Apple、元社員の役職を隠し全員を「アソシエイト」に再分類

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Apple社内では、職種分類は非常に大きな意味をなします。例えば、“レベル4”のエンジニアは“レベル5”と比べて待遇に相当な違いが生じてきます。しかしながら、一度Appleを離れると、これらの詳細な分類はすべて「アソシエイト」として統合され、実際にどのような役職に就いていたかを探るのは困難になることが判明しました。

転職の際に不利になる?

Appleを辞めた後、雇用証明書に「アソシエイト」とのみ記載されることで、転職の際に不利になる事例が報告されています。「#AppleToo」のハッシュタグのもと、Apple従業員に職場での不祥事について発言するよう促したAppleの元セキュリティチームのソフトエンジニアのシェール・スカーレット氏は、せっかく転職先が決まっていたのに、この「アソシエイト」の表記のせいで採用プロセスが1週間近く遅れ、内定が取り消された、とThe Washington Postに明かしています。
 
Appleの広報担当者ジョッシュ・ローゼンストック氏によると、Appleは確かにこの「アソシエイト」へと役職を変更する行為を行っているとのことですが、同氏はなぜこれを行うのか、そしていつ始めたのかについては言明しなかったといいます。
 
「アソシエイト」という役職は、海外ではより下位のポジションを一般的に指します。例えば、小売店での新入社員はアソシエイトと呼ばれることが多く、法律事務所でもロースクールを出たばかりの新入社員が同じように呼ばれます。

雇用確認サービスプロバイダも首を傾げる事態

Appleは、雇用主がAppleの元従業員の肩書きを確認するための電話番号を提供していますが、これは信用機関Equifaxが所有する雇用確認サービスプロバイダInVerifyのWebサイトへと誘導するものです。
 
電話をかけてきた人が参照人物の完全な社会保障番号を提供できれば、InVerifyはその人の昔の給与情報から、役職を特定することができるといいます。
 
The Washington PostがInVerifyのカスタマーサポートに問い合わせたところ、従業員が退職する際に役職名を変更する会社はAppleしか知らないとの答えが返ってきたとのことです。同社いわく、Appleは休職した従業員の肩書きも変えているそうです。
 
 
Source:The Washington Post
Photo:Shinya Suzuki/Flickr
(lexi)


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