機能、信頼、使い勝手etc“語れる”バックパック4選【趣味な男の収納ギア】

【趣味な男の収納ギア】

本格的な登山やトレッキングで使用するバックパックは、命に関わる大切な道具を入れるものだけに、優れた機能や特殊な素材など、つい誰かに話したくなるウンチクが詰まっている。そんな“語れる” バックパックについて、これまで50個以上を使用してきたベテラン登山家が紹介!

*  *  *

登山の際に必ず必要となる バックパック。つい見た目やスペックだけで選びがちだ が、登山においてはまさに“相棒”と言えるほど大切な存在だ。現在も10個のバックパックを使い分けているイワタニ・プリムスの山本大貴さんは「選ぶ際は慎重に」と注意を促す。

「カタログの数字だけ見て選ぶのはやめたほうがいいですね。しっかり腰に荷重が掛かり、快適に歩けてこそバックパック。フィット感や荷重バランスは数字に表れないので、お店に足を運ぶなどして、実際に背負って確かめてほしいですね」

また、いつどんな登り方をするのかといった用途や目的を考えると、ターゲットはより明確になると山本さんは続ける。

「スピードを求めるなら軽いもの、暑さに対応したいなら通気性の良いものなど、目的を明確にすれば、より自分に合った相棒が見つかると思いますよ」

命に関わるものだけに、語れるバックパックが持つポテンシャルは伊達ではない。

イワタニ・プリムス
山本大貴さん

主にアウトドア用品を扱うイワタニプリムスの登山歴17年目のベテラン。これまで使用したバックパックは約50個と、経験から導かれる確かな目をもつ

バックパック「基本の選び方」

・用途と日程に合うサイズを選ぶ
・必要な機能で選ぶ
・実際に背負ってみる

"大は小を兼ねる"はバックパックにはあてはまりません。用途に対して大きすぎるものは疲労感を高めます。また購入した後に“あれが足りない”ということがないように必要な機能も確認しておきたいですね。重要なのが、実際に重りを入れて背負ってみることです。荷物のある/なしでまったく印象が違うものもたくさんありますよ(山本さん)

1. 発汗を抑えて疲労を軽減!独自の背面システム

ドイター
「フューチュラ プロ 36」(2万3100円)

金属製のフレーム、大ぶりなヒップベルトによって重量を分散する。肩に重さを感じさせない快適な背負い心地のほか、背面のメッシュシステムにより、背中の涼しさはバツグン。夏から秋まで3シーズン活躍する。

語れるポイント:快適性・通気性 NO.1

今でこそ一般的になった背面を快適にするメッシュシステムは、1984年に世界で初めてドイターが開発、特許を取得した、アウトドア界にとって画期的な機能。

▲こまめに着脱するサングラスは、ストラップのサングラスホルダーへ。細かいところではあるが気遣いがニクい!

▲本体の底部にレインカバーを標準装備。専用サイズのため、風でもバタつかず激しい雨から荷物を守る

▲メインの荷室をジッパーで2つに分けることができるので、荷物が整理でき必要な荷物にスムーズにアクセス可能

▲別売のヘルメットホルダーを使用すると、かさばるヘルメットは荷室を使用することなく携帯可能

▲すき間を作って風を通す構造により通気性は抜群。蒸れによる脱水症状や汗冷えを軽減して“安全”にも寄与する

2. あらゆるシーンに使える高コスパモデル

オスプレー
「ケストレル 38」(1万8700円)

小屋泊まりの登山からハイキング、旅行までマルチに使える汎用性が人気のモデル。またフロントやサイド に配置したストレッチ性の収納、外側にはハイドレーション用のポケットが装備してあるなど、使い勝手も秀逸。

語れるポイント:価格と使い勝手のバランス

1974年アメリカで誕生したオスプレー。 当初はオーダーのバックパックを製作していたが、ユーザー目線で作ったその微に入り際にわたるこだわりは、今の製品にも受け継がれている。

▲使用方法によって、内部を1〜2気室に変更することもできる。必要なものが取り出しやすいなど、メリットが大きい

▲強さと柔軟性があり、背中に違和感なくフィットする背面部分に加え、クッションと通気性のバランスがいいショルダーベルトを装備

▲バックパックにもっとも大切なフィット感を高める「背面長の調節機能」を搭載。身長に関係なく使用可能

▲トレッキングポールなど行動中にちょっと保持しておきたいものはショルダーベルトにチョイづけもできる

3. スピードハイクに最適軽快さを求める人に!

サロモン
「アウト ウィーク 38+6」(1万7600円)

トレランバックの技術をフィードバック。その軽さを生かして素早く行動しつつ、約1週間分の荷物も携帯できる容量も魅力。シンプルな構造ではあるが、背面のしっかりとしたメッシュパッドのおかげで背負いやすく、機動力を損なわない。

語れるポイント:815gの超軽量バックパック

1947年にフランスで設立。トレイルランのイメージが強いサロモンだが、その技術を登山用にも注入。まるでベストのように着ることができるバックパックは登山の概念を変える!

▲背骨をはさむように配置したメッシュパッドは、涼しく背中に追従。またショルダーにスタビライザーがあり、バックパックの揺れを吸収する

▲5Lあるフロントポケットには伸縮素材を使用。伸びが良いため、背負いながらでも出し入れしやすい

▲バックパック上部の雨蓋は取り外しての使用も可能。小型バッグとしてショルダーに取り付けもできる

4. 背中に追随する独自システムを採用

マムート
「デュカン スパイン 50-60」(3万1900円)

軽量なスピードハイキング用。多くの荷物を入れても荷重分散されるため、歩きやすく疲れにくい。また歩きながらでも手が届きやすいサイドポケットや、いろいろな場所に取り付けが自由な撥水性ポケットが付属し、収納性も高い。

語れるポイント:機動力を高める背負いやすさ

背骨に沿って配置した中央の支柱が、肩と腰の動きに合わせて自由に動く「アクティブスパイン」は、マムート独自の技術。パックが左右に振られる負荷を制御し疲労も軽減する

▲背面には動きやすさのための独自技術を投入。背中や肩などの動きに合わせて背面が動いて追随。歩きやすさはバツグン!

▲基本的にシンプルな構造だが、バックパック上部に小物ポケットなどがあり、収納力を補っている

▲雨天時の行動でも荷物を濡らさない、取り外し可能な一体型レインカバーを標準装備

▲十分に伸縮するサイドポケットのほか、ドローコードで荷物の保持も可能。見た目以上の収納力を誇る

>> 【特集】グッとくる趣味な男の収納ギア

※2021年10月6日発売「GoodsPress」11月号78-79ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/今雄飛(ミラソル・デポルテ)>

 

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