プラモデル、ラジコン、ミニチュアカー。曰く“乗り物ホビー三銃士”。子供の頃からの模型好きで、長じて実車のクルマやオートバイに熱中時代という人も、根っからの模型一本やりの方もおられるでしょう。ホビーは奥深い、もはや「模型道」なのです。そして先の乗り物ホビー三銃士のうち、レース競技としても楽しまれているのがラジコンです。
このラジコンに新たな遊びが加わりました。それがロッククローリング。岩場や立体的な特設コースを乗り越えるライン取りや操縦テクを競う一風変わった内容です。オートバイのトライアルやボルダリングにも似た競技性をもっています。
▲MNモデルのレンジローバーセット内容。レディ・トゥ・ラン仕様なので買ったらすぐに遊べるぞ! バッテリーが2本付属するのも嬉しい特長だね
このロッククローリングをゆるく楽しむモデルを開発して人気のメーカーがレイウッド。そしてMNモデルはレイウッドのラジコンブランドです。今回紹介する「レンジローバー RCカー MN-168」(1万6800円※本体、プロポ、バッテリーフルセット)はその最新作で、モデルスケールは1/12。ボディカラーはキャメルイエローとライトブルーの2種類を展開しています。
箱から出すと、まず1/12というビッグスケールに視覚が喜びます。ボディカラーがレトロでいい色合いだなと思っていたら、なんと、実車発売当時のカラーパレットをベースに色調を合わせているというではありませんか!
買ってすぐ遊べるRTR(レディ・トゥ・ラン)製品ですからそのまま遊んでもOKですが、数は少ないながらバックミラー、ワイパー、ウインカーレンズなど小パーツが付属していますので、ニッパで切り取ってはめ込みましょう。
▲付属品一覧。バッテリーの充電はUSB仕様でモバイルバッテリーからでもOKなのはアウトドアにぴったり。ステッカーは車名ロゴほか、ラリーレイドな雰囲気を高めるデザインが同梱されています
バッテリーは2個同梱されており充分な時間遊ぶことができるのも嬉しい点ですが、さらに芸が細かいと感じるのがバッテリーの収納位置。なんとボンネットを開いたその内部、実車のエンジンルームに収める設計なのです。この「開いて収める」というアクションが、クルマ好きの心をザワつかせます。これを見たら、たぶん、全員買ってしまうはずです(笑)
▲バッテリーがエンジンルームに! 泣かせる仕様ではありませんか。バッテリーに貼るエンジン柄のステッカーがあればなお良し、と言っては欲張りすぎでしょうか
ここで昭和のトイラジコン思い出してみて下さい。ウィンドウはスモークで中を見せない、つまりインテリアを再現しなかった(子供たちも気にしませんしね)のです。それが現在ではラジコンメカもバッテリーも小型高性能に進化したため、本モデルのようにインテリアの再現やドアの開閉といったディテールを形作ることができるようになりました。パワーオンでライトが、ステアリングをきるとウィンカーが点灯するのもツウを喜ばせます。
▲ラジコンカーながらこのインテリア再現! こだわり派は塗装してディテールアップするのも愉しいですね
▲電源ONでヘッドライトとテールランプが点灯。ステアリング操作に従って前後のウインカーが点滅します
シャーシを見るとこれまたびっくり、実車さながらのラダーフレーム! 車体中央部のモーターからユニバーサルジョイントを介して前後に動力を振り分けています。サスは前後トレーリングアームでストロークもたっぷりとられています。ショックアブソーバーはコイルバネ+オイルダンパーで衝撃吸収。足回りのしなやかさはロッククローラーらしいもので、デコボコ路面でもサスが、タイヤが、しなりしなりと駆動力を伝えます。
▲アクスル部で車軸とタイヤセンターをずらすことにより地上高を稼ぐ設計。駆動系パーツは破損に備えそれぞれ補修パーツがオプションで用意されます
バッテリーはUSBコネクトですのでAC、モバイルバッテリーから充電できます。レイウッドのオンラインショップには、交換用タイヤや足回りパーツをはじめ、ドライバーフィギュア、キャンプセットなどアクセサリー類も用意されおり、ジオラマ製作も愉しいはず!
▲「お、この六角形のハブならあのメーカーのタイヤが使えるかも」と気づいたアナタからおためしあれ(笑)
今回この1/12スケール、モデル全長約38cmもある大きな模型を手にして改めて感じたのは、大きさがもたらす迫力が代えがたい魅力となっている点です。目線をドライバー位置まで下げドアを開けば、クルマが「さあ乗れ、走りだせ!」と語り掛けてくるようです。しかもこの出来で、れっきとしたラジコン、しかもロッククローリングできる四輪駆動のレンジローバーなのです。
▲デスクトップガレージでタイヤ交換⁉ これを見ながら、これをいじりながら好きな音楽をかけるなんて最高です!
あの頃のレンジローバーも、あの頃のランクルも実車のプレミアム化は凄まじいものがあります。もう旧車に属する年代物ですからそれはそれ、オーナー方に継承して頂きましょう。モノに目がない我々は、取り急ぎ「1/12レンジローバーRCカー」のオーナーになってみませんか。もちろん、車検も車庫証明も重量税も運転免許も要りませんって!
>> レイウッド
<取材・文/前田賢紀>
前田賢紀/モノ情報誌『モノ・マガジン』元編集長の経験を活かし、知られざる傑作品を紹介すべく、フリー編集者として活動。好きな乗り物はオートバイ。好きなバンドはYMO。好きな飲み物はビール
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/654549/
- Source:&GP
- Author:&GP
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