iOS18でAIに重点が置かれたのは、他社のAIコーディングアシスタントがきっかけ?

AppleがiOS18で人工知能(AI)に重点を置くことになった大きな要因の1つは、ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏が、AIコーディングアシスタントツール「GitHub Copilot」を試したことにあると、The Wall Street Journalが報じています。

Apple、多くのアプリにAIを統合することを目指す

Microsoft傘下のGitHubが提供する「GitHub Copilot」は、OpenAIの技術を採用しており、プログラマーがコードを書いたり、トラブルシューティングを行ったり、異なるプログラミング言語に変換したりすることを支援するツールです。

フェデリギ氏は2022年12月、GitHub Copilotを試した後、生成AIを高く評価するようになり、AI機能をAppleのアプリや機能に統合する新しい方法を開発するようエンジニアリング部門の従業員に指示したということです。これまでの噂によると、同社はiOS18や今後のソフトウェア・アップデートで、可能な限り多くのアプリにAIを統合することを目指しているとされています。

Appleは、社内で生成AIの開発を加速させ、Apple Carプロジェクトに携わっていた従業員の何人かを採用して同技術の開発に従事させました。その一方で、OpenAIやGoogleとも協議を進めており、社内だけでなく外部とのパートナーシップにも頼ることになると見られています。

iOS18で搭載される予定の機能

iOS18に搭載される機能に関する噂によると、フェデリギ氏は、様々な方法でAIをOSに組み込むことに成功しており、Appleはメッセージ、メール、写真などの主要アプリにAI機能を追加する見込みです。また、Siriも生成AIによって刷新され、より賢く有能なパーソナルアシスタント機能になります。

Bloombergのマーク・ガーマン記者によると、iOS18で搭載される新しいAI機能は10個で、その中には、絵文字の自動生成SafariのWeb検索の強化ボイスメモでの文字起こし、フォトレタッチなどが含まれるということです。

iOS18ではAI機能の他にも、コントロールセンターの改善アイコンの自由配置やカラーの変更Apple Musicアプリのクロスフェード機能の改善など、様々な変更が加えられると報じられています。

AIコーディングアシスタントの凄さとは?

筆者はフェデリギ氏の試した「GitHub Copilot」を使用したことはありませんが、ChatGPTでプログラミング生成を行ったことがあり、その速さに衝撃を受けました。以前、簡単なプログラムを作った経験があり、設計からプログラミングまで何時間もかかったからです。ChatGPTを使うと、30秒も待たずにコードを生成してくれます。

GitHub Copilotは、ChatGPTでプログラム生成を指示するよりも、より専門知識が必要ですが、AIを活用することで、これまでのプログラミングやコーディングのスピードが圧倒的に速くなるのは確かです。フェデリギ氏も、AIを使用することで、いかにプログラミングが容易になるかを実感し、AIに大きな可能性を感じたのではないでしょうか。

様々なAI機能の発表が期待される今年の世界開発者会議(WWDC24)は、日本時間6月11日より開催されます。

Source: MacRumors via WSJ


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