RISC-Vアーキテクチャの仕様がアップデート~AIや暗号処理、仮想化サポートを強化

RISC-Vアーキテクチャのロゴ
 
無料で使えるオープンなCPUアーキテクチャであるRISC-Vの仕様がアップデートされました。
 
40以上の拡張機能を含む15の新仕様が定義され、人工知能(AI)、暗号処理、仮想化のサポートを強化しています。

AI、暗号処理、仮想化のサポートを強化

新しいRISC-Vアーキテクチャには15の新仕様が定義されていますが、そのなかでも特にRISC-V Internationalが有用性を強調しているのは以下の3つです。
 

  1. RISC-V Vector
  2. RISC-V Scalar Cryptography
  3. RISC-V Hypervisor

 
RISC-V Vectorはベクタ処理のための仕様であり、AIや機械学習を高速処理可能な100を超える命令を含んでいます。
 
RISC-V Scalar Cryptographyは暗号処理のためのものであり、安価で小規模なチップでも暗号処理を高速におこなうことが可能です。
 
RISC-V Hypervisorは仮想化のためのもので、一般的なOSとの互換性が向上し、マルウェア対策強化にもつながります

業界で注目が集まるRISC-Vアーキテクチャ

RISC-Vはオープンアーキテクチャであることから、現在スマートフォン市場をほぼ独占しているArmアーキテクチャと異なり、このアーキテクチャを使用した製品を販売するためのライセンス料を支払う必要がありません
 
また、特許などの権利問題も存在しないため、政治的な要因により使えなくなるというリスクがなく、中国企業を中心に注目を集めています
 
IntelがRISC-Vアーキテクチャを採用した製品を発表し、GoogleがPixel 6シリーズにRISC-VアーキテクチャのCPUを搭載するなど、すでに市場に採用製品が登場済みです。
 
さらに、AppleもRISC-Vに精通した人材を募集しており、2022年にはRISC-Vアーキテクチャ採用CPUを搭載したAndroidスマートフォンが中国メーカーから発売される予定です。
 
調査会社のCounterpointもRISC-Vアーキテクチャは今後普及が進むと予測しており、今後も注目が必要でしょう。

 
 
Source: RISC-V International via Notebookcheck
(ハウザー)


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