美味すぎて泣ける!トランギア「ストームクッカー」で作ったサッポロ一番で身も心もポカポカに

みなさん、キャンプの食事、楽しんでますか?

ダッチオーブンを使って煮込み料理を作ってみたり、スキレットでアヒージョしてみたり、炭火でグリルに挑戦してみたり。キャンプの楽しい遊びのひとつ“キャンプ飯”。

ただ、長いことキャンプを嗜んでいると、さすがに毎回毎回気合いを入れたキャンプ飯を作るのに疲れてくることも。そんな時におすすめしたい、キャンプ飯業界の“これこれ、こういうので良いんだよ!”の代表、そう「インスタントラーメン」。

特に肌寒い気温の中でハフハフしつつ食べるインスタント麺のうまいこと。ただ、せっかくのキャンプ飯。普通に作ったんじゃ面白くない! ということで、今回はトランギアの定番ギア「ストームクッカー」を使って作ってみました。

今回準備したのはみんな大好き“ポロイチ”こと「サッポロ一番みそラーメン」と、スーパーで売っていた調理済み具材セット。クッカーには、ソロ・デュオにちょうどいい「ストームクッカーS・ウルトラライト」(1万5400円)をチョイス。

「ストームクッカー」の熱源は、アルコールバーナー。アルコールストーブともいいますね。その名の通り、燃料はアルコール。ドラッグストアなどで売っている「燃料用アルコール」や、手指消毒用のアルコールが使えます。

このアルコールですが、引火点が13度前後のため、外気温に左右されにくい、というメリットがあります。

というのも、晩秋や冬、早春の屋外はかなり冷えます。カセットガスやアウトドア用ガスにも、寒い時期専用のものがありますが、それでも気温次第ではドロップダウンといって、低温によりガスが気化しにくくなり、火力が不安定になることも。

一方でアルコールバーナーは気温の影響を受けにくく、燃料があるうちは安定して燃え続けてくれるので、むしろ寒い時期にぴったりのギアなんです。

ただ、いかんせんそのまま使うには効率に少々難あり。炎に勢いがあるわけではないので、風が揺らいだり、熱が拡散してしまう性質もあります。

▲点火にはマッチ一本あれば十分。燃料に近づけるだけで着火する

その点、この「ストームクッカー」は専用設計のゴトク付きウインドシールドの中央にアルコールバーナーをセットすることで、バーナーの熱を外に逃さずクッカーに当てられます。

また、本来であればアルコールバーナーの弱点であるはずの風ですが、むしろ風が吹くほどに火力が上がる仕組み。このように、アルコールバーナーの難点である熱効率を最大限に引き出せる構造になっています。

正直な話、暖かい時期であれば火力、使い勝手ともにガスバーナーに軍配があがりますが、寒い時期ではこの火力の安定性から一考の価値あり。また、“ギアを操作している感覚”はピカイチなので、ギア好き、ギミック好きキャンパーには特におすすめです。

ちなみに、このアルコールバーナーシステムですが、70年以上変わっていません。70年も昔に完成されてるってどういうこと!?

「ストームクッカー」にはSサイズとLサイズがありますが、サイズが異なるだけで、基本の組み合わせは一緒。アルコールバーナーにウィンドシールド、ソースパン2つとフライパンが1つ、ハンドルに収納用ストラップが付属。これひとつで、煮る、炊く、焼くが全て可能に。

付属品はウィンドシールドの中にすべて収まり、最後にフライパンでフタをしてストラップで留めるだけ。非常にコンパクトに収納できます。

使用時のウィンドシールドの存在感からか、「でもストームクッカーって大きいし、かさばるじゃん?」って思われがち。私もそう思っていましたが、実際に使ってみると、これが案外そうでもない。

先日35Lのザックでキャンプした際に持っていったのですが、テントや寝袋などの道具も含めて、しっかりザックに収まりました。

▲ストームクッカーSをベースに、大鍋とフタ、ケトルにソースパン用のフタ、大皿2枚にカトラリーまでスタッキングできる

ちなみに、トランギアのケトルやクッカー各種との互換性もあり、「ストームクッカー」をベースにスタッキング可能。人数やシーンに合わせてチョイスできるこの拡張性の高さも、これまで70年以上愛され続けている理由なんでしょうね。

さて、そうこうしているうちに、沸騰したので、インスタントラーメンをぶち込みます。

余談ですが、インスタントラーメンを美味しく調理するために大事なのは、箸で強引にほぐそうとしないこと。無理やりほぐそうとすると、麺表面のコーティングが剥がれて、グズグズの仕上がりに。自然にほぐれていくのを待つことで、本来のツルツル感を楽しめます。ソースはSNSです。

まぁ、そのグズグズのインスタント麺もそれはそれでうまいのでアリアリなんですけどね。

最後に、出来合いのチャーシュー、煮玉子、メンマをトッピングして、“ポロイチ”スパイスを振りかけたら、もう完成。

若干スープを吸っちゃって伸び気味の麺のこの感じ、これこれ!こんなんでいいんだよ。いやむしろ。これこそが、いいのよね。では頂きます。

▲そしてサムネ回収、妖怪ラーメンクモリすすり

うっっっまっっっっ!!!

これなんですよ。お外でわざわざキャンプギアを使って、湯を沸して作るインスタントラーメン。普段だったら買わないチャーシューなんか買っちゃってプチ贅沢。何してんだって感じでしょ。これがいいんだよなぁ。

自宅で食べてもうまいはずなのに、なぜか自宅よりも美味しさ倍増。なんでなんでしょうね。はー。幸せ。キャンプやってて良かった。メガネ曇りすぎてなんも見えねぇ。

<取材・文/山口健壱 写真/逢坂聡>

山口健壱(ヤマケン)|1989年生まれ茨城県出身。脱サラし、日本全国をキャンプでめぐる旅ののち、千葉県のキャンプ場でスタッフを経験。メーカーの商品イラストや番組MCなどもつとめる。著書に「キャンプのあやしいルール真相解明〜根拠のない思い込みにサヨウナラ」(三才ブックス)

 

 

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