目的は違えど“振れる”。野球バットがフライパンのハンドルとして生まれ変わりました

プロ野球選手が使用する木製のベースボールバット。職人たちの手によりミリ単位で微調整を繰り返しながら製造されており、素材である木材にも厳しい目で仕分けされています。削った時に木の節(ふし)が現れてしまうと、その節からバットが折れるおそれがあるため、そうした木材は不適合材としてバットに使用されることはありません。

こうした不適合材をフライパンのハンドルにアップサイクルした製品が登場。それがURBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)から数量限定発売となる「FRYING PAN JIU FOR URBAN RESEARCH Mサイズ ハンドル付きセット」(7700円)です。球場でバットとして“振れ”なくとも、台所でフライパンとして“振れ”るよう開発されました。

本製品の元になった「FRYING PAN JIU(フライパン ジュウ)」は大阪の町工場・藤田金属とクリエイティブユニット・TENTがコラボレーションした鉄フライパン。

皿としてそのママ使用することができ、フライパンとして使用する際は、片手で着脱可能なスライド式の木製ハンドルを取り付けるという仕組みです。

厚さ1.6mmで塗装なしの厚い黒皮鋼板を使っているため、弱火でじっくり焼くだけで、肉も野菜もパンも美味しく焼けるのが特徴。皿代わりになるため洗い物を減らすことができ、持ち物を少なくしたいアウトドアにも向いています。

本製品は木製のハンドルに、ミズノの岐阜県養老工場で出たメイプルの不適合材を使用。ハンドル背面にはそのことを示す刻印“THIS IS MADE FROM A MIZUNO BASEBALL BAT. COLLABORATION WITH URBAN RESEARCH”が施されています。本物のバット同様に手になじみやすい無垢の木材は、使い込みによる経年変化も楽しみのひとつ。

もともと今回のプロダクトは、アーバンリサーチが日本各地の人たちと一緒に地域の魅力を発信するという“JAPAN MADE PROJECT(ジャパン メイド プロジェクト)”の一環。大阪の“ものづくりのおもしろさ”を伝えるため企画されたもので、藤田金属とTENTが手掛ける「FRYING PAN JIU」を中心に、アーバンリサーチとミズノが加わり、実現しました。

さらに、専用の持ち運びポーチ「TRIVET POUCH」(4950円)も開発。もともとFRYING PAN JIUユーザーであるアーバンリサーチのスタッフがアウトドアシーンでも持ち出していたもののハンドルの収納に困っており、TENTと試行錯誤して製作した専用収納ケースです。

生地には適度な強度と軽さを併せ持つ国産8号帆布を採用しており、明治25年創業の京都のカバン縫製工場で作成。フライパン(皿)部分を入れた後に、ハンドルを巻いて収納することで運搬時のハンドル保護にもつながる構造となっています。

ポーチは袋から中身を出した後に、ランチョンマットとして利用することもできます。台所やキャンプでこのフライパンを振って、ホームラン級の美味しい料理を作りましょう!

>> アーバンリサーチ

<文/&GP>

 

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