本格派からパーソナルサイズまで「炊飯器」の多様化が止まらない【GoodsPress Award 2023】

【GoodsPress Award 2023】

最新の炊飯器は、2023年に注目を集めた以下のモデルを見てもわかるように、多様な生活スタイルに合わせて選べる、幅広いラインナップがそろっている。 美味しさへの追求はもちろん、使い勝手を高めるための工夫にも余念がなく、食事を用意する手間要らずだ。

*  *  *

2023年の炊飯器市場は非常にトピックとなる製品が多かった。その幕開けとなったのが、自動計量&遠隔炊飯ができるパナソニックの炊飯器「SR-AX1」。2022年末の発表後、200台の先行体験プログラムに対して1万件の応募があるなど、多くの注目を集めた。

実際に使ってみると、キッチンに行ってお米を研いでセットするという一連の行為がなくなるのは非常に新鮮で、これまでにない炊飯体験だった。

“美味しさ競争”で頭ひとつ抜けていたのは、タイガー「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」。本土鍋で炊いたご飯の食感、甘み、香りはまさに絶品。銘柄や産地による炊きわけや、1合のご飯を美味しく炊ける「一合料亭炊き」コースなど、便利な機能を搭載している点も評価できる。

もうひとつ面白い動向だったのは、小容量でも美味しく便利に炊ける小型炊飯器が充実したこと。エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器 HAC-RCIH01」はスリムボディを採用した1合炊きながらIH加熱方式を採用。しゃっきりしたご飯が炊ける。

同じく1合のご飯が炊けるサンコー「2段式どんぶり型超高速炊飯器」は、炊いてそのまま食べられる上、同時におかずも温められる。単身・少人数世帯でも美味しいご飯が楽しめるのだ。

家電ライター/コヤマタカヒロさん
掃除機や洗濯機などの生活家電について詳しく、キッチン家電もこよなく愛する実践派のデジタル家電ライター。ノートPCをはじめとするデジタルガジェットの造詣も深い

GoodsPress AWARD 2023
ー炊飯器ー
<大賞>

■噛めば噛むほどお米の甘みがジワッ! 大火力と土鍋泡を追求した最上級モデル

タイガー
「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」(実勢価格:12万1000円前後)

分厚くしっかりとした本土鍋でお米を包み込み、甘みを十分に引き出して炊く、最高級の炊飯器。2023年に発売された様々な炊飯器の中でも炊き上がりはトップクラス! 火加減が3段階で調節できるので、 おかずに合わせてご飯の風味を調節できるのもうれしいです(コヤマさん)

タイガー魔法瓶の創立100周年を記念した炊飯器のフラッグシップモデル。同社が培ってきた熱のコントロール技術を投入。四日市市の伝統工芸品「四日市萬古焼」を使用した本土鍋は5年保証付きで、長く愛用できる。取り外せる内フタを含めて手入れもしやすい。

▲土鍋を加熱するのは“300℃ Wレイヤー IH”。底面の“2層IHコイル構造”によって、まるで直火で炊くような“炎の温度差”を実現した

▲日本には約900種類のお米が存在している。中でも、70種類の主要ブランド米に関する炊きわけ機能を標準搭載。新品種には専用アプリからのダウンロードで対応できるようにした

▲専用アプリ「TIGER HOME」に対応。外出先からでも炊飯予約時間を変更できる。炊飯の履歴から好みの銘柄米を発見したり、利用状況を遠隔で確認したりできるのも便利だ

 

<全自動賞>

■計量&炊飯がフルオート! 遠隔操作にも対応したIoT炊飯器

パナソニック
「自動計量&遠隔炊飯 SR-AX1」(4万5540円)

事前に水と無洗米をセットしておくと、スマホアプリからの操作でいつでも炊きたてのごはんを食べられるのが画期的。設定時間に合わせてお米と水をおひつに入れるため、浸水しすぎてご飯がふやけることもありません(コヤマさん)

遠隔で炊飯の操作を行なえる専用アプリ「キッチンポケット」では、炊飯時間はもちろん、やわらかさや炊き方などの設定も思いのまま。炊飯する際は0.5合から2合まで0.25合単位で選択可能。炊き上がり後、最長1時間まで温かさをキープできる。

▲おひつ型の内釜は、そのまま食卓の中心に置けるコンパクトな設計。食事中には席を離れることなく炊きたてのご飯をよそえる

 

<新スタイル賞>

■ひとり分にちょうどいい茶碗2杯分をスピード炊飯!

サンコー
「2段式どんぶり型 超高速炊飯器 炊き立て丼 DNBRRCSWH」(5980円)

炊飯と同時に、おかずをスチームで温められるのもポイント。レトルトのおかずなどをトレイに入れて炊飯するだけで、簡単かつスピーディに“どんぶりメシ”が出来上がります(コヤマさん)

どんぶりにお米と水をセットしてボタンを押すだけで、ひとり分の“どんぶりメシ”を楽しめるアイデア商品。フッ素加工の炊飯なべ(どんぶり)は丸洗いOKで、汚れが簡単に落とせる。炊飯時間は最短15分。サイズはφ180×H148mm

 

<コンパクト賞>

■ケトル感覚で置ける!運べる!使い勝手に優れたスリム設計

エレコム
「LiFERE 小型 IH炊飯器 HAC-RCIH01」(実勢価格:1万2800円前後)

IH加熱機能を搭載しており、1合のご飯でも、美味しく炊き上がります。専用のザルにお米を入れて炊飯することによって、最大20%の糖質をカットできるのもポイントです(コヤマさん)

電気ケトルのようなフォルムを採用するコンパクトサイズの炊飯器。狭いキッチンの棚にも置きやすく、側面に付いたハンドルで食卓に持ち運ぶのもラクラクだ。500W出力のポータブル電源でも炊ける。本体色は3色をラインナップ。

 

<スマホアプリ連携賞>

■炊き上がりのリクエストに、スマホアプリでしっかり応える!

日立グローバルライフソリューションズ
「ふっくら御膳 RZ-W100GM」(実勢価格:8万2740円前後)

スマホアプリと連携することによって、最大13段階で“食味の好み”を設定できる「わがや流」コースが搭載されています。コースを追加できる機能も備わっていて、炊き方に強いこだわりのある人には特におすすめです!(コヤマさん)

しっかりと甘みを引き出したごはんの美味しさに加えて、置き場所の自由度を高める蒸気カット機能を備えるなど、使い勝手の面でも優れたモデル。漆⼯芸品を参考にした刷⽑⽬調の⾼級感のある仕上げで、オシャレなキッチンにも調和する。5.5合炊き。

▲「もっとしゃっきり」「もう少しもちもち」といったユーザーのフィードバックにもアプリで対応。 次回以降の炊き上がり方を、好みの食感に近づけられる

 

▼炊飯器でも飯盒でもない、ユニークな製品も話題に!

タイガー
「魔法のかまどごはん KMD-A100」(直販価格:1万9800円)

専用のかまどに鍋をセットし、かまどに新聞紙を入れ、火をつけることの繰り返しで、最大5合のご飯が炊ける“炊飯かまど”。電気を使わないので、アウトドアシーンはもちろんのこと、災害時などにも活用できる。新しい視点の炊飯アイテムとして注目 を集めた。

※2023年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号42-43ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【GoodsPress Award 2023】

<取材・文/コヤマタカヒロ、ナゴヤリュータ>

 

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