがあると警告した。台湾の半導体メーカーの幹部は2021年4月初めに、状況は2022年まで続くかもしれない、と投資家らに伝えた

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カテゴリー:EnviroTech
タグ:Bosch気候変動電気自動車水素燃料電池

画像クレジット:Krisztian Bocsi/Bloomberg / Getty Images

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi


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