【令和の新殿堂入り傑作モノ】
PCゲームを中心に盛り上がりを見せている「ゲーミング」市場。その牽引役となっているのがFPSなどの対戦型シューティングゲームで、「勝つ」ためには高性能な周辺機器が不可欠。そんな進化著しい周辺機器の次世代トレンドを紹介!
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FPSなどのジャンルを中心に拡大を続けているPCゲーム市場。
AV評論家の折原一也さんは、「今の主流は、プレステなどのようなゲーム専用機ではなくPC。ご存じのように『APEX LEGENDS』ようなFPS系のサバイバル対戦ゲームが人気です。コンマ数秒が勝敗を分けるシビアな世界で「勝つ」ために必要な周辺機器も進化してきました。その代表といえるのがPCモニターとゲーミングヘッドセットです」と話す。
ゲーミングモニターでは、解像度よりもリフレッシュレートが重要。これは1秒間に最大何フレームの映像を処理できるかを表す単位で、リフレッシュレートが高ければ、映像が滑らかになるため、非常に重要な要素。一般的なモニターが60Hzなのに対して、一般的にゲーミングモニターでは120Hz以上の性能が求められる。
「PCモニター市場はクリエイター向けのハイエンドが一部存在するだけで新しい動きがなかったのに、ゲーミング市場が登場したおかげで技術進歩が始まり、一気に活気づきました。中には280Hzなんてリフレッシュレートのモニターも登場していますが、本来ゲーム以外では必要ありません」
同様に、勝敗を左右する機能として挙がるのが、ワイヤレスヘッドセットの低遅延化だ。
「ゲーミングヘッドセットを使うと、スピーカーでは聞こえなかった相手の些細な足音や物音が聞こえるんです。そこでポイントとなるのが低遅延。ワイヤレスだとどうしても遅延が生じるため、プレイヤーは有線のものを選ぶ傾向がありましたが、最近は遅延を極力減らすよう各社努めています。音楽などのエンタメを楽しむのとは違った方向性で進化をしているのが興味深いですね」
AV評論家 折原一也さん
PC系出版社の編集職を経て独立。オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などで、トレンド解説や商品レビューなど多彩な記事を執筆している。2009年よりVGP(ビジュアルグランプリ)の審査員も務める
【新潮流①】
<高リフレッシュレートモニター>勝敗を分ける「高リフレッシュレート化」が加速
■業界トップ280Hzリフレッシュレートを誇る
最大の特徴はリフレッシュレート。 ハイスペックなゲーミングPCを使っている人はこのモニターを指名買いすべき(折原さん)
ASUS
「TUF GAMING VG259QM」(実勢価格:4万3920円)
24.5インチのフルHD、高速IPSパネルで高画質化を実現。角度による歪みや色ずれを最小限に抑えている。さらに280Hzという史上最速のリフレッシュレートにより、映像の動きが驚くほど滑らか。敵も見つけやすい。
▲プロのゲーマーと没入型ゲームプレイのために設計された同機。FPS、eスポーツほかさまざまなゲームシーンで優位に立てる
▲DisplayPort 1.2、HDMI 2.0×2、イヤホンジャックなど複数の接続端子を備えていて、さまざまな機器を接続できる
■長年培ってきた技術をゲーム専用機に反映
テレビのBRAVIAの技術を活用して高画質化した、実にソニーらしい1台。同社がゲーミング市場に参入したことにも驚きです(折原さん)
ソニー
「ゲーミングモニター INZONE M9」(実勢価格:15万4000円)
ゲーミングギアの新ブランド“INZONE(インゾーン)”から登場したモニター。 高画質、高音質を追求し、4K解像度と144Hzのリフレッシュレートに加え、グラフィック性にも注力。明暗差の激しい場面でも鮮明に描写する
▲高いリフレッシュレートと応答速度1msの短さで、残像感の少ないキレのある映像を表示。写真を見比べると左側は残像感が残っている
▲白を基調としたデザインで、13色の背面ライティングを搭載。消灯はもちろん、好きな色を選べるので部屋のインテリアともマッチ
【新潮流②】
<低遅延ワイヤレスヘッドセット>ゲームサウンドに特化し没入感を高められる
■定位感抜群で敵の音を聞き分けやすい
Dolby Audio 7.1サラウンド対応による再現性がすごい。相手の足音の方向や距離感、発砲音を把握できます(折原さん)
CORSAIR
「HS65 SURROUND」(1万1800円)
形状記憶イヤーカップと282gの軽量ボディ、複雑な調整なしで好みの設定ができるSonarworks SoundID対応だ。Dolby Audio 7.1サラウンドにより、迫力のある音響効果はもちろん、定位感も抜群。有線なので遅延の心配もない。
▲色は黒と白の2種類。4極3.5mmステレオミニプラグを装備。PCはもちろん各種モバイル機器まで幅広く対応
■遅延のない安定したワイヤレス接続を実現
トップブランドの一角。LIGHTSPEEDという低遅延技術を開発し、ワイヤレスで快適に使えます(折原さん)
ロジクール
「G535 ワイヤレスゲーミングヘッドセット」(ロジクールオンラインストア価格:1万5950円)
1/1000秒のレポートレートと高速なモーションレスポンスを実現したワイヤレステクノロジーのLIGHTSPEEDにより、低遅延、高パフォーマンスを実現。柔らかなメッシュ製生地で236gの超軽量、最大約33時間の連続使用時間と、長時間でも快適なプレイが可能だ。
■妥協のない高音質を追求した有線ヘッドセット
音響メーカーのゼンハイザーから独立したので、技術力はお墨付き。ゲーマーにも超高音質を聞かせてくれます(折原さん)
EPOS
「H3 Hybrid」(2万3800円)
最高のPCゲーミングオーディオを求めるユーザー向けの、有線+Bluetooth接続可能なオールラウンダー。EPOS独自のオーディオ技術により、高水準な音質を実感。音をリアルに聞き取れるので瞬時の反応も可能だ。
▲「オーディオミキシング機能」によりアナログ接続とBluetoothの無線接続を同時に行え、友達と電話で話しながらゲームもできる
【VR/AR関連はゲーム以外での用途に注目!】
折原さんは「VR/ARに注目したのがNreal Airと出合ったから。これはモニターとして活用でき、未来を感じました」と話す。ゲームを楽しめるMeta Quest 2と需要が2分化するのでは、と今後を予測する。
■ユーザー次第で自由にARの世界が広がる
Nreal
「Nreal Air」(4万5980円)
最先端技術が集約されたポケットサイズのARグラス。スマホの画面をミラーリングして巨大スクリーンで映画を楽しんだり、現実空間上に3D映像を映し出して複合現実を創出するなど、ふたつのモードを楽しめる。
■今まで体験したことのないVRの世界へ誘う
Meta
「Meta Quest 2」(128GB:5万9400円、 256GB:7万4400円 ※ヘッドセット1個、コントローラー2個を含む)
日本では250以上のゲームタイトルが展開されていて、ゲームはもちろん、エクササイズで汗を流したり、映画を観たり、ソーシャルや学習で利用するなど、あらゆる用途で活躍するオールインワン型ヘッドセット。
※2022年10月6日発売「GoodsPress」11月号32-33ページの記事をもとに構成しています
< 取材・文/黒川秀紀>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/487215/
- Source:&GP
- Author:&GP
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