Samsungは現地時間10月9日、AppleにRCS(Rich Communications Services)メッセージングの採用を促す新しい動画広告をYouTubeで公開しました。この広告で同社は、「緑の吹き出しと青い吹き出しは一緒になることを望んでいる」と主張しています。
Googleが2022年8月、AppleにRCSの採用を促すため、専用サイトを公開し、「Get The Message」キャンペーンを行なってきましたが、これにSamsungも便乗し、AppleにRCSの採用を求めてきました。
■3行で分かる、この記事のポイント
1.Samsung、AppleにRCS採用を促す動画広告を公開。
2.Android開発責任者、iMessageで色分けされる吹き出しの問題を提起。
3.AppleにRCSを採用する気配はなし。
iMessageで色分けされる吹き出しの問題
iPhoneやiPadの標準メッセージアプリ「iMessage」では、Apple製デバイス間では青の吹き出し、相手が他社製デバイスを使用している場合は緑の吹き出しで表示されます。これは、iPhone間ではiMessageのプロトコルを、Androidなど他社製デバイスとの間では、SMS/MMSを用いるためです。
これについてGoogleのAndroid開発責任者は、「仲間からのプレッシャーやいじめを、製品を販売するための手段として利用している」と述べ、AppleがRCSに対応すれば、これらの問題が修正されるという意見をTwitter上に投稿していました。
RCSは、Googleが普及拡大を促進するSMS(ショートメッセージ)の代わりとなるメッセージ送受信の標準規格で、iMessageと同様の機能を持っています。しかし、AppleはRCSの採用に乗り気ではありません。
Samsungの新しい動画広告の内容
Samsungの新しい動画広告はロミオとジュリエットをモチーフとしており、ジュリエット(iPhoneユーザー)と、ロミオ(Androidユーザー)がお互いにメッセージを送り合うというものです。この動画の中では、ジュリエットの両親(Apple)が、彼女がRCSを介してロミオと会話することを許していないという設定で、代わりに、2人は緑の吹き出し(SMS/MMS)でのコミュニケーションを余儀なくされています。
一見、何を伝えたいのかが不明瞭な動画広告ですが、Samsungは「緑の吹き出しと青の吹き出しは一緒になることを望んでいる」というタイトルで明確にしており、タイトルには、GoogleがRCS促進キャンペーンで使用している「Help Apple #GetTheMessage」というキャッチフレーズとハッシュタグも含まれています。
この広告は文字通り、Samsung製端末のメッセージアプリでの会話画面を録画しただけのものです。同社は動画の説明文において、「Appleに愛を奪われないで」と述べています。
AppleがRCSを採用する気配なし
Googleが長期にわたって展開している広告キャンペーン「Get The Message」 の方向性は全くぶれていませんが、AppleがRCSを採用する気配はなく、代わりにiMessageと並行して一般的なSMSを使い続けています。
昨年、Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)はRCSは優先事項ではないという旨のコメントを残し、母親がAndroid携帯を使っているために特定のビデオを送れないというユーザーからのRCSについての質問に対しは、「お母さんにiPhoneを買ってあげてください」と回答していました。
Source:9to5Mac, MacRumors
Photo:Apple
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- Original:https://iphone-mania.jp/news-556178/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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