不動産売却プラットフォーム「いえうり」を運営するNon Brokersは2月10日、仲介手数料無料の不動産購入ポータルサイト「チョク買い」をローンチしたことを発表した。不動産の売却と購入が連携したプラットフォームを構築することで、家を売りたい人と買いたい人が直接マッチングできる不動産売買の新たなエコシステムの実現を目指す。
現在、不動産の購入希望者の9割以上が不動産ポータルサイトを活用するとされる。ただし、ポータルサイトは物件数が多いというメリットがあるものの、例えば「現状渡し(仲介物件)」と「リフォーム済み(買い取り再販物件)」が混在していたり、「仲介手数料3%」と「仲介手数料ゼロ」の物件が混在していたりといった状況が多々ある。また、同じ物件を複数社が掲載(一般介在契約)している場合もあり、不動産購入経験がない人にとって混乱する要素が多いという課題がある。
売り手側である不動産会社側も、物件を掲載しても多々ある物件情報に埋もれる、限られた項目・情報量の中でポイントをまとめる必要があるなど、情報を伝えきれないケースも少なくないそうだ。
これに対して「チョク買い」では、不動産会社が売主となっている物件に特化し掲載する不動産購入ポートルサイトとすることで課題を解消している。全国の不動産会社が売主となっており、仲介会社を介さないことから、購入者は仲介手数料無料で物件を購入可能という。
また不動産会社が売主であるため、売却した不動産に問題があった際に売主が買主に対して負う瑕疵担保責任も充実。個人売主では2~3カ月程度が一般的なところ、中古物件で2年、新築物件では10年となっている。取り扱い物件は、中古・新築のマンション、中古・新築の戸建て、土地で、住み替えサポートも充実しているそうだ。購入検討者に対して新着物件をレコメンドする「チョク買いロボ通知」といった機能も採用している。
Non Brokersは、「いえうり」に加えて「チョク買い」の提供を開始することで、さらなる不動産売買の合理化を実現するという。
まず「いえうり」の役割としては、売主を集客し売却活動が成功するよう、最適な不動産会社とマッチングを⾏う。ここでは、仲介会社は媒介獲得を⽬的とし、買取会社は直接買い取ることを可能とする。また「チョク買い」の役割は、リフォーム住宅に興味を持つ買主候補を集客し、買取会社が買い取った物件にマッチングする。
さらに「チョク買い」では、チョク買いロボにより多数の買主データベースを蓄積できるため、「いえうり」で媒介を獲得した仲介会社に対し、条件が⼀致した場合の紹介が可能となり、仲介でも早く売れる世界観を作れると考えているそうだ。
Non Brokersは、不動産を売却したい人は買主が見つかるまで待つしかなかった世界から、売却したい人と購入したい人をマッチングするプラットフォームを構築し、不動産売買における「仲介と買取」「売却と購⼊」のベストプラクティスを提供するとしている。
- Original:https://jp.techcrunch.com/2022/02/10/non-brokers/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Hisashi Shibata
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