シンプルに見えて実は優秀!ロングコートに合わせたくなるモノリスのデイパック

気がつくと仕事の日も休日も、キャンプや外泊する時でさえ同じバッグを使っていました。

理由は単純。いちいちバッグの中身を入れ替えなくていいから。

とはいえ、日常だけならいつも通りで問題ないのですが、出張や宿泊などで使うには容量が足りなりない。着替えだけでなく、寒い時に羽織れる防寒着も入れておきたいし、仕事道具などもまとめて入れられるようなバッグが必要かも。何かいいものないかなと探していたら、見つけたのが2020年に誕生したモノリスという日本のバッグブランドです。

中でも「BACK PACK PRO」(Lサイズ:4万4000円)はPCやガジェット類はもちろん、バッグの中身を取り出すときに着替えが見えないよう収納スペースが工夫までされています。

何より、このブランドの特徴でもあるミニマルなデザインは、どんな服装にも合わせやすくカジュアルでもビジネスでも服装を選ばない魅力がある。基本がカジュアルで働く身としては、休日も仕事も旅行も出張もシームレスで使える、ありがたいバッグです。

 

■シンプルな外見から想像がつかない快適な収納力

2020年11月に誕生したばかりのMONOLITH(モノリス)。「使う人の数だけ、それぞれにスタイルとニーズがある」という考えから、綿密かつ合理的に設計されたラインナップとプロダクト構成が魅力のバッグブランドです。

▲左から「OFFICE」「PRO」「STANDARD」。ブランドロゴをつけない引き算されたデザインも魅力

汎用性の高い「STANDARD」ライン、現代のワークスタイルに合わせた「OFFICE」ライン、収納と移動を高い次元で究めた「PRO」ラインとあり、さらに各ラインにはBACKPACK、2WAY、TOTE、SHOULDERと4型あります。それだけでなく、L、M、Sと3サイズの展開と、使う人が自分のライフスタイルにぴったりのバッグを選べるようになっています。

さらに、ベーシックな外見に対して内側は機能的。しかも、使う人はバッグの外側より内側に触れる機会が多くなることを考えて、縫い目や端材などが見えないようにするなど、見えない部分にまでこだわっています。

初めて見た時、思わず「裏返しても使えるんですか?」と聞いてしまうほど、内側も美しく仕上げられています。

そして、たくさんあるラインナップの中から選んだのは、普段から荷物が多くデイパックのデザインが好きなことからバックパックのLサイズ。

▲「BACK PACK PRO」(Lサイズ)W36×H49×20cm、重さ:約1.4kg、容量:33L

ボリュームと存在感のあるデザインはオーバーサイズのアウターやロングコートと相性抜群。今年は、ロングのキルティングコートや通称モッズコートと言われるM-65が流行っているのでそれらのコートと合わせるのもオススメです。

▲背負った時の左側に付けられたマグネットポケット

さまざま語りたいディテールはあるのですが、中でも特に気に入ったのが、スマートフォンに素早くアクセスできるマグネットポケット。ここを開けると…。

メイン収納部からコードを通せるようにケーブルホールが設けられています。充電しながらスマホを操作したいので2mの長めのコードを使っているのですが、コードとiPhone 13を入れておいてもスペースにはまだまだ余裕があります。

メイン収納部のマグネットポケット部にはメッシュポケットが付いていて、ここにモバイルバッテリーを入れます。モバイルバッテリーを探してコードを取り付けて、なんて面倒な作業をしなくていいのは本当にありがたい。

マグネットポケットと逆側のサイドポケットはジップ式。財布やウェットティッシュなど使用頻度の高いものを入れておくのにいいですね。

「PRO」ラインを選んだ理由のひとつである独立したPCスペースは、外側からダイレクトにアクセスできます。S、Mサイズは13インチ、Lサイズは15インチのノートPCが収納可能です。

▲奥行きと深さがあるため2泊分の着替えを収納することができた

さらにバックパックの「PRO」ラインには、メイン収納部背面側に衣類をしまっておくのに最適なマチありのスタッフポケットが付いています。ファスナーを閉じれば中身を隠せるため、メイン収納部を開いた時に着替えが見えちゃったなんてことも回避できますね。

このスタッフポケットには小さいポケットも付いているため、下着や靴下などを仕分けして入れておけます。ペンホルダーも付いているなど衣類以外の収納スペースとしても活躍してくれそうです。

そしてメイン収納部前側の上部には視認性に優れたメッシュポケットを配置。メイン収納部を開けた時に手の届きやすい場所なので、使い勝手はばっちり。

また、その下にはセキュリティポケットも装備。パスポートや身分証明証など大事なものを隠してしまっておくのにぴったりです。

肝心のメイン収納部は奥行きも高さも幅もあるため、フリース2着ぐらいなら入ってしまいそうなぐらい。寒さに弱い身としては、予備の防寒着は常備しておきたいアイテムなので助かります(笑)。

フロントポケットも大きく作られているため、折りたたみ傘も入りました。使用後は中身が濡れてしまうのでビニール袋などで仕分けして入れるといいかも。

 

■高い収納力だからこそこだわる背負い心地

多くの荷物を入れられるということは、入れれば入れるほど重くなります。そこで重要になってくるのが背負い心地。「PRO」は「STANDARD」や「OFFICE」に比べて背負い心地にも徹底した気遣いがされています。

ショルダーベルトは内側の方がクッションを厚く設計。これは背負った時に体の内側の方が負荷がかかるため。また、しなやかで幅広にすることで体のあたりがソフト。内側はメッシュなので蒸れにくくなっています。

またチェストストラップが採用されているのは「PRO」だけになります。スライド式で着脱は簡単。また、バックル式に比べて小ぶりなため外している時もスッキリした印象です。

ショルダーベルトの付け根にはロードリフトストラップも装備。これにより適正なフィット感に調整可能です。また、ショルダーベルトをバッグの頭頂部よりも少し下に付けることで、背負った時の荷物の重心が上がり、背中全体でバッグを背負えるようになっています。

背中が接する部分は3枚のクッションで構成されていて、ノートPCの硬さを感じさせない厚さでソフトな背負い心地を実現しています。

素材は「PRO」は“Ballistic AIR 1260デニール”を採用。磨耗・引き裂きに強い耐久性に加え、中空糸により軽量化を実現している素材で、撥水性もあるため短い時間の雨なら浸水することなく使用できました。

*  *  *

初めて見た時からずっと気になっていたモノリスのバッグ。洗練されたシンプルさとブランドロゴをつけないアノニマスな雰囲気は、今までに見たことのない思い切った、まさに“引き算”のデザイン。またユーザーファーストな内装の充実ぶりや、サイズや型を細分化するなど豊富なラインナップも魅力です。

今回、合わせたカーキのコートは5年くらいの、もはや古着というレベルの代物ですが、このバッグを合わせるだけでモードな雰囲気になりました。

さまざまなシーンをひとつのバッグで過ごしたい人にはオススメの注目バッグブランドです。

>> モノリス

 

<取材・文/宇田川雄一

宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。

 

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