Adobe(アドビ)のチームが、人工知能を使ってブログを読者ごとにカスタマイズする仕組みを開発した。
このツールはAdobe Sneaks(アドビ・スニークス)の一環として作られた。これは社員が自分の新しいアイデアを見せるデモを作れるプログラムで、その後Adobe Summit(2020年はバーチャルに)で紹介される。作品(Sneak)はデモとしてスタートするが、 Adobe Experience Cloud(アドビ・エクスペリエンス・クラウド)のシニアディレクターであるSteve Hammond(スティーブ・ハモンド)氏は、参加作品の60%が正式な商品になるとと私に語った。
Adobe Experience CloudのシニアプロダクトマネジャーであるHyman Chung(ハイマン・チョン)氏は、このSneakはコンテンツクリエイター やコンテンツマーケターのために作られたもので、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックでトラフィックが増え(Adobeによると、4月に同社のブログは前月比30%増のアクセスがあった)、手間をかけずに読者をつなぎとめる方法を探している人たちを対象にしている。
デモンストレーションでは、Experience Cloudが単純なABテストやパーソナル化に加え、同社のAIテクノロジーであるAdobe Sensei(アドビ・センセイ)を使って、読者ごとに異なる見出しや画像(利用者のメディアライブラリーまたはAdobe Stockを利用可能)、宣伝プレビューなどを表示するところが披露された。
例えば、チョン氏は私に旅行会社のデモブログを見せ、オーストラリア旅行に関する1つの投稿が、スリルを求める人や質素な旅行者、パーティー好きなどの読者に応じて異なった表示になるところを紹介した。読者セグメントごとに人間のライターが編集することが可能なだけでなく、Snippet Quality Scoreを確認してSenseiが推薦した背景の詳細を調べることもできる。
ハモンド氏は、このデモはAdobeのAIに対する一般的な取り組みを表しているといい、広いプラットフォームを作るよりも、特定の利用場面を自動化することに注力していると語った。さらに、AIはコンテンツそのものを変更するのではなく、コンテンツがメインサイトで宣伝される方法を変えているだけだと付け加えた。
「このツールは作成者の創造性を生かし、コンテンツと結びつける」と同氏はいう。「コンテンツそのものを変えることなく、異なる読者向けにコンテンツを適応させることができる」。
プライバシー面についてハモンド氏は、利用する個人属性は主として訪問者が自らブランドやウェブサイトに渡した情報に基づいていると語った。
関連記事:CIO Cynthia Stoddard explains Adobe’s journey from boxes to the cloud(未訳記事)
画像クレジット:Lisa Werner / Getty Images
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/07/08/2020-07-07-adobe-ai-for-content-creators/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Anthony Ha
Amazonベストセラー
Now loading...