3Dプリントされた部品の表面を滑らかに。特許技術搭載の“エコ”な表面処理装置「PostPro SFX」

現在、日本において3Dプリンターによるものづくりが広がりを見せている。しかし、3Dプリンターで造形したパーツに特有の表面のざらつきが原因で、塗装しづらかったり、手触りや見た目が重視される部品や最終製品への利用が困難であったりする場合がある。

英国AMT社の「PostPro SFX」は、卓上で部品に優れた品質を提供する表面処理装置。3Dプリントされた部品の表面と内部空洞を滑らか・密閉し、耐水性、耐衝撃性などを向上させる。

環境に優しい溶剤を使用した表面処理装置

PostPro SFXは、持続可能な方法で製造された化学物質「PostPro Pure」を使用した、環境に配慮した装置だ。

処理エリアは最大11Lで、本体サイズは450×500×845mmとコンパクト。セットアップは簡単で、作業場や研究室などさまざまな場所ですぐに使用できる。

なお現在は、ナイロン 12(PA12)に対応しており、今後TPEやTPUなどの柔軟材料にも対応予定だ。

パラメーター自動設定機能「TUP Lite」で設定が簡単に

PostPro SFXはパラメーター自動設定機能「TUP Lite」を搭載。先行機種までは約10から15の項目を各自手入力する仕様だったが、TUP Liteにより部品の厚さや、処理エリアの充填レベル、部品の特性を入力するだけで、処理に必要な設定を自動で最適化できるようになった。

ユーザーは今までよりも早く簡単に処理を開始できるだろう。

部品の表面を滑らかにする特許技術を搭載

また、PostPro SFXは蒸発した溶剤を使用し、部品の表面を滑らかにする特許技術“Vapor Smoothing”を搭載。

同技術により色合いを向上させ、伸び、引っ張り、曲げの性能を高め、耐久性の向上を実現。さらに、表面を完全に密閉し、気密性・耐水性を高め、空気や液体の侵入を防ぐ。

靴底、ヘルメット、サドルの表面処理に

PostPro SFXの事例としては靴底、子ども用ヘルメット、カスタム自転車サドルなどが挙げられる。

靴底の事例では、耐久性など機械的特性が向上し、さまざまな地形へ適応可能に。滑らかに密閉された表面は、洗浄が簡単におこなえるため、美しく清潔な状態を維持できる。

子ども用ヘルメットとカスタム自転車サドルの事例では、耐久性が向上。子どもたちが触れても安全で滑らかな、美しい表面に仕上がっている。

コンパクトサイズでありながら、優れた品質を提供するPostPro SFXは、今後さまざまな業界で活躍することだろう。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000032276.html

製品ページ:https://www.3dpc.co.jp/products/amt-postpro-sfx

(文・Haruka Isobe)


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