改正船員法対応の労働時間管理システム「TRANS-Crew」開発。海運業の働き方改革支援へ

2022年4月1日(金)に施行された「船員法」の改正を受けて、株式会社エイ・アイ・エス(以下、エイ・アイ・エス)は、海運業向けクラウド型労働時間管理システム「TRANS-Crew」を開発しました。

なお、リリース時期は2022年夏頃を予定しています。

船員不足問題・煩雑な労務管理が課題とされる海運業

海運業界は少子高齢化や、長時間労働といった過酷な職場環境により、船員不足という課題を抱えているといいます。

こうした課題を受け、国土交通省は「海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律(通称:海事産業強化法)」に基づき「船員法」を改正。

改正により「船員の使用者による労務管理責任者の選任」「労務管理責任者の下での船員の労働時間等の管理」「労働時間等に応じた適切な措置の実施」などがおこなわれるようになります。

具体的には、船舶所有者に対して、船員の労働時間の状況を把握することや、船員の労働時間・休息時間、船員に対する休日・休暇の付与に関する事項を記載した“労務管理記録簿”を作成することが求められるとのこと。

現在、国土交通が労務管理記録簿の入力・集計用のExcel表を提供しているものの、「入力の手間がかかる」「船ごとの一覧が見れない」「本部(陸上)からすぐ見れない」など、現場の業務負荷や集計の非効率が発生しているようです。

そんななか、エイ・アイ・エスは、海運業に特化した労働時間管理システム「TRANS-Crew」を開発しました。

「TRANS-Crew」で労務管理記録簿を自動作成

TRANS-Crewは、船員の労働時間の可視化、労務管理記録簿の入力、労働時間・作業時間の集計などを実行するシステム。業務の効率化を図り、船員の働きやすさの改善や健康管理を支援します。

船員は出勤・退勤の打刻(作業内容の入力)が可能。スマートフォンやタブレットから作業内容(荷役、出入港、停泊中作業)と時間をタッチで選ぶだけで入力が完了します。

そのほか、TRANS-Crewは労務管理記録簿を自動で作成。労働時間・作業時間の集計がボタン1つで終了することから、管理者の負担軽減が期待できるでしょう。

また、月次の把握だけでなく、活動状況も船内・船外から随時確認できるため、タイムリーに対策を図れるとのことです。

海運業・勤怠管理に関する知識を生かして

これまでエイ・アイ・エスは、海運業向け総合基幹業務システム「TRANS-Series」やクラウド型勤怠管理システム「ちゃっかり勤太くん」を提供してきました。

現在は、TRANS-Seriesの開発のなかで得た海運業にまつわる専門知識・用語、導入・運用実績と、ちゃっかり勤太くんの開発で得た労働時間管理に対する専門技術・知識を生かし、TRANS-Crewの開発を進めているといいます。

エイ・アイ・エスはTRANS-Crewにて、出退勤や作業内容の入力、労務管理記録簿の自動生成機能からサービスをスタートさせ、今後は検温機能やアルコール検知器との連動、補償休日の取得への対応など、さまざまな機能を取り入れていく予定です。

PR TIMES
国土交通省「船員法等の改正」

(文・Haruka Isobe)


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