“オフ8割・オン2割”を意識。ファッションのプロが提案する2024年のバッグ選び

【&GPゆく年くる年ー2024年先取り情報】

カジュアルな服装で働く人やリモートワークの増加など、多様化する現代人のライフスタイル。今までは、TPOに合わせて服装を変え、同様にバッグも変える…というコーディネートが主流でした。しかし、最近は“ひとつのバッグでさまざまなシーンを過ごす”という価値観に変化してきています。

そうした中で注目を集めているのが、カジュアルデザインでPCなどを収納できる現代的な機能を備えたリュック型。カラーは王道かつ汎用性抜群のブラックをチョイスするのがオススメ。ネイビーやグレー、アースカラーなどよりカジュアルに振るのもありですが、ブラックを選ぶことでよりビジネスシーンにも違和感なく溶け込めるからです。

ということで、デザインはカジュアルながら、ビジネスシーンでも使える“黒リュック”を5つ紹介します。

1.小柄ながらも収納力抜群。旅バッグとしても有用な機能に注目

POTR
「TRIP PACK with SOUVENIR BAG」(4万4000円)

ライフスタイルをコンセプトにした吉田カバンのブランド「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」。その新作である「TRIP PACK with SOUVENIR BAG」は、準備・移動・宿泊といった旅の始まりから終わりまで、さまざまなシーンで活躍するトラベルシリーズ「PACKS」のひとつ。小柄ながらも外装・内装にポケットを多く備えた収納力に優れたアイテムです。

メイン素材に使用したナイロンツイルは、落ち着きのある光沢感を放っているため、日常服だけでなくセットアップと合わせても違和感ナシ。日常から、旅行、出張とシーンを選ばない汎用性があります。

また、撥水・防汚効果のあるテフロン加工を施された軽量な素材なので、突然の雨でも安心。

内装には視認性に優れた鮮やかなマリンブルーカラーを採用し、PC収納ポケットも設置。フロントと両サイドのポケットに加えて、バッグ底面に配したメッシュポケットには折りたたみ傘などを簡易的に収納できます。

また、もう少し容量が欲しいときは付属のスーベニアバッグが便利。コンパクトに折りたためるパッカブル仕様な上に、バッグに取り付けて持ち運ぶことも可能。

“多様化したさまざまなライフスタイルに寄り添い、日々の暮らしを豊かにする”というコンセプトを体現するような「POTR」らしいアイテムに仕上がっています。

サイズ:W29×H40×D14cm 容量:16L

>>POTR

2.ガジェットもジムウェアも丸ごと収納できるトート型リュック

BRIEFING
「GYM PACK MW GENII」(5万3900円)

“スマート収納”をコンセプトに開発した「MODULEWARE COLLECTION」が、2023年にリニューアル。BRIEFING(ブリーフィング)の数あるバッグの中でも、全アイテムに多くのポケットや仕切りを搭載した収納力に優れたコレクションです。

「GYM PACK MW GENII」は、トートとしても使えるカジュアルなデザインのリュック。ですが、ブリーフィング特有の上品さやしっかりとした作りに加えて、PCや仕分けのしやすい収納力など、ビジネスシーンでの使い勝手も◎。

また、広く設計されたメイン収納部は、ウェアやシューズなどの大きいモノの出し入れもスムーズに行えます。異なるシチュエーションのアイテムを丸ごと持ち運べるため、仕事帰りにジムで運動というように、ビジネスと運動をシームレスに過ごすアクティブな男性にもってこい。

▲豊富な収納スペース。※写真はNAVYカラー

フロントポケットは、長さ調整可能なストラップで固定可能。そのため、シューズやラケットなど嵩張るアイテムを収納するのにもうってつけです。

また、フロントジップポケットの内側にはポケットを2つ配置。フロントトップにもジップポケットを搭載しており、迷子になりがちな小物類も整理しやすいでしょう。

軽量でありながら、ハリ・コシのあるオリジナル素材は、リップストップナイロン特有の格子柄が目立たなくなっているため、スーツなどのかっちりしたスタイルにも相性抜群です。

サイズ:W30×H43×D16cm 容量:18.2L

>>BRIEFING

3.見た目はシンプルだけど実は機能的。カバンも含めたトータルコーデができる新ブランド

UNTRACK
「UT CITY VT | Day Pack S」(2万5300円)

デイパックのイメージといえば「カジュアルな見た目はいいけど、機能面がいまひとつ」という印象。そうした先入観を覆してくれたのがこの「UT CITY VT | Day Pack S」です。

日本を代表するバッグの総合メーカーであるACE(エース)が、これまでのデイパックにはない多彩なギミックを備えた“TOP OF THE DAYPACK”を目指して作ったということもあり、使い勝手の良さはさすがの一言。

メイン生地に採用された耐水性・防風性・透湿性・通気性に優れる高機能素材“ベンタイル”もポイントで、コットンらしい風合いは、スタイリングに程良いカジュアルさをプラス。デイパックながらも大人の着こなしを実現するでしょう。

▲写真はNAVYカラー

メインスペースには書類が入るスリーブだけでなく、視認性に優れたメッシュポケットと小物を仕分けられるポケットを搭載。メインスペースの前上部に設計された隠しポケットや、右側には肩がけ状態でもアクセスしやすいジッパーポケットを設置。さらに、デイパックとしては珍しい2気室タイプで、PCを単独収納できます。

また、UNTRACK(アントラック)はトレンドのアーバンアウトドアをテーマに、バッグだけでなく機能性に優れたウェアも展開。都会的で快適に過ごせる今っぽいファッションを、バッグも含めてトータルコーディネートできます。

サイズ:W29×H41×D14cm 容量:20L

>>UNTRACK

4.現代のライフスタイルに合わせて進化を遂げた王道リュック

GREGORY
「デイパック LTC」(3万1900円)

「デイパック LTC」は、GREGORY(グレゴリー)が創業当時に発売されてから愛されて続けている「DAY PACK(デイパック)」に、ラップトップ専用コンパートメントを追加。より現代のライフスタイルにフィットする形にアップデートされました。

クラシックで時代に左右されないティアドロップ型は、90年代ファッションやアウトドア系、ミリタリー系などさまざまなファッションに合わせやすい万能デザイン。それに、ブラックカラーならビジネスシーンにも違和感なく馴染んでくれるため、カジュアルなスタイルで働く人にもってこいです。

“バッグ界のロールスロイス”と称される、確かな品質と堅牢なモノ作りと、背負い心地の高さもポイントです。

▲13インチ程度のPCが収納可能

従来のデイパックは、メインコンパートメント内にスリーブポケットがあるだけでした。ですが、本モデルは背面に独立したラップトップ専用コンパートメントを搭載。PCを使いたいときにスムーズに取り出せます。

ちなみに、ウエストベルトは街中など必要のない時に収納して隠せるため、スッキリとした見た目で背負うこともできます。オフとオンをシームレスに繋いでくれる、今の気分にぴったりな大人のデイパックです。

サイズ:W40×H45.5×D16.5cm 容量:26L

>>GREGORY

5.どんな天候でも問題ナシ! アーバンアウトドアな黒リュック

MAMMUT
「Seon Courier 20」(1万8700円)

MAMMUT(マムート)が提案する“アーバニアリング”コレクションは、アウトドアで培った技術などを都市生活にフィードバックすることでどんな天候でも使える機能性を実現。街のランドスケープに溶け込むミニマルなデザインは、ビジネスシーンでも人気のコレクションです。

中でも「Seon Courier 20」は、カジュアルに合わせやすく、簡単に容量を拡張できる人気のロールトップ型。一番の特徴は、広めに設計されたメインコンパートメントの「CLIMB」と、PCなどを収納できる「WORK」コンパートメントの2室構造になっていること。それぞれが独立しているためメインスペースに干渉することなくPCを出し入れできます。

また、ウエストベルトを取り除くことでスッキリとした印象に。都市生活における無駄を省いたシンプルな見た目と、アウトドアブランドならではの機能性も兼ね備えたアーバンアウトドアなリュックです。

▲メイン生地はCarbonate coated 840D Nylon JR Ballistic

メイン生地には、セオンシリーズ共通のカーボンのコーティングが施されたバリスティックナイロンを採用。雨の日でも安心して使える高い撥水性と、ガシガシ使ってもヘタレないタフさを備えています。

マットな質感なので、トレンドの機能性ジャケットやマウンテンパーカー、ダウンジャケットなど幅広いアウターにマッチ。ファッション面でも汎用性の高いアイテムです。

また、PC収納スペースの底部にもクッションが効いていたり、左サイドのポケットはペットボトルや折りたたみ傘を収納できたり、フロントポケットも深さの違う2室構造になっていたりと、使い勝手の面においても優れています。

サイズ:W28×H46.4〜58.4×D12.3(底部)、D14.8cm(上部) 容量:20L

>>MAMMUT

*  *  *

今までの“オンオフ使えるバッグ”というと、ビジネス使いをメインとした“オン8割、オフ2割”というスーツに合わせやすいデザインが主流でした。しかし、ビジネスシーンでのカジュアル化や、リモートワークの増加などによりスーツを着る機会が減ってきています。

そうしたビジネスファッションの変化に合わせて、バッグもカジュアルな服装に合わせやすいデザインでありながら、PCを収納できたり小物を細かく仕分けできたりと従来のビジネスバッグと同等のスペックを搭載したバッグが注目されています。

2024年は“オフ8割、オン2割”を意識して、バッグを選んでみてはいかがでしょうか?

>> &GPゆく年くる年ー2024年先取り情報

<取材・文/宇田川雄一

宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。

 

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