【“旬モノ”BEST BUY大捜査】
iPhoneも「Apple Intelligence」の日本版が4月にサービス開始予定など、生成AI搭載スマホやタブレットが当たり前の時代に突入! そこで各社が展開するAIを整理してみた。
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ここからの数年間はスマホが生成AI機能の試験場になるだろう。すでに昨年から主要各社が続々とオリジナルのAI機能を展開しており「こんな使い方はどう?」と試験的な提案が重ねられている。もはや本頁で全てを紹介できる規模ではないが、トレンドをおさらいするために典型的なAIだけでも押さえておきたい。
まず、市場を牽引するのはやはりグーグルのPixelシリーズだ。「Gemini(ジェミニ)」機能を筆頭に豊富なバリエーションを揃え、写真で紹介した以外にも「一緒に写る」など実用性の高い機能も多い。
これに迫るのがサムスン電子の「Galaxy AI」。最新の「Galaxy S25」シリーズは、いわゆる「AIエージェント」的機能を複数追加する先駆的存在。さらに定番のSペン搭載機種は手書き操作が生成AIとの相性良好だ。またシャオミやOPPOも豊富なAI機能で存在感を放つ。Apple Intelligenceも今後の日本語対応で一気に追い上げを図ってくるのは間違いない。
ITライター 井上 晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に最新ガジェットやITサービスなど取材。Webメディアや雑誌に記事を寄稿する。最近はスマホのAI機能を検証する日々を送る
【Google AI】
■バリエーション豊かな機能を展開
Googleは主に同社の「Pixel」シリーズのスマホ向けに数多くのAI機能を展開している。一方で、AIアシスタントの「Gemini」や「Googleフォト」アプリの「消しゴムマジック」機能など他メーカーの機種にも開放されている機能が多いことも特徴だ。
▼ズーム画質向上
「Googleフォト」で使える撮影後にズームできる機能。編集画面から「ツール」→「ズーム画質向上」で利用可能(※1)
▼テキスト生成
AIアシスタント機能「Gemini」では指示や質問に対して自然に解答する。音声で使う「Gemini Live」機能もある(※2)
▼イマジネーション
「編集マジック」機能に含まれる、選択した被写体の雰囲気を、画像生成を活用してガラッと変更できる機能(※3)
<対応モデル>
※1:Google Pixel 8シリーズ以降、※2:ほぼすべてのPixel、※3:Google Pixel 9シリーズ
【Galaxy AI】
■内蔵Sペンとの相性もバッチリ
「Galaxy AI」というブランドの元に生成AIを活用した機能が数多く展開されている。Sペン対応機種は手描き機能との相性も良い。また最新世代の「Galaxy S25」シリーズでは、その日の天気や予定をまとめて表示する「Now Brief」機能が使える。
▼フォトアシスト機能
「フォトアシスト」機能に含まれる「AIスケッチ」では、Sペンで写真に書き込んだ絵を生成AIで合成できる。
<対応モデル>
「Galaxy AI」としては「Galaxy S22」以降、「Galaxy Z Flip4/Fold4」以降など ※「Galaxy Z Fold3/Flip3」、「Galaxy S21」シリーズは、限られた一部の機能のみ使用可能。「フォトアシスト」は未対応
【Xiaomi Hyper AI】
■意外と幅広く網羅してる
コスパの良いスマホやハイエンドのカメラスマホなどのイメージが強いシャオミだが、実はAI機能にも注力している。PixelやGalaxyシリーズにも引けを取らないバリエーションの豊富さに注目だ。 例えば、 通話中の会話を翻訳する機能などにも対応している。
▼AI字幕&翻訳
会話を翻訳したり、動画の字幕を自動生成したりする機能を搭載。通話中の音声翻訳もサポートしている。
▼AIアート
手描きのスケッチなどを指定して画像のスタイルを選択することで、それを元にした画像が生成される。
<対応モデル>
基本的には「Xiaomi Hyper OS 2」の対応機種だが、機種によっての対応差もあるだろう
【Apple Intelligence】
■25年4月以降の日本語対応を予定
生成AIを活用した本記事を執筆した3月下旬時点では、対応機種において端末の言語設定とSiriの言語設定をアメリカ英語に揃え、機能を有効にすることで利用できる。こうした機能は4月以降のアップデートで日本語設定でも利用できるようになる予定だ。国内ではiPhoneユーザーが多いゆえに反響も大きいだろう。
▼作文ツール
キーボードから使える機能で、テキストの作成や校正に使う。文章生成の際には「ChatGPT」との連携も。
▼Image Playgroundアプリ
指定のキーワードから画像を生成するアプリ。絵文字を生成するジェン文字などの機能も用意されている。
<対応モデル>
「iPhone」に関しては「iPhone 15 Pro」シリーズと「iPhone 16」シリーズ(16e含む)
【OPPO AI】
■カメラ関連のAI機能に注目
OPPOのスマホも独自のAI機能を提供する。例えば「OPPOFind X8」のようなカメラ機能に力を入れたスマホで、AIの補助を借りたズームやボケの解消機能、窓ガラスの反射の低減などが使用可能だ。また、テキスト生成系の機能も3月以降の更新で日本語に対応予定だ。
▼ぼけ除去
ブレてしまった画像のブレを低減する機能。写真アプリで「編集」→「AIエディタ」→「ぼけ除去」で操作。
▼反射除去
写真アプリでガラスに反射した映り込みを除去する機能。「編集」から「AIエディター」→「反射除去」で使う。
<対応モデル>
対応機種の明記はないものの、Color OS 15搭載の「OPPO Find X8」などが対応する。
■Amazon発の生成AI「Alexa +」始動!
音声アシスタント「Alexa」の次世代版として「Alexa+(アレクサプラス)」が発表された。生成AIと連携したことでより複雑な対話にも対応する。日本での提供時期は未定だ。
※2025年4月4日発売「GoodsPress」5月号22-23ページの記事をもとに構成しています
<文・監修/井上 晃>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/670831/
- Source:&GP
- Author:&GP
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