都合よくiPhoneのデータは消去したものの、iCloudのバックアップデータが証拠となり、中国のスパイに有罪判決が下される出来事が米国で発生しました。中国政府の工作員が米国に様々な形で入り込んでいることが報じられているとあって、中国への風当たりは一層強くなることが予想されます。
iPhoneのデータは消去されたが
中国国家安全部(MSS)の職員シュー・ヤンジュン被告は、GE AviationとHoneywellから航空宇宙エンジンに関する機密情報を盗んだ産業スパイとして、21年11月に有罪判決を受けています。
この時の決め手となったのが、iCloudに自動バックアップされていたデータでした。ヤンジュン被告が所有していたiPhoneは、彼が逮捕された翌日、何者かによって遠隔操作でデータが消去されてしまっていたためです。
AppleがFBIの要請に応じる
もちろん、iCloudのバックアップは転送中やサーバーに置かれている間は暗号化されており、ユーザー以外の誰もが自由に確認できるわけではありません。
ただし、今回はAppleがFBIからの開示要求に応じて、データの詳細を明らかにしたことが分かっています。開示されたiCloudのデータには、FBIや他の米国政府機関が見たこともないような文書も含まれていたそうです。
今回の件では、中国政府が国家安全部の職員を通し、航空宇宙のプロジェクトにかかわる研究者やエンジニアをターゲットにして講演などに呼び、情報収集にあたっていたことが明らかになりました。
また、先日もTwitter内部に中国政府の工作員が従業員として勤務していたことが報じられるなど、両国の関係の緊張は日増しに高まりつつあります。
Source:Bloomberg,AppleInsider
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-488019/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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