フォルクスワーゲン「ティグアン」がフルモデルチェンジして、2024年11月に日本発売開始されました。VW=ゴルフとしか考えていない方には、ぜひ一度乗ってもらいたい、また違った魅力を持ったモデルです。
■イメージは“積載容量を大きくしたゴルフ”
ティグアンは、初代が2007年に登場。2代目が16年。そして今回の3代目が23年に欧州で発売されました。ゴルフの積載容量をさらに大きくした機能性の高さも、高く評価されるポイントです。
3代目ティグアンは、SUVというカテゴリーにとどまりますが、スタイリングの印象は、フロントマスクを中心によりスポーティになって、好感度が増しています。
日本に導入されるモデルはおおきくいって2つ。1.5リッター4気筒ガソリンエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「eTSI」(駆動方式は前輪駆動)と、2リッター4気筒ディーゼルの「TDI 4MOTION」(4WD)。
いずれのモデルも、グレードは3つ。エントリーグレード「アクティブ」をはじめ「エレガンス」、そしてスポーティな「R-Line(アールライン)」。
ベースグレードにも、同一車線内全車速運転支援システム、レーンキープアシストシステム、レーンチェンジアシストシステムなど標準装備。上の「エレガンス」になると、LEDマトリックスヘッドライトや前席のシートリラクゼーション機能が標準装備されます。
▲R-Lineはスポーティな印象のバンパー一体型エアダムや20インチ径のホイールで識別できる
▲リアコンビランプは流れるように光るダイナミックターンインジケーター装備
■パワーを十分に感じられる「eTSI R-Line」と、光るハンドリング性能
▲R-Lineは「IQ.ライト」と名付けられたLEDマトリックスヘッドランプをそなえる
私が今回乗ったのは、eTSIの「R-Line」。255/40R20サイズのタイヤ、R-Lineエクステリア(エアダムなど)、R-Lineシート、ステンレスペダルクラスターなどを専用装備するモデルです。
走行に関する機能としては、燃費のためには気筒休止システム「アクティブシリンダーマネージメント」(ガソリンエンジンのeTSI のみ)が、走りのためには車速などに応じて舵角が変わるプログレッシブレートを採用したステアリングと、電子制御ダンパー「DCC Pro」がそなわります。
▲「Discover Pro Max」なるインフォテイメントシステムを含めて多くの機能をもったインフォテイメントシステム用の大きなモニターをもつ
「eTSI R-Line」は大変いい出来です。なによりいいのは、活発に回ってパワーも十分に感じられる1.5リッターマイルドハイブリッドユニット。加えて、このパワートレインをうまく活かすハンドリング性能が光ります。
ボディ全長は4.5mありますが、サイズ感をいっさい感じさせない軽快感です。エンジンは、モーターがトルク積み増しをしてくれるため発進時から力があり、そこからきもちよく上の回転域まで回ります。VWはエンジンあきらめていない、そう確信させてくれます。
高速道路では乗り心地もよく、カーブではしっかりとしたロードホールディング性能を発揮。ダンパーの伸び側と縮み側べつべつにバルブを設けたのが、あたらしいDCC Proの特徴。そのおかげで、車両の姿勢制御がうまく、道を選ばず楽しめます。
そういえば、ティグアンにはおもしろい”遊び”があります。ティグアンの車名をタイガー(独語だとティガー)とイグアナに分解。それぞれのアイコンが車内のどこかに隠してあるのです。これを自動車の世界では“イースターエッグ”と呼びます。見つけてみませんか。
【Specifications】
Volkswagen Tiguan eTSI R-Line
全長×全幅×全高:4540×1840×1655mm
ホイールベース:2680mm
エンジン:1497cc4気筒ガソリン+電気モーター マイルドハイブリッド
駆動:前輪駆動
最高出力:110kW(エンジン)+13.5kW(モーター)
最大トルク:250Nm(エンジン)+56Nm(モーター)
車重:1800kg
燃費:15.6km@L(WLTC)
価格:588万9000円
<文/小川フミオ、写真/フォルクスワーゲン・ジャパン>
オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/651696/
- Source:&GP
- Author:&GP
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