Appleが中国依存から脱却できる日は来るのか?先行きが危ぶまれる〜英FT

apple 中国
 
はデバイス売上とサプライチェーンの両面で中国に依存しすぎており、脱中国は実現しないのではないか、と英Financial Timesは辛辣な意見を述べています。

事実上Appleは中国企業?

英FTは、「Appleは中国企業だ(Apple is a Chinese company)」と名付けた記事を公開しており、売上の多くを中国に依存し過ぎた結果、中国当局の言うことを聞くしかなくなっているAppleの状況に苦言を呈しています。
 
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、過去20年にわたってAppleを中国に深く埋め込んできており、現在売上のほぼ5分の1は中国での販売によるものとなっています。香港、マカオ、台湾、中国本土といった大中華圏での営業利益は、2022年には312億ドル(約4兆1,919億円)に達しました。
 
FTは、Appleと中国共産党との関係について、次のように述べています。
 

Appleが提供するのは、現金や知的財産だけではない。Appleのブランドが抑圧的で独裁的な国家に与える信頼性と、中国共産党の目標をサポートするために示す“柔軟性”によって、関係は強化されている。

 
Appleが中国当局に追従してきたことを示す例として、以下の出来事が挙げられています。
 

報復を恐れるあまりサプライチェーンの脱中国化も厳しい?

Appleがサプライチェーンを中国以外の国へと移管していると最近頻繁に伝えられており、iPhoneはインド、AirPodsはベトナムはマレーシアとアイルランドに生産拠点が移されるとの見方があります。
 
しかし、FTは「Appleが中国から完全に撤退することはおそらくないだろう」と述べており、小さな変化であっても、中国の支配者たちが報復し、中国の消費者をApple製品に敵対させるかもしれないリスクをはらんでいる、と指摘しています。
 
「Appleの成功に多大な貢献をしてきた中国が、Appleがのこのこ出て行くのを許すだろうか?」とFTはAppleの脱中国化に懐疑的で、Appleは当面は中国の意向に沿うしかない、と締めくくっています。
 
 
Source:FT
Photo:Apple
(lexi)


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