今秋提供!watchOS 11で使えるようになる5つの新機能|Apple Watch Hacks

【Apple Watch Hacks_20】

6月のWWDC24では、24年秋に提供されるApple Watch向けOSの新バージョン「watchOS 11」が発表されました。本稿では、この次期OSバージョンで追加される注目の新機能について、あらためて5つのポイントにフォーカスしておさらいしていきましょう。

 

1. ワークアウトのしすぎを予防できる

watchOS 11では、ワークアウトの測定時に「トレーニングの負荷」を判断できるようになります。具体的には、過去7日間のワークアウトの強度を、過去28日間のそれと比較することで、体への負担を可視化できるというもの。

watchOS 11機能イメージ ▲トレーニングの負荷の表示イメージ

結果は、「かなり下」「下」「一定」「上」「かなり上」という5つの状態で表示されます。例えば、「かなり上」の状態が続く場合には、疲労やケガを避けるために注意が必要だと判断できるというわけです。

強度の測定については、有酸素系のワークアウトでは、年齢や身長・体重、位置情報、心拍数、高度などをもとに推定される評価が自動的に生成される仕組み。この評価は主観を交えて微調整することも可能です。また、筋力トレーニングなどの自動測定されないワークアウトでは、測定終了後に、そのキツさを1〜10の尺度で手動で記録することになります。

また、アクティビティリングの目標値を曜日ごとに調整できるようになったことも重要なトピックです。例えば、ケガをしたり、休息が必要なタイミングでは、任意の期間のノルマを停止することで、バッジ獲得を継続できるようになるとされています。

watchOS 11機能イメージ ▲ムーブゴールを曜日ごとに設定する画面イメージ

 

2.「バイタル」アプリが謎のデータを読み解くカギに

watchOS 11では、測定した健康関連の指標を、俯瞰して判断できるようになる「バイタル」アプリが追加されます。

このアプリでは、心拍数や皮膚温などのデータを、そのユーザーの標準的な範囲のデータと比較できることがポイント。範囲を算出するアルゴリズムには、ユーザーの過去データやApple Heart and Movement Studyのデータを活用されるとのこと。

もし標準範囲から外れた測定値があった場合には、過去1週間と比較した詳細情報とともに強調表示されます。また、2つ以上の測定値が範囲外になると通知され、飲酒量や、高度の変化、病気など、関連している要因を判断しやすくなります。

watchOS 11機能イメージ ▲「バイタル」アプリの画面イメージ

 

3.「周期記録」アプリで妊娠期間を表示できるように

女性の周期的な体調変化を記録できる「周期記録」アプリでは、新たに妊娠期間の表示ができるようになりました。

なお、同機能については、ユーザーがiPhoneまたはiPadヘルスケアアプリで妊娠を記録すると、Apple Watchの周期記録アプリに妊娠期間が表示されると説明されています。

Apple Watchからは妊娠してからの週と日数を確認できるほか、妊娠中によくある症状を記録できるようになるようです。

watchOS 11機能イメージ ▲「周期記録」アプリにおける妊娠期間の表示画面イメージ

 

4.「スマートスタック」がちょっと強化される

ウィジェットを表示する「スマートスタック」機能のアップデートもあります。

ひとつは、「Shazam」「写真」「距離」など、新しいウィジェットが使えるようになること。なお、「ライブアクティビティ」の表示にも対応します。

もうひとつは、時刻、日付、場所、日課などにもとづいてウィジェットが提案されるシーンが増えることです。例えば、雷雨が来そうなタイミングで気象警報のウィジェットが表示されたり、海外旅行に行った際に、翻訳ウィジェットが表示されたりするといった具体です。

watchOS 11機能イメージ ▲進化したスマートスタックの画面イメージ

ちなみに、この「翻訳」アプリがApple Watchで使えるようになることもトピックです。

 

5. 写真文字盤の設定がっとラクに

watchOS 11では、「写真」文字盤が最適なパターンをレコメンドするようになります。機械学習処理によってベストショットをキュレーションしたうえで、最適な構図に配置し、時間やフォントなども提案してくれるとのこと。

watchOS 11機能イメージ ▲「写真」文字盤のイメージ

つまりユーザーは、時刻のサイズやレイアウト、フォントなどを選択することで、手早く「写真」文字盤をパーソナライズできるわけです。また手首を上げるたびに表示される画像が変わる「ダイナミックモード」にも対応するので、文字盤のバリエーションにも飽きずに楽しんで使いやすくなるでしょう。

*  *  *

筆者としては、トレーニングの負荷を可視化できたり、アクティビティのゴール達成で無理をせずに済むようになるのは、特に嬉しいアップデートだと感じます。頑張りすぎて怪我に繋がるという初心者に多い失敗が減るのではと期待できますね。

なお、本稿で取り上げたほか、ディベロッパー向けには「Double Tap API」が提供され、開発したアプリ内におけるダブルタップアクションを定義できるようになることも見逃せないポイント。秋からはダブルタップ機能に対応した世代のモデルで使いやすいアプリも増えてくるかもしれません。こちらについても注目しておきましょう。

>> [連載] Apple Watch Hacks

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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